商船三井/メトロウェザーと「船上風況計測装置」の開発を始動 物流システム 2023.06.17 商船三井とメトロウェザーが世界初の「船上風況計測装置」の開発を始動 〜ドップラー・ライダーを用いた本船上での実証実験に成功〜 株式会社商船三井(代表取締役社長:橋本剛、本社:東京都港区、以下「商船三井」)とメトロウェザー株式会社(代表取締役社長:古本淳一、本社:京都府宇治市、以下「メトロウェザー」)は、メトロウェザーのドップラー・ライダー(註1)を商船三井保有の実証船に搭載し、船舶が遠方の風況をリアルタイムに把握しながら海上航行する実証実験(以下「本実験」)に世界で初めて成功しました。 本実験では、商船三井が風力と水素で航行する究極のゼロエミッション船「ウインドハンタープロジェクト」(註2)の実証試験で用いた小型ヨットを実証船として使用し、長崎県大村湾で、航行中の実証船周囲半径15km圏内の三次元空間のリアルタイム風況測定に成功しました。航行船舶上のドップラー・ライダーによる風況計測は、航行域周辺に発生している風を直接計測し可視化できる点が特徴であり、一般的に用いられている衛星データによる風況予測よりも正確な予測が可能となります。 また、メトロウェザーのドップラー・ライダーは小型ながら遠距離の計測が可能な為、船舶への搭載が容易であり安全航行に資するものとして期待されます。 メトロウェザーのドップラー・ライダーは、空気中に浮遊する微細なチリに、人体に無害な赤外線レーダーを照射し、その反射波を受信する事で、周囲半径15km圏内の風向き・風速を三次元で測定する事が可能です。メトロウェザーが開発したドップラー・ライダーは上計測を想定して作られたものですが、本実験ではドップラー・ライダーに慣性航法装置(註3)を加え、自らの位置を補正しながら風況を計測する装置を開発して、リアルタイムな船舶動揺補正(註4)を実施することにより、船舶特有の動揺や移動による位置変化がある環境下でも風況計測が可能になりました。 ドップラー・ライダーと慣性航法装置を融合させた「船上風況計測装置」は、正確な風況予測により安全運航の質を更に高める目的の他、商船三井の風力を船の推進力として活用する「ウインドチャレンジャープロジェクト」(註5)や「ウインドハンタープロジェクト」の船舶の最適航行支援や風力エネルギー関連事業(註6)等での幅広い適用が期待されており、開発を推し進めていきます。 (略) 以下、詳細は下記アドレスを参照ください。 https://www.mol.co.jp/pr/2022/img/22088.pdf