日本海事協会/日本郵船所有の「能代丸」における CBM 方式を承認 物流全般 2023.06.17 日本郵船所有の「能代丸」における CBM 方式を承認 〜CBM に関わる共同研究成果を活用〜 一般財団法人日本海事協会(ClassNK)は、日本郵船株式会社が所有する「能代丸」のディーゼルエンジン主機関における状態監視保全(CBM: Condition Based Maintenance)方式を承認しました。 安全運航や運航コスト削減の観点から、船舶管理での CBM 活用への関心が高まっています。本会は、CBM を船級検査に利用するための規則を整備の上、船級維持検査において、定期的な開放検査を CBM で代替する検査方式の申し込みに必要な資料や、承認手順などを「CBM ガイドライン」として取りまとめています。2021年のガイドライン更新時には、日本郵船株式会社、株式会社 MTI、株式会社ジャパンエンジンコーポレーション(J-ENG)と実施した共同研究の成果である「状態監視保全の対象機器及び手法の選定指針」を取り入れました。 上記の共同研究では、主機主軸受にセンサーを設置する手法の妥当性の検討とともに、軸受の温度データと船舶運航データを詳細に取得し、船級協会及び機関メーカーとリアルタイムにデータを共有することができる「ディーゼルエンジン主軸受状態監視装置」が開発されています。能代丸においては、この装置が実装され、主軸受の潤滑油出口の潤滑油温度を計測することにより、主軸受の状態を監視する CBM が採用されました。本会は関連規則に基づく審査を実施の上、所定の要件への適合を確認し、本船の CBM 方式を承認しました。 本会は、引き続き CBM などの新たな取り組みに対し、フロントランナーを中心とするパートナーとの研究開発により新たな安全の在り方を探求し続けるとともに、得られた知見の規則化などを通じ、新しい技術が広く業界に浸透し、より安全な船舶運航が実現されるよう貢献してまいります。 以上 ■関連プレスリリース (日本郵船)本船機器の新たなメンテナンス手法(CBM 手法)が船級認証を取得: https://www.nyk.com/news/2022/20221013_01.html (MTI)本船機器の新たなメンテナンス手法(CBM 手法)が船級認証を取得: https://www.monohakobi.com/ja/company/news/news_20221013/ (J-ENG)主軸受の新たなメンテナンス手法(CBM 手法)が船級認証を取得: https://j-eng.co.jp/news/20221013.html