WORDS
SCMという言葉は、よく聞かれると思います。当然、この言葉がサプライチェーンマネジメントの略であることも、読者の方はご存じだと思います。
1995年くらいにサプライチェーンマネジメントの定義を探してみたことがありますが、どこを探してもアメリカでのSCMに関しての権威ある定義は見当たりませんでした。
私の知る限り、日本で言う「トヨタのカンバン方式」、すなわちJust in Time(以下、JIT)が、発想の根底にあり、サプライヤーとの関係だけでなく、顧客までまきこんだJITが、サプライチェーンマネジメントになります。
私の解釈では、『SCMは、情報共有化と物流効率化を通じて、直接取引のない仕入先の仕入先から顧客の顧客まで、パートナーによるアライアンスを組んでいくことで、全体在庫の削減や全体リードタイムの短縮という全体最適を目指す』ことと言えるでしょう。
参考:日本ロジスティクスシステム協会監修の基本ロジスティクス用語辞典によるSCMの定義
『商品の供給に関する全企業連鎖をいい、商品の企画、調達、設計、開発、資材調達、製造、販売、教育、保守、廃棄(ライフサイクル)に関する全分野を含む概念。商品の製造用の原材料や部品の製造、粗材料の製造にまで溯り、EDI(電子データ交換)と統合データベースによる情報の共有化によって、トータルとしての在庫、物流合理化を図ることをサプライチェーンマネジメントと呼ぶ』
参考:総合物流施策大綱でのSCMの定義
『商慣行の見直し、電子商取引の推進や取引単位の標準化などによる企業間連携を通じて消費から生産までの情報と物の流れを効率化することで、消費者ニーズを反映した商品をスピーディーに適正な価格で提供する仕組み』