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加藤産業/153億8700万円の経常利益を計上(2022年9月期 決算短信〔日本基準〕(連結))

決算短信 2023.06.17

2022年9月期 決算短信〔日本基準〕(連結)
単位・百万円  

       営業収益   営業利益  経常利益 当期純利益

2022年9月期 1,035,664 -   13,413 -  15,387 -  11,276 -
2021年9月期 1,137,101 2.9  11,612 0.3  13,281 0.5  8,385 △7.4
(注)包括利益 2022年9月期 11,087百万円 (-%) 2021年9月期 11,458百万円 (△4.2%) 

(略)

1.経営成績等の概況
(1)当期の経営成績の概況
当連結会計年度におけるわが国の経済は、新型コロナウイルスの感染防止対策と政府による活動制限が解除されたことで景況感は改善しつつありますが、欧米を中心とした高いインフレ圧力と金融引き締め政策の長期化による海外景気の下振れリスクや、歴史的な円安水準の進行など、国内景気の先行きは不透明な状態が続いております。
食品流通業界におきましては、消費者の食生活や購買行動の多様化が進むとともに、小売業の業種・業態を超えた競争が激しくなっております。さらに、コロナ禍からの経済活動の回復やウクライナ情勢等を背景とした原材料価格やエネルギー価格の高騰に、高水準な円安も加わり、仕入価格も含めた大幅なコストアップの懸念が強まっております。また、商品の値上げ等により家計への負担感がさらに増すことで、日常の生活関連消費については生活防衛意識が一層強くなると予想されます。そして、新型コロナウイルスの影響によって消費者の生活スタイルが大きく変化する中で、コロナ禍からの行動制限解除により外食関連需要に回復傾向が見られる一方、家庭内消費に関連する需要は堅調ではあるものの一服感が出てまいりました。
このような状況に対して当社グループは、グループミッションである『豊かな食生活を提供して人々の幸せを実現すること』を目指して、デジタル技術も活用しながら、取引先との取組み強化、学習と教育を通じた社員のレベルアップ及び生産性向上に取り組んでまいりました。そして、新型コロナウイルスに対する警戒感の中でも、食のインフラを担う食品卸売業として仕入先や得意先、物流関連などの取引先と連携し、食品の安定供給という社会的使命を果たしてまいりました。
海外事業におきましては、今後の当社グループの成長戦略の一つとして位置づけ、マレーシア・ベトナム・シンガポール・中国国内での食品卸売事業の展開を図っており、日本を含めたアジア地域における食品流通事業の強化を進めてまいりました。そして、2022年4月にはマレーシアに地域統括会社を設置することを目的として現地企業の株式を取得し、同国における管理業務の集約化・一元化等の推進を通じて、既存事業のさらなる拡大を図ってまいります。
以上の結果、当連結会計年度における営業収益は、既存得意先を中心とした取引の増大に加えて、外食関連需要の回復による取引の増加もありましたが収益認識に関する会計基準の適用により1兆356億64百万円となり、営業利益は134億13百万円、経常利益は153億87百万円となりました。そして、親会社株主に帰属する当期純利益は固定資産売却益の影響もあり112億76百万円となりました。
なお、当連結会計年度の期首より「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を適用しており、当連結会計年度における営業収益は1,425億88百万円減少し、営業原価は1,362億91百万円減少し、販売費及び一般管理費は62億96百万円減少しておりますが、営業利益、経常利益、税金等調整前当期純利益及び親会社株主に帰属する当期純利益に与える影響はありません。また、利益剰余金の当期首残高に与える影響はありません。
詳細につきましては、「3.連結財務諸表及び主な注記(5)連結財務諸表に関する注記事項(会計方針の変更)」をご参照ください。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
なお、各セグメントの業績数値につきましては、セグメント間の内部取引高を含めて表示しております。
<常温流通事業>
当社グループの主力事業であります常温流通事業につきましては、コロナ禍での家庭内消費に関連する需要は堅調であるものの一服感が見られ、さらに原材料価格等の高騰や高水準な円安などによる仕入価格も含めた大幅なコストアップの懸念が強まっております。また、商品の値上げ等により家計への負担感が一層増すことで、日常の生活関連消費については生活防衛意識がさらに強くなることが予想され、厳しい経営環境で推移いたしました。
このような状況に対して、価格だけに頼らない価値の提供に向けて、提案型営業の一層の推進や、仕入先との取組み強化及び得意先との関係強化を図るとともに、自社ブランド商品の開発・販売においてもブランド価値・商品価値の訴求を進めてまいりました。加えて、デジタル技術も活用しながら業務の生産性向上に努めてまいりました。
以上の結果、営業収益は既存得意先との取引は増大いたしましたが収益認識に関する会計基準の適用により6,564億84百万円となり、営業利益は114億6百万円となりました。

<低温流通事業>
低温流通事業につきましては、コロナ禍からの行動制限解除により経済活動の正常化に向けた動きの中で、外食関連需要は回復基調で推移するものの、巣ごもり消費などの内食需要は減少しております。また、原材料価格やエネルギーコスト等の上昇が進み、厳しい経営環境で推移いたしました。
このような状況に対して、社会環境や消費者行動の変化に対応した売場や商品の提案を行い売上拡大及び利益改善に努めるとともに、生産性向上によるコスト抑制に取り組んでまいりました。
以上の結果、営業収益は既存得意先との取引は増大いたしましたが収益認識に関する会計基準の適用により1,086億81百万円となり、営業利益は5億20百万円となりました。
<酒類流通事業>
酒類流通事業につきましては、飲酒人口の減少や若年層のアルコール離れ等により消費の規模は縮小傾向が続いている中、コロナ禍からの行動制限解除により外食関連需要に回復傾向が見られるものの、その反動で家庭内需要は減少しつつあります。市場の傾向としては、健康志向に対応した機能性商品の需要拡大や価格と価値が伴った商品への消費移行が見られ、低価格志向との消費の二極化がより一層鮮明になっており、消費者による買い場など購買行動の変化やコストアップの懸念もあり、厳しい経営環境で推移いたしました。
このような状況に対して、主要取引先との取組み強化及び自販力・提案型営業の強化を進めるとともに、商品毎の利益管理を徹底し、さらに業務の効率化や生産性の向上を図ることでローコストオペレーションに取り組んでまいりました。
以上の結果、営業収益は収益認識に関する会計基準を適用したものの、新規得意先及び既存得意先との取引増大に加えて外食需要の回復も寄与し2,075億35百万円、営業利益は8億98百万円となりました。
<海外事業>
海外事業につきましては、マレーシア・ベトナム・シンガポール・中国国内での食品卸売事業の展開を図っており、既存の海外卸売業としてのベースに加え、日本国内で培ってきた営業力の浸透及び経営管理の定着を図ってまいりました。
以上の結果、営業収益は、2020年10月に株式を取得したMerison (M) Sdn.Bhd.及び2021年7月に株式を取得したSong Ma Retail Co., Ltd.の連結化の寄与もあり595億73百万円となりましたが、直近では正常に戻りつつあるものの新型コロナウイルス感染拡大による市場のロックダウンの影響が大きく響き、加えてのれん償却費の負担もあり営業利益は38百万円となりました。
<その他>
その他の事業につきましては、物流関連事業がその主な内容であり、営業収益は新型コロナウイルスの影響による外食関連需要の低迷等により103億10百万円、営業利益は燃料費等のコスト増加により5億6百万円となりました。

(略)

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