三菱重工業/三菱ロジスネクストとキリングループの自動ピッキングソリューションの共同実証を開始 物流システム 2023.06.17 キリングループと自動ピッキングソリューションの共同実証を開始飲料倉庫の物流現場が抱える重筋作業やオペレーター不足などの対策を検証 2022-11-21 三菱重工業株式会社 三菱ロジスネクスト株式会社 三菱重工業株式会社(本社:東京都千代田区、以下、三菱重工)と三菱重工グループの三菱ロジスネクスト株式会社(本社:京都府長岡京市)は、キリングループのキリンビバレッジ株式会社(本社:東京都中野区)ならびにキリングループロジスティクス株式会社(本社:東京都中野区)と、飲料倉庫への自動ピッキングソリューション導入に関する共同実証を11月から開始します。三菱重工グループが開発した自動ピッキングソリューション(注1)を、物流オペレーターにとって負荷の高い荷役作業が求められる飲料倉庫へ導入することを目的に、三菱重工が横浜・本牧で運営するものづくりの共創空間「Yokohama Hardtech Hub(YHH)」内の実証施設「LogiQ X Lab(ロジックス・ラボ)」において、自動ピッキングシステムの運用プロセス確立および検証などを行います。共同実証は2023年6月末までに完了する予定です。 三菱重工グループの自動ピッキングソリューションは、これまで作業者自身が効率化を考えながら行っていたピッキング作業を、三菱重工が研究開発を進める「ΣSynX(シグマシンクス)」(注2)によって自動化・知能化したものです。独自開発の最適化エンジンや統合制御システムによって、複数のAGF(Automated Guided Forklift:無人フォークリフト)、AGV(Automated Guided Vehicle:無人搬送車)、パレタイザー(注3)を効率的に連携させて搬送・ピッキング回数を削減、ピッキング工程の最適化とスループット(処理能力)向上を実現します。 キリングループでは、工場の自動化が進められている一方で、倉庫の物流は有人フォークリフトや作業者による手作業が中心となっており、物流オペレーター不足や重量物ピッキングへの対策といった労働環境の改善が課題となっています。今回の実証では、キリンビバレッジの倉庫オペレーション条件下で、AGF、AGV、パレタイザーを連動させるとともに、ΣSynXによる最適化制御の検証を実施し、安全に配慮した倉庫物流現場の課題解決を目指します。 三菱重工グループは、本実証を通したキリングループとの連携により、飲料業界が抱えるさまざまな物流課題の解決に取り組んでいきます。 キリンビバレッジの主な商品 YHH内の実証施設「LogiQ X Lab」 1三菱重工グループが開発を完了した自動ピッキングソリューションの詳細について、詳しくは以下のURLをご覧ください。https://www.mhi.com/jp/news/22083102.html 2さまざまな機械システムを同調・協調させる三菱重工の標準プラットフォームであり、機械システムの知能化により最適運用を実現するデジタル・テクノロジーを集約したものです。 3飲料ケースなどの製品を自動で整列させてパレット上に積み付ける装置です。 【共同実証の概要】 ■期間2022年11月~2023年6月 ■実施場所三菱重工 Yokohama Hardtech Hub(YHH)内 実証施設「LogiQ X Lab」(神奈川県横浜市) ■実施内容 キリンビバレッジの倉庫オペレーション条件下での自動ピッキングソリューション検証 キリンビバレッジ倉庫の自動化範囲と人的作業範囲の最適化検討、運用プロセス確立 キリンビバレッジ倉庫向け設備・システム仕様の検討 ■自動ピッキングソリューションの主な特長 AGFを核とした自動ピッキングシステムAGFが保管棚からAGV、パレタイザーに対して補充品を供給し、ピッキング後の完成品をAGV、AGFにて回収、保管棚まで搬送する一連の作業をシステム化します。 導入前の物流シミュレーションにより最適な機器構成を検討キリンビバレッジ飲料倉庫のピッキング実績データを基に、システム導入前の物流シミュレーションを行い、最適な機器構成、レイアウトを検討します。 最適な機器連携を実現三菱重工製の統合制御システムにより効率的にAGF、AGV、パレタイザーを連携。また最適化ロジックを採用することにより、最小限のパレタイズ回数で要求に応えます。 <従来のピッキングのフロー> <自動ピッキングのフロー> <自動ピッキングフローの画像>