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安川電機/可搬質量を30kgに向上させ、パレタイジング用途へ適用可能な人協働ロボットMOTOMAN-HC30PLを販売開始

物流システム 2023.06.17

可搬質量を30kgに向上させ、パレタイジング用途へ適用可能な人協働ロボットMOTOMAN-HC30PLを販売開始
- 人の近くで作業できることで設備の省スペース化を実現 -

新製品2022年8月22日

 株式会社安川電機(本社:福岡県北九州市、代表取締役会長兼社長:小笠原 浩)は、これまで可搬質量10kg20kgでシリーズ展開していた人協働ロボットに、段ボール等のパレタイジング用途への適用が可能な可搬質量30kgのモデル「MOTOMAN-HC30PL(可搬質量30kg、リーチ1600mm)」を新たにラインアップし、販売を開始します。

  • MOTOMAN-HC30PL

    MOTOMAN-HC30PL

  • 使用イメージ

    使用イメージ

1.製品化のねらい

 近年は様々な業種において、生産年齢人口の減少により深刻化する労働力不足を背景に、ロボットを活用した自動化や品質の安定化、コストの削減が進められています。こうしたなか、当社はロボット周囲の安全柵なし1で人と並んで作業ができる人協働ロボットのラインアップを充実させることで、省スペースでフレキシブルな生産ラインの実現、そしてロボットの活用分野の更なる拡大を図っています。

 このたび開発したMOTOMAN-HC30PLは、人協働ロボットMOTOMAN-HCシリーズの可搬質量を30kgに向上させたことで、人と同じ作業スペースで重量物のハンドリングができ、設備の省スペース化を実現します。

 また、本製品はMOTOMAN-HCシリーズの特長であり、お客さまから好評をいただいている高い安全性と初めてロボットを触る方でも簡単に操作できる機能などを備えています。各社ハンドメーカーから人協働ロボット用として販売されている豊富なエンドエフェクターや周辺機器についても接続を簡易化しているため、容易なロボット導入が可能です。

 ※1 安全機能により安全柵なしのシステム構築が可能ですが、全てのケースにおいてリスクアセスメントとリスク低減方策を実施する必要があります。

2.主な特長

(1)高可搬化(20kg30kg)によるパレタイジング用途への適用拡大

 お客さまの最終製品の出荷では、まとまった数量で段ボール箱等に詰められるため、箱自体の質量が増加します。また、お届け先では人手での移載が必要であることから、箱の質量は10kg20㎏が一般的となりますが、箱を把持するハンドの重さを考慮するとそれ以上の可搬質量が必要となります。さらに、物流の効率化のため段ボール等はパレット上に積み上げられてトラック運送等の物流部門へ引き渡されますが、主要なパレットサイズは1辺が1100mm前後の正方形もしくは長方形となります。

 これらの条件に合うよう、可搬質量30kgでリーチ1600mmとなるように設計し、パレタイジング用途への適用を可能としました。人と同じ作業スペースで重量物のハンドリングができるという人協働ロボットの特長とともに、パレタイジングに適した仕様で設備の省スペース化を実現します。

 また、全軸においてIP67の防じん・防滴構造を採用しています。表面塗装はアクリルウレタン塗装、先端フランジの材質はステンレスを用いており、衛生面への配慮から水洗が必要な用途での使用も可能です。

 ※2 IPIEC(国際電気標準会議)で定められている製品の防じん・防水における保護等級(International Protection Code)を示し、IP67の場合、じんあいは侵入せず、一時的な水没に対して保護できる。

(2)周辺機器との簡易接続(Plug & Play)の実現

 ロボット先端のエンドエフェクター取付け部は、標準規格「ISO9409-1-50-4-M6」に準拠しており、同規格に準拠した豊富なエンドエフェクターや周辺機器など様々な機器と簡単に接続・動作させることが可能です。また、ロボット内蔵ケーブルとして、ロボット先端へのカメラ搭載などに便利なETHERNETケーブル(Cat.6)やI/O用のケーブルやエアホースを内蔵しており、ロボット外装に配線を無くすことで周辺機器との干渉を避け、セットアップを容易に行うことができます。

(3)安全運転・安心設計

 当社の人協働ロボットMOTOMAN-HCシリーズの安全機能を踏襲し、外部からあらかじめ設定した制限値を超える力を検出すると自動で停止する「人協働モード」を備えており、安全柵の設置が不要です1。また、アーム同士を離すことで隙間を確保する「挟み込み防止」の形状となっています。今まで、作業者への安全確保のためロボットの導入を見送っていた現場や工程などにおいても、ロボットを使用した自動化が可能です。

  • ▼「人協働モード」で安全運転

    「人協働モード」で安全運転
  • ▼「挟み込み防止」の安心設計

    挟み込み防止」の安心設計

    ※イメージの写真は
    人協働ロボットMOTOMAN-HC20SDTPです。

(4)ロボット操作に不慣れでも簡単に操作が可能

 プログラミングペンダントを使用した従来のティーチング方法に加えて、ロボットアームを直接手でつかんで自由に操作し任意の動作を教示できる「ダイレクトティーチング機能」を備えています。

 直感的な操作によるロボットへの動作指示が可能なため、ロボット操作に不慣れなお客さまや、頻繁にティーチングが必要となる工程へのロボットの導入が容易になります。

 また、タッチパネル方式で直感的に操作できるタブレット型のユーザーインターフェース「スマートペンダント」にも対応しております。

  • ▼スマートペンダントの
     タッチパネル画面で楽々操作

    スマートペンダントのタッチパネル画面で楽々操作
  • ▼アームを手動で移動させ教示可能

    アームを手動で移動させ教示可能

    ※イメージの写真は
    人協働ロボットMOTOMAN-HC10DTPです。

3.主な用途 

 梱包、箱詰めした製品、およびそれらをまとめた段ボールの搬送など

4.販売計画

(1)販売時期  2022年822日(月) 

(2)販売価格  オープン価格

※上記文章中に記載された名称は、各社の商標または登録商標の場合があります。

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