日本郵船/本船機器の新たなメンテナンス手法(CBM手法)が船級認証を取得 物流全般 2023.06.17 本船機器の新たなメンテナンス手法(CBM手法)が船級認証を取得 2022年10月13日 デジタル技術で効率且つ安全な運航を実現しESG経営を推進 日本郵船株式会社(以下「日本郵船」)及び株式会社MTI(以下「MTI」)は、本船機器の新たなメンテナンス手法(CBM手法、注1)で一般財団法人 日本海事協会(以下「NK」)から船級認証を取得しました。 1. 背景 現在、船舶の整備指針に用いられているTBM(注2)は、機器の状態に関わらず定期的な検査を実施する必要があり、補修費用の発生や運航スケジュールへの影響といった課題を抱えています。日本郵船及びMTIは、こういった課題に対応するため、CBMに基づいたメンテナンスを実現するための共同研究を船級協会、機関メーカーと2019年11月より実施してきました。 研究内容 パートナー ディーゼルエンジン主機関におけるCBM実現に向けた共同研究 日本郵船株式会社、株式会社一般財団法人 日本海事協会株式会社ジャパンエンジンコーポレーション 2. 船級認証されたCBM手法について 2021年にNKが発行した「CBMガイドライン第2版」(注3)に採用された船舶用大型ディーゼルエンジンの軸受(注4)の状態を温度データとして監視する手法です。また、船舶運航データと主機主軸受にセンサーを設置することで取得可能となる軸受の温度データを可視化し、船級協会及び機関メーカーとリアルタイムにデータを共有することができる「ディーゼルエンジン主軸受状態監視装置」を開発し、日本郵船が所有する石炭船「能代丸」に実装しました。 潤滑油出口温度センサー取付概要 ディーゼルエンジン主軸受状態監視装置 センサーデータグラフ 証書 3. 今後の展望 「能代丸」での実装に続き、今後は日本郵船グループの所有船を対象にCBMの展開を検討します。また、主機関主軸受以外の機器についてもCBMを用いたメンテナンスの適用を目指します。日本郵船グループは、将来的には、AI(人工知能)がフリート全体における機関プラントの状態を常時監視し、自らが機器のメンテナンス時期を判断する「自律型の次世代CBM」の開発を目指します。次世代CBMの実現により、重大機関事故を撲滅し、効率且つ安全な運航を維持・提供し、日本郵船グループが掲げるESG経営を推進します。 当社グループは、ESGの経営戦略への統合を更に加速させることを掲げた、「NYKグループ ESGストーリー」(※)を2021年2月3日に発表し、SDGs(持続可能な開発目標)の達成に貢献する活動を進めています。2022年3月24日には、2021年度のESG経営の具体的な取り組みと施策、超長期視点での持続可能な成長戦略を紹介する「NYKグループESGストーリー 2022」(※※)を発表しました。当社グループはESG経営を力強く推し進めるべく、「Sustainable Solution Provider」として新たな価値創造を推進してまいります。 (注1)状態基準保全(CBM:Condition Based Maintenance)機器が故障した後や定期的にメンテナンスするのではなく、機器の状態を常時モニターして状態に応じて都度メンテナンスを行う予知保全のこと。 (注2)時間基準保全(TBM:Time Based Maintenance)周期的に故障する設備・部品に対して交換周期を予め決めておき、定期メンテナンスすること。 (注3)CBMガイドライン第2版CBM技術の活用を推進すべく、CBMを日本海事協会船級検査に利用するための規則 「CBMガイドライン(第2版)」を発行 (注4)回転する軸を支える部品 ※NYKグループESGストーリー当社グループにおいて、ESGを経営戦略に統合するための考え方と具体的な取り組みを明示する指針。 ※※NYKグループESGストーリー2022「NYKグループESGストーリー」で掲げたESGの経営戦略への統合に向けた具体的な取り組みと、今年度の施策を紹介した資料。 NYKグループESGストーリー 参考 日本海事協会のリリースはこちらをご覧ください。 ジャパンエンジンコーポレーションのリリースはこちらをご覧ください。 関連リリース 2021年5月14日発表:CBM実現に向けた共同研究の成果が日本海事協会の 「ガイドライン第2版」に採用 2019年11月22日発表:機関プラント自律化へ、次世代CBMの検証開始
