ファイズホールディングス/売上高は前年比19%増、経常利益は前年比11%減(2022年3月期 第1四半期決算短信〔日本基準〕(連結)) 決算短信 2023.06.17 2022年3月期 第1四半期決算短信〔日本基準〕(連結)単位・百万円 売上高 営業利益 経常利益 当期純利益 2022年3月期第1四半期 3,576 19.0 158 △12.6 167 △11.0 115 △9.22021年3月期第1四半期 3,004 47.9 181 - 188 - 127 -(注)包括利益 2022年3月期第1四半期 117百万円 (△8.2%) 2021年3月期第1四半期 128百万円 (343.3%) (略) (1)経営成績に関する説明当第1四半期連結累計期間における我が国経済は、未だ終息の兆しが見えない新型コロナウイルスの感染拡大を背景に、社会・経済活動の制限が続いている影響で、引き続き厳しい状況が続いています。新たな感染者の発生や重病化リスクの抑制への効果が期待されるワクチン接種も当初の計画よりもスケジュールが遅れており、経済低迷のさらなる長期化は避けられない情勢になりつつあります。長引くコロナ禍は物流市場にも暗い影を落としています。第1回目の緊急事態宣言が発出されていた前年度の同時期と比べると、生産拠点や物流拠点からの出荷量や輸送量は底辺を脱した感はあるものの、依然として低迷している状況に変わりはありません。物流各社の間では、トラック輸送や倉庫の需要を囲い込むための競争がより一層激しさを増しています。そのような厳しい経済状況が続くなか、当社グループは、主にEC(注1)ビジネスを展開する企業を対象にしたサードパーティーロジスティクス(注2)事業である「ECソリューションサービス事業」として、①物流センターの運営機能(業務)を提供する「オペレーションサービス」、②拠点間の幹線輸送や配車プラットフォーム機能の提供(利用運送)、ルート配送やラストワンマイル配送などを担う「トランスポートサービス」の2つのサービスを軸に事業拡大を図ってきました。なお、経営管理区分の見直しを行ったことにともない、第1四半期連結会計期間より従来の「ロジスティクスサービス」と「デリバリーサービス」を統合し、「トランスポートサービス」に名称変更しております。「オペレーションサービス」事業では、大手ネット通販会社向け物流センターの運営代行をはじめ、製造業向けサードパーティー・ロジスティクスサービスの提供などに取り組みました。このうちネット通販向けでは、「巣篭もり消費」の継続によって、既存の運営拠点で出荷需要が伸長しました。新型コロナ対策としてスタートした「ソーシャル・ディスタンス」の確保を徹底したセンターオペレーション体制も定着し、拠点での作業生産性が向上しました。また、大手ネット通販会社等への労働者派遣事業につきましても、人材採用のノウハウを活かし順調に拡大いたしました。また、当連結会計年度中に稼働予定の当社としては過去最大のプロジェクトとなる新規受託センターの立ち上げ準備に着手しました。第2四半期には更なる投資を行い、作業スタッフの採用活動をスタート、業務トレーニングに取り掛かかり、プロジェクト稼働に向け準備を本格化しております。「トランスポートサービス」事業では、トラック配車プラットフォームサービス(T-Board)において、コロナ禍を背景に企業間輸送のニーズが大きく落ち込む中、利用登録事業者数(荷主および実運送会社)と成約件数を着実に伸ばすことができました。これまでは東京、大阪、名古屋の3大都市圏を中心にニーズの掘り起こしを進めてきましたが、東北エリアでのネットワークを強化するため、2021年6月には新たに仙台市に配車拠点を開設しました。また、物流拠点間などを行き来する幹線輸送の実運送業務の開拓にも注力しました。加えて当社グループである中央運輸が保有する車両の実稼働率向上などに取り組みました。さらには、宅配便の集配代行業務や生活消費材の個配サービスといった既存サービスを強化するとともに、2021年7月末に大手家電専門店向けEC商品配達サービスをスタートしました。以上の結果、当第1四半期連結累計期間における経営成績は、売上高3,576,184千円(前年同四半期比19.0%増)、営業利益158,350千円(前年同四半期比12.6%減)、経常利益167,766千円(前年同四半期比11.0%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益115,906千円(前年同四半期比9.2%減)となりました。セグメント別の経営成績は、次のとおりであります。セグメントの売上高は外部顧客に対するものです。 ① ECソリューションサービス事業ネット通販会社向け物流センターでの入出荷量が「巣篭もり消費」の継続により堅調に推移したこと、新たに大手流通業向け一括物流センターの運営を受託したことで収入が伸び当セグメントの売上高は3,393,684千円(前年同四半期比13.4%増)となりました。当連結会計年度中に稼働予定の新規受託センターの立ち上げ準備等に積極的に投資しております。また戦略的投資のため、全社費用の負担額が前年同四半期と比較し大幅に増加した結果、セグメント利益は76,708千円(前年同四半期51.1%減)となりました。また、ECソリューションサービス事業の各サービス別の売上は次のとおりであります。 ⅰ オペレーションサービス物流受託業務において、ネット通販向けの既存運営センターは高い作業生産性を維持し、安定的に稼働しました。「巣篭もり消費」の継続で出荷需要が伸長しました。さらに、製造業向け3PLサービスや流通業向けセンター運営代行も堅調に推移しました。また、労働者派遣事業につきましても、人材採用のノウハウを活かし順調に拡大いたしました。その結果、売上高は2,208,024千円(前年同四半期比3.5%減)となりました。 ⅱ トランスポートサービス実運送事業において、中央運輸やファイズトランスポートサービスでは、保有トラックの実稼働率・実車率の改善などに取り組みました。利用運送事業において、トラック配車プラットフォームサービス(T-Board)にて、既存の東京、大阪、名古屋のほかに、新たに仙台市に配車拠点を開設するなど、情報収集ネットワークを強化することで、利用登録事業者数と成約件数を拡大させることができました。ラストワンマイル事業では、大手宅配便会社(日系および外資系)向けに提供している集配代行業務における投入車両数の拡大や、生活消費材の個配などを展開しました。その結果、売上高は1,185,660千円(前年同四半期比68.6%増)となりました。 ② その他その他サービスにおいては、IT技術者の派遣や各種情報システムの開発、ウェブサイト制作といったシステムコンサルティングサービスの提供、管理職層を中心とした人材紹介サービスやクライアントが行う採用業務の代行サービスであるRPO(Recruitment Process Outsourcing)など多様なサービスを提供いたしました。また、2021年4月に子会社化したブリリアントトランスポートを通じて、輸入通関やドレージ輸送といった国際物流サービスの提供を開始しました。その結果、売上高は182,499千円となりました。(注1)ECとは、インターネットやコンピュータなど電子的な手段を介して行う商取引の総称。また、Webサイトなどを通じて企業が消費者に商品を販売するオンラインショップのこと(注2)サードパーティーロジスティクスとは、荷主が第三者であるロジスティクス業者に対し、物流業務全般を長期間一括して委託すること (略)