三井倉庫ロジスティクス/大王製紙、伊藤忠ロジスティクス、三井倉庫ロジスティクス、デンソーテンと異なる運送事業者間で長距離輸送の効率化を図る中継輸送の実証を実施 物流全般 2023.06.17 異なる運送事業者間で長距離輸送の効率化を図る中継輸送の実証を実施 ~トラックドライバーの長時間労働の負担軽減に貢献~ 大王製紙株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:若林 賴房)、伊藤忠ロジスティクス株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:岡 広史)、三井倉庫ロジスティクス株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役社長:鳥井 宏)、株式会社デンソーテン(本社:兵庫県神戸市、代表取締役社長:加藤 之啓)は、以下の運送事業者と協力し、商品を積載する荷台(コンテナ)部分を着脱できるスワップボディコンテナ車両を用いた異なる運送事業者間で、四国-関東間における中継輸送の実証実験を2022年3月7日~11日に実施しました。 本実証実験では、荷主と運送事業者のマッチングやトラックとコンテナの整合性を図ることで、異なる運送事業者が参画できる中継輸送の可能性を確認できました。さらに一部の運行において、輸送業務と荷役作業を分離し、荷役作業を荷主が行うことで、ドライバーの体力的な負担軽減や長時間労働の改善につながりました。また、スワップボディコンテナ車両を活用した中継輸送は、トラックの走行距離や待機時間のアイドリングが削減され、CO₂排出量を抑える効果が期待できると考えます。 <実証実験 協力運送事業者(五十音順)>アートバンライン株式会社/遠州トラック株式会社/フジトランスポート株式会社/株式会社優輪商事 ■ トラック輸送の課題 近年トラック輸送におけるドライバー不足が深刻化しており、輸送の効率化および労働負荷軽減が大きな社会課題となっています。特に、長距離ドライバーは、運転以外にも荷物の積み降ろしなどの荷役時間や、荷待ち時間により拘束時間が長く、ドライバーによる荷役作業は体力的な負担も大きいため、決して労働環境が良いとは言えない状況です。さらに2024年から働き方改革関連法により、「自動車運転業務における時間外労働時間の上限規制」が適用されることで、運送・物流業界の労働環境の整備が必要です。また運送・物流業界ではトラックによるCO₂排出量が多く、カーボンニュートラルの実現に向けてトラック輸送の効率化が求められています。 ■ 実証実験の概要 <実施目的>・長距離輸送の効率化やドライバーの長時間労働の負荷軽減に、スワップボディコンテナ車両を活用した中継輸送がどの程度、効果があるかを検証・輸送業務と荷役作業を分離するための、スワップボディコンテナの運用に必要な検討項目を明確にする※本取り組みは、「総合物流施策大綱」の[2]労働力不足対策と物流構造改革の推進(担い手にやさしい物流の実現)に沿って行ったものです。 これまでも中継輸送は同一運送事業者で既に取り組まれている運行方法です。今回は異なる運送事業者を組み合わせた実証実験であり、荷主と運送事業者のマッチングを行い、ドライバーが間違ったコンテナを運ばないよう、QRコードを用いた「幹線中継輸送運行管理システム」を使用しました。 <実証実験の様子> トラック到着後 コンテナを脱着 別のコンテナは荷主による荷積みが完了 コンテナのQRコードと運行表のQRコードをスマートフォン専用アプリでペアリングし、出発 ■大王製紙株式会社大王製紙グループは、経営理念「世界中の人々へ やさしい未来をつむぐ」の実現を目指し、2021年5月に「大王製紙グループ サステナビリティ・ビジョン」を策定しました。今後、大きく変化していく「物流業界」でパレット輸送化やモーダルシフトの推進など「サステナブルな物流体制の構築」への取り組みを進め、「やさしい未来」の実現に向け、社会課題の解決に取り組んでまいります。 ■伊藤忠ロジスティクス株式会社伊藤忠ロジスティクスは、「環境に配慮した」物流の取組みを推進しています。限りある資源の有効利用、産業廃棄物の削減、全国に点在する事業所における太陽光発電設備の導入による脱炭素化、節水、コンプライアンスの順守などを通じて、「社会との共生」の実現に取り組んでいます。 ■三井倉庫ロジスティクス株式会社三井倉庫グループは、物流を通じてお客様のサプライチェーンサステナビリティの実現を支援する新たなサービス(三井倉庫SustainaLink)を展開しており、環境リスク・労働力リスク・災害リスクに対応した幅広いメニューを展開しております。三井倉庫ロジスティクスとしてはお客様と共同で物流改革に着手し、次世代物流を見据えたサステナブルな物流設計と最新鋭のマテハン機器の導入により労働力リスクと災害リスク対応した大型ロジスティクスセンターを稼働させております。本実証はパナソニックAP空調・冷設機器株式会社、パナソニック産機システムズ株式会社、PHC株式会社、アクア株式会社、株式会社ドトールコーヒー、株式会社ネイチャーラボなどの企業と協働で進め、企業や業界の枠を超えて輸送の最適化とドライバーの労働負荷軽減の実現に挑戦しております。また、将来的には本実証などを通じてAIやロボティクスなどの新たなテクノロジを取り入れ、輸送における更なる最適化や自動化に取り組み、物流という社会インフラの安定化に貢献していきます。https://www.mitsui-soko.com/company/group/msl/ ■株式会社デンソーテンデンソーテングループは、企業ビジョン「VISION2030」を新たに策定しました。人と地球に優しい製品でクルマの魅力を高める「クルマの価値向上」や、移動の課題を解決し人々の生活を豊かにすることに貢献する「生活の価値向上」への取り組みを具体化し、人・モノ・モビリティなど、”移動”の困りごとを解決する『モビリティソリューションパートナー』を目指し、「環境にやさしいモビリティ社会」「安心・安全なモビリティ社会」の実現に貢献していきます。