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物流業界における現状と課題とは?課題解決に向けた取り組み例も紹介

物流業界全体を見渡してみると、どのような現状と課題があるのでしょうか。
その具体的な内容と共に、課題解決に向けた取り組み例をご紹介します。

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目次

  1. 物流業界の現状とは
  2. 物流業界の課題とは
  3. 物流業界の課題解決に向けた取り組み例
  4. 1.物流効率化への課題解決策
  5. 2.「物流2024年問題」への対応への課題解決策
  6. 3.トラックドライバー、物流スタッフの人材獲得への課題解決策
  7. まとめ

物流業界の企業は、近年、多様な課題に直面しています。おそらく業界内ではさまざまな課題への対策に取り組んでいるのではないでしょうか。

物流業界全体を見渡してみると、どのような現状と課題があるのでしょうか。その具体的な内容と共に、課題解決に向けた取り組み例をご紹介します。現在、物流課題への対策を探している方、現状のやり方で良いのかをお知りになりたい方は、ぜひ参考になさってください。

物流業界の現状とは

物流業界の現状について直近のトピックスから見ていきましょう。

●新型コロナウイルス感染症の影響
新型コロナウイルス感染症の感染拡大を受けて、BtoBの貨物については経済の停滞などの影響を受け、一時大幅に貨物量が減少しましたが、EC通販需要等の拡大により、宅配便の取扱量は増加傾向がみられました。

●人手不足
国土交通省の資料によれば、物流分野における労働力不足問題が大きな課題となっています。特にトラックドライバー不足の企業が増加傾向にあり、高齢化も進んでいます。
総務省「労働力調査」では2020年時点において、全産業に比べ、道路貨物運送業の平均年齢が3~6歳程度高く、中高年が多い状況です。

●時間外労働の上限規制
働き方改革関連法施行により、トラックドライバーのような自動車運転業務の長時間労働の上限規制が2024年4月から適用されます。
万が一、時間外労働の上限規制に違反した場合、6ヶ月以下の懲役または30万円以下の罰金が科されるおそれがあります。

●時間外労働への割増賃金率引き上げ
同様に働き方改革関連法施行により、2023年4月からは中小企業において月60時間超の時間外労働への割増賃金率が50%へ引き上げられます。

トラックドライバーは、時間外労働の上限規制と割増賃金率の引上げから、今後はますます長時間働けない環境へと変わっていきます。労働環境の改善にはつながりますが、雇う側である企業にとっては、効率の良い配送方法を考えるなどの対策を講じなくてはなりません。

物流業界の課題とは

物流業界の現状を受け、さまざまな課題が生じています。特に大きく、解決が急務となっている課題には次のことがあります。

1.物流効率化
人材不足やEC拡大による物流量増大で、物流全体の効率化が必要になっています。物流業界ではEC通販の増加によって宅配量が増加しており、小口配送が増えています。大口配送と比べて多くの人手が必要になるため、人材不足と業務負荷の課題がふくらんでいます。
そのため、物流業務を効率化して、人手不足に対応できる体制の整備が求められます。

2.「物流2024年問題」への対応
「物流2024年問題」とは、働き方改革関連法施行により、2024年4月からトラックドライバーの時間外労働の管理が厳しくなることで生じる諸問題を指します。
物流に関わる企業はトラックドライバーに交代制を取り入れる、物流全般に対して新たなシステムやロボットを導入して自動化するなどの各種対応が求められます。

3.トラックドライバーや物流スタッフの人材獲得
採用面においても課題が大きいのが現状です。物流業界はイメージが低下していることもあり、なかなか人が集まらないといわれています。さらに、EC通販の物流量増加により、物流スタッフの人手不足も叫ばれています。
労働環境を改善していき、人を呼び込む必要性があります。

物流業界の課題解決に向けた取り組み例

物流業界の課題解決に向けた取り組み例を課題ごとにご紹介します。

1.物流効率化への課題解決策

●物流システムの導入

少ない人数でも業務をうまく回せるようにするには、物流システムの導入が有効です。物流の主な工程である「輸送・保管・荷役・包装・流通加工」をシステム化して一括管理することで、効率化につながります。例えば正確な在庫管理や配車およびルートの最適化が可能になります。また荷物にバーコードを貼付してハンディーターミナルやスマートデバイスで読み取ったデータを用いて荷物を管理すれば、ピッキングが効率化 できるため、業務スピード向上やミス軽減が可能です。

2.「物流2024年問題」への対応への課題解決策

●宅配ボックス設置

宅配便は、不在時でも受け取ることができる宅配ボックスの設置によって、再配達数を減らす取り組みが考えられます。
国土交通省では、再配達の削減を目的として、宅配ボックスの活用に向けた施策を進めています。

●物流代行サービスの利用

外部の専門業者に物流業務をアウトソーシングすることも得策です。
物流代行サービスといった外部のリソースを上手に活用することで、自社では対応できない高品質な物流サービスの提供が可能になります。
アウトソーシングによって一時的に物流コストは上がりますが、倉庫の維持費や人件費などがなくなる分、長期的に見ればコスト削減につながることもあります。

3.トラックドライバー、物流スタッフの人材獲得への課題解決策

●柔軟な働き方の実現

労働環境を改善するための方法として、柔軟な働き方ができるように制度を整えることが挙げられます。例えば、短時間勤務や育児休業制度の導入、副業の許可などが挙げられます。

●幅広い人材採用

女性・高齢者・若者と、幅広い人材を受け入れることで、人材不足を補うことが可能です。特に政府は女性の積極的な採用を推進していますので、女性登用は人材不足解消の可能性が広がっています。
多くの人を惹きつけるには、先述の柔軟な働き方を実現するなどの働きやすい環境づくりをしながら、企業のPRを行うことも必要になってくるでしょう。

まとめ

物流業界の現状、課題、解決策と取り組み例をご紹介しました。課題が多い中、複数の解決策がありますので、必要な対策を地道に行っていくことが、解決につながると考えられます。

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