目次 物流業界の人手不足の現状とは 物流業界が人手不足となった原因 物流業界における人手不足の対策 まとめ 物流業界は今、人手不足の課題に見舞われています。早急に何らかの手を打たなければなりません。今回は、物流業界の人手不足の現状とともに、物流業界が人手不足となった原因と対策を解説します。 物流業界の人手不足の現状とは まずは、物流業界における人手不足の現状を確認していきましょう。 現在、物流分野における労働力不足が顕在化しており、特にトラックドライバーが不足していると感じている企業は増加しています。 全日本トラック協会の「トラック運送業界の景況感」によれば、トラックドライバーが不足していると感じている企業の割合として、2014年には「不足」と「やや不足」が合わせて合計53%だったのにも関わらず、2019年は67%に上昇しました。2020年以降は新型コロナウイルス感染症の影響があり減少しましたが、2021年に再び増加しています。これにより、今後も増えていくことが予想されます。 また国土交通省「全国貨物純流動調査(物流センサス)」によれば、貨物1件あたりの貨物量が直近の20年で半減する一方、物流件数はほぼ倍増している状況から、物流の小口多頻度化が急速に進行しています。 国土交通省「宅配便等取扱個数の調査」によれば、宅配便の取扱数は2016年から2021年までの5年間で23.1%増加しました。 【出典】経済産業省・国土交通省・農林水産省「我が国の物流を取り巻く現状と取組状況」(2022年9月2日) 物流業界が人手不足となった原因 物流業界が人手不足となった原因として、次のことが挙げられます。 ●コロナ禍による通販需要等の拡大で、宅配便の取扱量が増加傾向 宅配便が増加している背景として、新型コロナウイルス感染症拡大の影響により、EC通販を利用した巣ごもり消費が進行したことが挙げられます。宅配の量が増えたことで、配送業務も圧迫されています。 ●トラックドライバーの人材確保がむずかしい トラックドライバーについては、労働時間や業務負荷などの環境面から人材確保が容易ではない状況があります。 高齢化が課題となっており、総務省「労働力調査」では2020年時点において、全産業に比べ、道路貨物運送業の平均年齢が3~6歳程度高い状況です。今後、定年や体力面などの理由で人材が業界を去る時代が近づいています。そうなれば、ますます人材確保が急務となります。 ●トラックドライバーの年収が低い 厚生労働省の統計では、トラックドライバーの年収は、全産業平均に比して5%~10%程度低い状況です。 2024年4月から働き方改革関連法により、ドライバーの時間外労働時間に罰則付きの上限が設けられるため、より人手不足は深刻化するおそれがあります。 物流業界における人手不足の対策 物流業界における人手不足の対策として、主に次のことがあるといわれています。 ・物流効率化 物流を効率化することで、できるだけ負荷を軽減する対策です。例えば、パレット化による作業負荷の削減が挙げられます。パレットに積載してからトラックへ積む機械荷役に変えることにより、トラックドライバーの作業時間短縮と作業負担軽減を図ります。 また、荷積みや荷卸しにかかる荷待ち時間の削減や、共同輸配送といった効率的な輸送なども対策として挙げられます。 ・システムやロボットの導入 在庫管理システムやロボットの導入で一部作業が自動化されるので、人手による負担軽減やスピード化、効率化が期待できます。 ・従業員の労働環境を改善 再配達や荷待ち時間などの長時間労働の原因をなくす取り組みのほか、休みを増やす、福利厚生を拡充する、収入を上げるなどの労働環境の改善は一つの対応策となります。 労働環境の改善によって、業界イメージが刷新できれば、他業界から幅広い人に興味を持ってもらえる可能性があります。 ・女性、高齢者、若者登用 女性、高齢者、若者などの雇用を推奨する政府の支援を利用したり、女性が働きやすい環境を整えたりする方法もあります。 ・物流代行サービスの利用 自社で行っている物流業務の全般または一部を、専門業者にアウトソーシングとして切り出すという方法もあります。業務負荷やコストのかかる物流業務を代行してもらうことで、これまで物流業務に充てていた時間を他のコア業務に投入することができるようになります。プロに任せることによって、ミスの軽減やサービスの品質向上にも期待できます。 まとめ 物流業界では、人手不足の課題に直面しており、すでに今回ご紹介した対策が広く実施されています。 中でも物流代行サービスを利用することは、多くのメリットが期待できます。 イー・ロジットの物流代行サービスでは、お客様の大事な商品を弊社のセンターでお預かりし、ご指定の商品、ご指定の場所、ご指定の日時にお送りする物流業務全般を請け負うことが可能です。特に多品種少ロットを得意とし、アパレル・化粧品・健康食品などの対応に精通しています。 物流業界の人手不足に対する課題解決のお手伝いをさせていただきます。 関連記事 EC倉庫委託が注目される理由とは?EC事業成功のカギを握るフルフィルメント・物流 費用、選び方を徹底解説!ECフルフィルメント・倉庫委託導入ガイド EC物流倉庫委託のメリット・デメリットとは?フルフィルメント効率化でEC事業の成長を加速! EC物流代行サービスにかかる費用は?メリットとデメリットを徹底解説