NEWS

物流ニュース

商船三井/NAPA、日本海事協会と三社合同による航海リスク監視システムの共同開発に合意

物流全般 2023.06.17

NAPA、商船三井、日本海事協会 三社合同による航海リスク監視システムの共同開発に合意

ヘルシンキおよび東京 – 2021 年 3 月 25 日- 船舶の設計・運航支援のシステム開発を行う NAPA Ltd(ナ パ、社長:ミッコ・クオサ、本社:フィンランド ヘルシンキ、以下「NAPA」)は、一般財団法人日本海 事協会(会長:坂下広朗、本部:東京都千代田区、以下「ClassNK」)および株式会社商船三井(社長: 池田潤一郎、本社:東京都港区、以下「商船三井」)と共同で開発した座礁リスク監視システムについ て、座礁リスクの低減とモニタリングに寄与する有益な知見を与えることが確認され、実証試験が成功 したことを受けて、包括的な航海リスク監視システムの共同開発を行うことに合意しました。 座礁リスク監視システムの実証試験においては、過去の航海データを基に船舶の挙動分析を行い、実際 の事故事例に対して効果検証を行った結果、座礁リスクを検知するためのアルゴリズムやアラームを発 出する際のメカニズムが座礁リスクを未然に検知し早期対処を促すことで、海運業界の安全性向上に貢 献することが期待できることを確認しました。 座礁リスク監視システムは、NAPA の提供している船舶性能モニタリングおよび航海最適化システム 「NAPA Fleet Intelligence(ナパ フリート インテリジェンス)」を基盤とし、本船位置、水深、海 図情報といった多くのデータソースを組み合わせて緻密で正確なプラットフォームを構築することで、 船舶情報の一元管理を可能にするものです。 さらに、船舶がリスクの高い海域へ侵入することが予測される場合には、予め設定したアラートや通知 機能を用いて、船内の乗組員や陸側の運航管理者に知らせることで、船陸間の情報共有と早期対応喚起 を促すことが可能となります。 今回新たに開発する航海リスク監視システムでは、気象情報も含めた航行中の予定航路周辺におけるリ スク要因のモニタリングの他、錨泊中のリスクモニタリングも行うべく要素技術の開発を進めていま す。

NAPA Japan 社長 水谷直樹「座礁を含めた航海中の運航リスクモニタリング開発において、ビッグデー タ活用の有用性を実証することができた事は、大きな成果であったといえます。大切なパートナーであ る商船三井様と日本海事協会様の協力を得ながら本システムの実証試験が成功したことで、船舶運航に おける安全性と経済性を考慮した意思決定において、ビッグデータが有益な判断材料であることを示す ことができました。」

商船三井 スマートシッピング推進部長 藤井仁「今回の開発パートナーである 2 社と共に座礁リスク監 視システムの実証試験を行った結果、効果的かつ実務的なモニタリングが可能となることが確認でき、 大変嬉しく思っております。非常に限られた時間の中で実証を行えたことで、両社の高い技術力を再確 認しました。弊社船隊全体の安全確保に向け、両社と協力して航海リスク監視システムの開発を進め、 実装できる日を心待ちにしております。」

日本海事協会 執行役員デジタルトランスフォーメーション長 有馬俊朗「協業は安全性や効率を高める ための鍵となります。フリート全体を対象とした船舶の座礁等のリスクモニタリングのためのソリュー ションの構築に向け、大量の運航データに対して我々の幅広い専門知識を提供できた機会を光栄に存じ ます。実証試験への知見の提供に続き、今後は船舶のリスク評価システムの機能と有効性を検証する立 場からも開発へ関与してまいります。」

NAPA Ltd. 概要

船舶の設計と運航の両方において、安全性・効率性・生産性に関するデータ主導のソリューションを提 供する 30 年の経験と実績を持つ IT ソフトウェアプロバイダー。本社はフィンランドにあり、ヨーロッ パ・アジア・アメリカに拠点をもつグローバル企業で、約 190 名が働いている。NAPA のソフトウェアは 現在、全世界で 420 以上の機関に採用、3,000 隻以上の船に搭載されており、海事産業におけるソフト ウェア、サービス、データ解析のグローバルリーダーへと成長を続けている。

HP Link www.napa.fi

株式会社 商船三井 概要

130 年以上の長い歴史に裏付けられた確かな技術と経験を基盤とし、世界有数の規模を持つ船隊によ り、多彩な輸送ニーズに応える総合輸送グループ。 10 年後の目指す姿を実現するための 3 本柱に掲げる「顧客目線にたったストレスフリーなサービスの提 供」や安全運航を支えるツールの更なる充実、環境負荷低減の深度化といった目的に向け、ICT を活用 した技術開発を推進しています。

HP Link https://www.mol.co.jp

一般財団法人 日本海事協会 概要

日本海事協会は、世界 50 か国以上の約 130 か所を拠点に、高品質な検査と認証サービスを提供し、海 上における人命と財産の安全確保および海洋環境の汚染防止のために活動する船級協会。本プロジェク トでは、船舶の安全性に関する知見の提供に加え、ClassNK デジタルグランドデザイン 2030 に基づき、 デジタル時代における新しい安全性の在り方を模索する。

HP Link www.classnk.com

Translate »