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プライメタルズテクノロジーズ/トルコのトスヤルトーヨー社で冷間圧延総合工場が表面処理鋼板の生産開始

SCM・製造拠点 2023.06.17

トルコのトスヤルトーヨー社で冷間圧延総合工場が表面

処理鋼板の生産開始

 

 ・錫めっき鋼板、溶融亜鉛めっき鋼板、塗装鋼板を冷延生産

 ・トスヤルトーヨー社は鋼板製品分野へ市場展開

 ・当社の特許設備であるiBox酸洗設備が欧州・中東・北アフリカ地域で初採用

 プライメタルズテクノロジーズ(Primetals Technologies)が、トルコの鉄鋼メーカーであるトスヤルトーヨー社(Tosyali-Toyo Celik A.S.)のトルコ南西部オスマニエ市の工場向けに納入した冷間圧延総合設備が、稼働を開始しました。当社は、このプロジェクトを2014年後半に受注していました。

 この冷間圧延総合設備は、酸洗設備とタンデム式冷間圧延機の直結ライン(PL-TCM)、錫めっき鋼板連続式焼鈍ライン(Tin-CAL)、2回調質圧延を行う圧延ライン(テンパー/DCR)で構成され、めっき鋼板、溶融亜鉛めっき鋼板、塗装鋼板を生産します。今回の稼働により、トスヤルトーヨー社は、主として輸出向け、さらにトルコ国内市場向けとして、鋼板製品分野へ大きく進出します。なお、このPLTCMには、当社の特許設備であるiBox酸洗設備が、欧州・中東・北アフリカ地域で初めて採用されています。

 トスヤルトーヨー社は、トルコの鋼板・条鋼・鋼管製造メーカーであるトスヤルホールディングス社(Tosyali Holdings)と日本の東洋鋼鈑株式会社が、51%対49%の出資比率で2012年4月に設立した合弁企業です。プライメタルズテクノロジーズは、オスマニエの冷間圧延総合設備の主要コントラクターに選定され、機械設備、電気設備、オートメーション設備などを含むPLM-TCM、Tin-CAL、DCRの各ラインの納入、フィールドエンジニアリング、据付け及び試運転の監督、オペレーターのトレーニングを担当しました。

 PL-TCMは、当社の特許設備であるiBox酸洗設備と、5スタンド(基)の6Hiユニバーサル クラウン コントロール ミル(UCM)で構成されています。圧延スタンドは、フルデジタル式AC駆動システムと高応答性の油圧圧下システム(hydraulic gauge control:HGC)「Hyrop-F」によって駆動され、最新式の自動ゲージ制御システム(automatic gauge control:AGC)により高精度な板厚管理を行い、生産効率の向上に加えて、製品の歩留まりと品質の向上、高い投資回収を実現します。PL-TCMは年産100万トンの高品質な冷延鋼板及びブリキ板の生産用として、ULC(IF:極低炭素鋼)、HSLA(低合金高張力鋼)、DD11-DD14(DIN EN 10111)などの鋼種を対象に、入側板厚1.6mm~4.0mmの鋼板を、出側板厚0.16mm~2.0mm、同板幅700mm~1,300mm、出側最大速度1,440m/分で処理し、最大コイル重量は30トンです。

 年産能力24万トンのTin-CALは、PL-TCMによってブリキ生産用に最大板厚0.8mmまでに圧延された鋼板をさらに処理します。当社が設計した縦型焼鈍炉は、予熱(PHS)、加熱(HS)、均熱(SS)、1次冷却(1CS)、2次冷却(2CS)、3次冷却(3CS)という工程で構成されており、調質度T1からT5を柔軟に生産できるように配慮されています。また、板形状を矯正するために、洗浄工程の後にコンパクトなテンションレベラーが配置されており、500m/分という最大速度においても、高い信頼性でスムーズに焼鈍炉を稼働させるために重要な役割を果たしています。

 年産能力30万3千トンのテンパーDCRは、最大ライン速度1,500m/分で、2スタンドのUCMから構成されており、2次冷間圧延と2回調質圧延を行うように設計されています。DCRプロセスでは、タンデム式冷間圧延機での圧延後に焼鈍された鋼板が、第1スタンドで圧下圧延、第2スタンドで調質圧延され、所定の機械的強度が鋼板に与えられます。2スタンド調質圧延機では、鋼板に必要な機械的性質を得るために、第1スタンドと第2スタンドの両方で、所定の伸び率に調質圧延されます。Tin-CALと同様、この調質圧延機でも、PL-TCMによって生産された鋼板が搬入されますが、調質圧延では0.16mm~1.2mm、DCRプロセスでは0.18mm~0.4mmまでの入側板厚の鋼板が処理されます。DCR処理されるぶりき鋼板は、出側板厚0.12mm~0.3mmに、1回圧延では調質度T1~T5に、2回圧延では調質度DR6~DR10にそれぞれ処理されます。

 他言語(英語・ドイツ語・中国語・ポルトガル語・ロシア語)による(プレスリリース及び資料は、以下のURLよりご覧になれます。

 http://www.primetals.com/press

 プライメタルズ テクノロジーズ(Primetals Technologies, Limited)は本社を英国、ロンドンに置き、金属鉄鋼産業にとって、エンジニアリングやプラント建設全般の、世界的リーダーかつライフサイクル・パートナーです。当社は電機、オートメーション及び環境の総合ソリューションを含めた技術、製品、サービスの一式を提供します。鉄鋼のあらゆる分野を網羅するだけでなく、非鉄分野部門にも最新の圧延ソリューションをお届けします。当社は三菱重工グループで、株式会社日立製作所、並びに株式会社IHIが資本参加している三菱日立製鉄機械と、シーメンス・グループのシーメンスVAIメタルズテクノロジーズ社の統合により発足しました。出資比率は三菱日立製鉄機械が51%、シーメンスが49%です。従業員数は全世界で約7,000人。詳しくは、下記URLより当社公式ウェブサイトをご覧ください。

 公式ウェブサイト:http://www.primetals.com

 

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