2022年10月13日 デジタル技術で効率且つ安全な運航を実現しESG経営を推進 日本郵船株式会社(以下「日本郵船」)及び株式会社MTI(以下「MTI」)は、本船機器の新たなメンテナンス手法(CBM手法、注1)で一般財団法人 日本海事協会(以下「NK」)から船級認証を取得しました。 1. 背景 現在、船舶の整備指針に用いられているTBM(注2)は、機器の状態に関わらず定期的な検査を実施する必要があり、補修費用の発生や運航スケジュールへの影響といった課題を抱えています。日本郵船及びMTIは、こういった課題に対応するため、CBMに基づいたメンテナンスを実現するための共同研究を船級協会、機関メーカーと2019年11月より実施してきました。 研究内容 パートナー ディーゼルエンジン主機関におけるCBM実現に向けた共同研究 日本郵船株式会社、株式会社一般財団法人 日本海事協会株式会社ジャパンエンジンコーポレーション 2. 船級認証されたCBM手法について 2021年にNKが発行した「CBMガイドライン第2版」(注3)に採用された船舶用大型ディーゼルエンジンの軸受(注4)の状態を温度データとして監視する手法です。また、船舶運航データと主機主軸受にセンサーを設置することで取得可能となる軸受の温度データを可視化し、船級協会及び機関メーカーとリアルタイムにデータを共有することができる「ディーゼルエンジン主軸受状態監視装置」を開発し、日本郵船が所有する石炭船「能代丸」に実装しました。 潤滑油出口温度センサー取付概要 ディーゼルエンジン主軸受状態監視装置 センサーデータグラフ 証書 3. 今後の展望 「能代丸」での実装に続き、今後は日本郵船グループの所有船を対象にCBMの展開を検討します。また、主機関主軸受以外の機器についてもCBMを用いたメンテナンスの適用を目指します。日本郵船グループは、将来的には、AI(人工知能)がフリート全体における機関プラントの状態を常時監視し、自らが機器のメンテナンス時期を判断する「自律型の次世代CBM」の開発を目指します。次世代CBMの実現により、重大機関事故を撲滅し、効率且つ安全な運航を維持・提供し、日本郵船グループが掲げるESG経営を推進します。 当社グループは、ESGの経営戦略への統合を更に加速させることを掲げた、「NYKグループ ESGストーリー」(※)を2021年2月3日に発表し、SDGs(持続可能な開発目標)の達成に貢献する活動を進めています。2022年3月24日には、2021年度のESG経営の具体的な取り組みと施策、超長期視点での持続可能な成長戦略を紹介する「NYKグループESGストーリー 2022」(※※)を発表しました。当社グループはESG経営を力強く推し進めるべく、「Sustainable Solution Provider」として新たな価値創造を推進してまいります。 (注1)状態基準保全(CBM:Condition Based Maintenance)機器が故障した後や定期的にメンテナンスするのではなく、機器の状態を常時モニターして状態に応じて都度メンテナンスを行う予知保全のこと。 (注2)時間基準保全(TBM:Time Based Maintenance)周期的に故障する設備・部品に対して交換周期を予め決めておき、定期メンテナンスすること。 (注3)CBMガイドライン第2版CBM技術の活用を推進すべく、CBMを日本海事協会船級検査に利用するための規則 「CBMガイドライン(第2版)」を発行 (注4)回転する軸を支える部品 ※NYKグループESGストーリー当社グループにおいて、ESGを経営戦略に統合するための考え方と具体的な取り組みを明示する指針。 ※※NYKグループESGストーリー2022「NYKグループESGストーリー」で掲げたESGの経営戦略への統合に向けた具体的な取り組みと、今年度の施策を紹介した資料。 NYKグループESGストーリー 参考 日本海事協会のリリースはこちらをご覧ください。 ジャパンエンジンコーポレーションのリリースはこちらをご覧ください。 関連リリース 2021年5月14日発表:CBM実現に向けた共同研究の成果が日本海事協会の 「ガイドライン第2版」に採用 2019年11月22日発表:機関プラント自律化へ、次世代CBMの検証開始