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日本郵船/経常利益は前年比92・7%増(2023年3月期 第2四半期決算短信〔日本基準〕(連結))

決算短信 2023.06.17

2023年3月期 第2四半期決算短信〔日本基準〕(連結)
単位・百万円  

            売上高    営業利益   経常利益   当期純利益

2023年3月期第2四半期 1,365,878 29.9  163,336 38.5   765,329 92.7  706,058 71.7
2022年3月期第2四半期 1,051,381 45.6  117,933 606.6  397,246 737.6  411,319 -
(注)包括利益 2023年3月期第2四半期 950,812百万円(118.9%) 2022年3月期第2四半期 434,355百万円(-%)  

(略)

1.当四半期決算に関する定性的情報
(1)経営成績に関する説明(略)

当第2四半期連結累計期間(2022年4月1日から2022年9月30日までの6ヶ月間)の業績は、連結売上高1兆3,658億円(前年同期比3,144億円増)、営業利益1,633億円(前年同期比454億円増)、経常利益7,653億円(前年同期比3,680億円増)、親会社株主に帰属する四半期純利益7,060億円(前年同期比2,947億円増)となりました。
なお、当社持分法適用会社OCEAN NETWORK EXPRESS PTE. LTD.(”ONE社”)の好調な業績等により、営業外収益で持分法による投資利益として5,726億円を計上しました。うち、同社からの持分法による投資利益計上額は5,516億円となります。(略)

(セグメント別概況)(略)

<定期船事業>
コンテナ船部門では、欧米を中心とした消費地での消費財の在庫積み上がりやインフレ等の複合要因により輸送需要の減退が見られ、直近のスポット運賃は下落しましたが、ONE社においては、上期を通じて引き続き高い運賃水準を維持し業績は好調に推移しました。主要航路のうち、北米航路においては、港湾混雑に起因する減便数は減少しましたが、前年同期に見られた旺盛な貨物需要が弱まり荷動きが減少したことにより、積高及び消席率は前年同期を下回りました。また欧州航路でも、引き続き港湾混雑が見られたものの、貨物需要が弱まった結果荷動きが減少し、積高及び消席率は前年同期を下回りました。一方で運賃水準は両航路ともに前年同期を上回って推移し、業績を牽引しました。
国内ターミナルでは、コンテナ船のスケジュール遅延及び中国におけるロックダウンの影響による荷動き減少を受け、取扱量は前年同期比で減少しました。海外ターミナルでは、北米のターミナルを一部売却した影響で取扱量は前年同期比で減少しましたが、一部ターミナルでのコンテナ滞留に伴う付帯収入が増加し、収支に貢献しました。
以上の結果、定期船事業全体では前年同期比で増収増益となりました。
<航空運送事業>
航空運送事業では、中国におけるロックダウン、世界的な景気の減速、及び海上貨物の一部が航空輸送に切り替わる動きが弱まり、荷動きが減少しました。また、ロシア・ウクライナ情勢を背景に燃料油単価が高止まりする等の影響を受けました。そのような中で、半導体製造装置の堅調な輸送需要と長期契約に支えられ、運賃は引き続き高い水準で推移しました。
以上の結果、航空運送事業全体では前年同期比で増収増益となりました。
<物流事業>
航空貨物取扱事業では、自動車産業等の荷動き低迷により、取扱量及び利益水準共に前年同期比で減少しました。
海上貨物取扱事業では、中国におけるロックダウン等の影響による荷動き鈍化を受け、取扱量は前年同期比で減少しました。足元では需給の緩和傾向が顕著であるものの、機動的なマーケティングや通関手続き等の付帯サービス拡販に努めたことで、一定の利益水準を確保しました。
ロジスティクス事業では、特に欧米において人件費・光熱費の高騰が目立ったものの、需要の底堅い一般消費財を中心とする活発な荷動きにより、事業は好調に推移しました。
内航輸送事業では、一部航路の取扱量が減少しましたが、フェリー事業では円安が進む為替やフィーダー貨物運賃高騰による好影響を受けました。
以上の結果、物流事業全体では前年同期比で増収増益となりました。

