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三井住友海上火災保険/あいおいニッセイ同和損害保険と後続車無人システムを用いたトラック隊列走行に対応した自動車保険を開発

物流全般 2023.06.17

~安心・安全で快適なモビリティ社会の実現に向けて~

後続車無人システムを用いたトラック隊列走行向けの自動車保険を開発

MS&ADインシュアランスグループの三井住友海上火災保険株式会社(社長:原 典之)ならびにあいおいニッセイ同和損害保険株式会社(社長:金杉 恭三)は、今般、後続車無人システムを用いたトラック隊列走行に対応した自動車保険を開発しました。

近年、日本の物流業界では、物流量の増大等に伴うドライバー不足への対応や、経営効率の改善、安全性の向上、省エネルギー等の観点から、自動運転の活用に対する期待が高まっています。

政府も、将来的な完全自動運転トラックの実用化を目指し、現在、高速道路でのトラック隊列走行の実証実験を進め、今月から、後続車無人システムを用いた隊列走行の公道実証が、後続車有人状態で実施されています。

一方、後続車無人システムを用いた隊列走行では、電子連結技術を用いること、複数台のトラックが短車間距離で高速走行すること、後続車両が無人状態となることなどに伴い、従来に無い特有のリスクが発生します。そこで、三井住友海上ならびにあいおいニッセイ同和損保は、こうしたリスクを補償する自動車保険を新たに開発しました。

MS&ADインシュアランスグループは、今後も商品・サービスの提供を通じて、安心・安全で快適なモビリティ社会の実現に貢献していきます。

1.本自動車保険の特長

(1)新たに開発した自動車保険の補償内容

トラック隊列走行では、電子連結技術を用いること、後続車両が無人状態となる場合があること等に伴い、従来に無い特有のリスクが発生します。本商品では、万が一の事故に備えるべく、「自動走行不能な場合の運転者派遣費用等」と「物損を伴わない道路通行不能損害」を新たに補償します。

[NEW]

●補償内容:自動走行不能な場合の運転者派遣費用等を補償

●想定例:・電子連結が途切れ、かつ、代替運転者が現場にいないために、無人の後続車両がその場で立往生した場合等に、これを移動するための運転者を派遣する費用、レッカー費用等を補償します。

●補償する保険:自動車保険の「隊列走行向け新特約」

●補償内容:物損を伴わない道路通行不能損害を補償

●想定例:・電子連結が途切れ、後続車両が立往生、横転等することにより、物損を伴わずして高速道路が通行不能となった場合に、通行不能が発生した地点の道路管理者に生じる営業損害等を補償します。

●補償する保険:自動車保険の「隊列走行向け新特約」

(2)従来の自動車保険の補償内容(※1)

トラック隊列走行時に、他の車両との衝突や隊列を構成する車両同士の衝突等により事故が発生した場合、従来の自動車保険で補償可能です。また、万が一通信障害により電子連結が途切れて事故となり、隊列車両の乗員や所有者等に法律上の責任が無い場合でも、自動車保険の「不正アクセス・車両の欠陥等による事故の被害者救済費用特約」で補償可能です。

※1:その他にも、リスクに応じた補償を提供します。

●補償内容:他の車両との衝突事故等が発生した場合における、対人・対物賠償(※2)、被害者救済費用(※3)、搭乗者の傷害、車両等を補償

 ※2:法律上の責任が有る場合

 ※3:法律上の責任が無い場合

●想定例:

 ・隊列車両が、高速道路本線への合流や車線変更の際等に、他の車両と衝突する。

 ・通信障害等により電子連結が途切れた直後に、後続車両が他の車両等と衝突する。

 ・通信障害等により電子連結が途切れ、後続車両が自動で路肩退避中または路肩停車後、他の車両と衝突する。

●補償する保険:自動車保険およびその「不正アクセス・車両の欠陥等による事故の被害者救済費用特約」

2.今後の取り組みについて

自動運転技術は、交通事故の減少、渋滞の解消、高齢者の移動支援等につながることが期待されてお り、当該技術の開発・普及に向けて、官民の動きが活発化しています。 三井住友海上ならびにあいおいニッセイ同和損保は、これまで業界に先駆けて「自動走行実証実験 総合補償プラン」の販売を開始するなど、自動運転の社会実装をサポートできるよう、新たな商品・ サービスを開発・提供してきました。両社は、今後も、物流業界のさらなる発展に貢献していくとと もに、自動運転の社会実装を保険・サービスの両面からサポートしていきます。

(ご参考)

■トラックの隊列走行実証実験について

政府は、2020年に高速道路での後続車無人システムを技術的に実現させ、その後、実証実験を 通じて走行距離や走行可能範囲の拡大を図り、2022年以降に高速道路(新東名)の長距離輸送 等において後続車両無人隊列走行の商業化を目指しています。

出典:トラック隊列走行 実証実験 (11/6~11/22 上信越自動車道)(経済産業省、国土交通省) (http://www.meti.go.jp/press/2018/10/20181017004/20181017004-2.pdf)を加工

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