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東邦ホールディングス/医薬品の幅広い温度領域で厳密な温度管理が可能な定温搬送装置「サルムFZ」を開発

物流システム 2023.06.17

スペシャリティ医薬品を安心・安全にお届けするために

幅広い温度領域で厳密な温度管理が可能な定温搬送装置「サルムFZ」開発のお知らせ

東邦ホールディングス株式会社(本社:東京都、代表取締役CEO:有働 敦)は、当社完全子会社の東邦薬品株式会社(本社:東京都、代表取締役社長:馬田 明)が、あらたに-25℃~+4℃に対応した定温搬送装置「サルムFZ」を開発しましたのでお知らせいたします。

1. 開発の背景

近年、希少疾病用医薬品や高額医薬品など医薬品流通において特別な管理が求められるスペシャリティ医薬品が増加しております。当社グループでは、このようなスペシャリティ医薬品の有効利用を目的に、共創未来グループの最先端の物流機能と、厳密な温度管理・記録ができる定温搬送装置「サルムTS」(庫内温度+4℃~+37℃)を組み合わせて実現した物流システム「サルム・ソリューション・システム」を2018年に導入し、多くの実績とご評価をいただいております。 新型コロナウイルス感染症用ワクチンをはじめ、新たに開発される医薬品について冷凍領域での厳密な温度管理や輸送が求められるケースが増えていることを受け、「サルムFZ」をあらたに開発しラインナップに加えることで、-25℃~+37℃の幅広い温度領域で厳密な温度管理ができるNEW「サルム・ソリューション・システム」として医薬品流通における様々なニーズに応えてまいります。

2.サルムFZ概要

庫内温度 : -25℃ ~ +4℃の間で設定可能

使用環境 : -10℃ ~ +35℃

電源 : 内臓バッテリー、付属ACアダプター 外

寸法 : W400 × D250 × H330 mm

内寸法 : W135 × D135 × H210 mm

重量 : 10kg(本体)

記録項目 : 庫内温度、外気温度、フタの開閉、アラーム情報

表示・通知: 液晶画面表示、LED表示、ブザー発報

3.定温搬送装置「サルム」の特徴

①スペシャリティ医薬品の安定供給

「サルム」は内蔵された冷却装置と収納部構造により庫内を均一な温度に保ち、周囲の温度変化に対しても精密な温度管理制御を行うことで庫内を安定した温度に維持できます。また、保冷剤による定温管理と異なり、温度・装置の状態が本体に内蔵された記録装置に記録できるため、スペシャリティ医薬品の品質が完全に担保されていることを証明できます。これは「医薬品の適正流通(GDP)ガイドライン」に準拠した運用であるため、製品の返品・再販売が可能となり、高額なスペシャリティ医薬品の廃棄リスクを大幅に低減することが期待できます。

②使用直前まで温度管理が可能

「サルム」はコンパクトサイズで人が持運びできる重量(サルムTS:6.6kg、サ ル ム FZ:10kg)のため、物流センターや営業所から医療機関、更に手術室やベッドサイドなどの使用現場まで、一定温度で管理された状態のまま持ち込むことが可能です。また、静音・無振動な冷却装置を搭載し、医療機器などへの電波干渉もないため、安心して医療機関内で使用できます。 なお、同じ仕様の血液搬送装置も上記同様に手術室やICU、救命救急センター等で多数の院内利用実績があります。

③CO2排出削減に貢献

定温管理用の保冷剤・ドライアイスと異なり「サルム」は運用時のCO2 排出量が少なく、さらに医薬品の廃棄削減や無駄な輸送を減らすことで、製造や輸送に伴うCO2 の排出量も削減できます。

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