<不定期専用船事業>
自動車輸送部門では、世界的な半導体不足や新型コロナウイルス感染症の影響により、完成車生産台数の減少が引き続き懸念される中、最適な配船計画と航海スケジュールの策定を行うことで顧客の輸送要請に柔軟に対応し、船舶の稼働率を向上させました。これにより、輸送台数は前年同期比で増加しました。自動車物流は、事業環境の変化にともない事業計画を見直した地域もありましたが、中国輸出車両のターミナルビジネス受注など事業ポートフォリオを組換えながらコロナ回復需要を取り込み、収益性向上に努めました。
ドライバルク事業部門では、ケープサイズは、季節的調整局面を終えた4月下旬以降、中国におけるロックダウンによる滞船の増加に加え、石炭の荷動きが活発化したことで市況は一時回復しました。この季節外れの急騰がその後の急落を招き、6月以降は世界的な景気減速懸念が顕在化したことで更に下押しされ、8月から9月にはこの時期としては異例の低水準に達し、市況は前年同期比で大きく下回りました。パナマックスサイズは、穀物と石炭の好調な荷動きを背景に5月までは前年同期を上回る水準を保ち、その後はケープサイズの不調に合わせて下落が始まりました。米国出し新穀の出荷が始まった9月から市況は回復を始めるもケープサイズの不調が重石となり、市況は前年同期を下回りました。ハンディマックス及びハンディもパナマックスサイズに同調し、市況は前年同期を下回りました。全船型において市況は前年度を下回りましたが、時機を捉え好市況下での輸送契約の獲得を進めました。また、このような環境下、長期契約獲得による収入の安定化と効率的な運航によるコスト削減に努めました。
エネルギー事業部門では、VLCC(大型原油タンカー)は、低迷していた市況が7月頃から反発基調を強め、8月半ば以降、米国のSPR(戦略石油備蓄)放出をきっかけに原油価格が下落したことで、特に米国・中東出し、欧州・アジア向けの荷動きが活発化しました。その影響もありVLCCの利用が増加したことから、船腹需給が引き締まり市況は急回復した後、9月に入っても荷動き増加は継続しました。石油製品タンカーは、ロシア・ウクライナ情勢の影響で、欧州向け輸送において仕出地がロシアから米国や中東、インド等へ変更となり、輸送距離が増加したことによる船腹供給減が需給を引き締め、市況は前年同期の水準を大きく上回りました。VLGC(大型LPGタンカー)は、欧州向けを含め堅調な荷動きに支えられ、市況は前年同期の水準を上回りました。LNG船は、安定的な収益を生む長期契約に支えられて順調に推移しました。また海洋事業は、FPSO(浮体式海洋石油・ガス生産貯蔵積出設備)、ドリルシップ、シャトルタンカーが概ね想定どおりに順調に稼働しました。
以上の結果、不定期専用船事業全体では前年同期比で増収増益となりました。
なお、エネルギー事業部門において、第1四半期におけるロシア・ウクライナ情勢による事業環境の悪化により、サハリンⅡプロジェクトのLNG輸送に関連して特別損失を計上しました。
<不動産業、その他の事業>
不動産業は、前年度における子会社株式の一部譲渡に伴い、前年同期比では減収減益となりました。
その他の事業は、燃料油販売事業が好調であったことに加え、船用品・舶用資材販売事業も堅調に推移しました。客船事業は、3月下旬に発生した電気関係機器の不具合により一時中止としていたクルーズ催行を6月上旬より再開しました。その後も8月中旬に乗組員の新型コロナウイルス感染が確認され、再びクルーズを中止しましたが、9月中旬より運航を再開しました。以上の結果、その他の事業全体では前年同期比で増収となり、利益を計上しました。

(略)

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