WMSを選ぶ際のポイントとは？導入メリットも紹介

倉庫管理システムであるWMSは、近年、物流業界で多く導入されており、業務課題解決に役立てられています。今回は、WMSの導入を検討する際に役立つ情報として、概要や選ぶポイント、導入メリットをご紹介します。

WMSとは

WMSとは「Warehouse Management System」の略称であり、物流業務を効率化することで、物流品質向上や生産性の向上につながるシステムのことを指します。一般的には「倉庫管理システム」と呼ばれています。

具体的には、入庫管理、出庫管理、在庫管理、棚卸管理機能、帳票・ラベル発行機能などを有しており、それらをシステム上で効率的に管理することができるシステムです。

一般的なWMSの仕組みは、まず携帯端末（ハンディターミナル）のような読み取り機器で、倉庫内にある商品に貼付されたバーコードなどを読み取ります。この作業により商品情報データを取得し、取得したデータをWMSに集約してデータベース化します。そして倉庫内スタッフは、それらのデータをもとに検品やピッキング、出庫作業などを行います。

このような仕組みによって、商品のロケーション管理や入出庫に伴う在庫の変動、書類作成など倉庫で行われるさまざまな対応が可能になります。

WMSを選ぶ際のポイント

WMS製品を選定する際には、次のようなポイントを押さえておくと、失敗を回避できると考えられます。

●目的の明確化・自社要件の洗い出し
WMS導入の目的を明確にし、その目的からずれることのない選定を行うことが重要です。さらに目的に基づいた自社要件の洗い出しをおすすめします。目的達成や課題解決のためにどのような機能が必要なのか、オンプレミス型とクラウド型どちらが効率的に運用できるのか、予算に応じたコスト検討などが求められます。

●社内システムとのデータ連携の可否
要件の一つではありますが、他の社内システムとのデータ連携ができるかという点は、非常に重要なことです。例えば、EC事業者であれば、EC受注システムや販売管理システムとの連携を行う必要があるケースは多くあります。

●同業種での導入実績
同業種の他社への導入実績があるかどうか、またそれらの具体的事例の情報共有を行ってもらうことも必要といえます。同業種で成功事例が多くあるのであれば、安心材料になります。

●サポート対応の確認
どのくらいのサポート対応があるのか確認することをおすすめします。WMSに不具合が出た場合、どのような対応をどこまで行ってくれるのかなど、必ず契約前に確認しておくことでリスクを回避できます。

WMSを導入するメリット

WMSを導入することによって得られるメリットは多くあります。主なメリットをご紹介します。

●倉庫内作業の効率向上・スピードアップ
倉庫内物流の効率向上とスピードアップを実現します。人的作業だと、効率が低く、人為的ミスが前提となりますが、WMSであれば、データに基づき、ハンディターミナルなどの機器を使用することによって、効率的かつミスを極力なくす体制づくりが可能となります。

●在庫の可視化による在庫効率の改善
WMSで倉庫内の在庫を正確かつリアルタイムで可視化されることで、在庫の管理が徹底できるので、効率的かつ適正な在庫管理が可能になります。
在庫効率が改善されるのに伴い、倉庫スペースの有効利用を促すことができます。

●人為的ミスの削減
人手によるピッキング作業は、人為的ミスが起こりやすいですが、WMSを導入すれば、人為的ミスの削減につながります。誤出荷が減少すれば、クレームの削減やサービス品質向上につながります。

●業務の標準化
WMS導入により、業務の標準化と平準化が実現します。これまで人手で行っていた庫内作業は、どうしてもベテランと新人では作業の差が生まれるものでした。一方で、WMSはベテラン・新人問わず同等の作業結果が出るため、業務標準化につながります。業務の属人化や作業負担の差をなくすことで、業務品質の向上が実現します。

まとめ

WMSは、近年の物流課題を柔軟に解決する可能性のあるシステムです。導入を検討する際には、ぜひ今回ご紹介した内容をお役立てください。

イー・ロジットでは、EC通販事業者向けに物流代行サービスと運営代行サービスをワンストップで提供しています。

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