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商船三井/トタルエナジーズ・マリン・フュエルズとシンガポールで初となる自動車船に対するバイオディーゼル燃料供給を実施

物流全般 2023.06.17

トタルエナジーズ・マリン・フュエルズと商船三井がシンガポールで初となる自動車船に対するバイオディーゼル燃料供給を実施

シンガポール 2022 年 6 月 29 日-トタルエナジーズ・マリン・フュエルズ(以下「トタルエナジーズ」)と株式会社商船三井(以下「商船三井」)はシンガポールで初となる自動車船に対するバイオ燃料供給に成功しました。
商船三井が運航する自動車船 Heroic Ace(ヒロイック・エース)は、6 月 11 日、シンガポール港で荷役中に、トタルエナジーズからバイオディーゼル燃料の供給を受けました。補給されたバイオ燃料は、アラブ首長国連邦・ジェベルアリ港に向けた航海で使用されています。
今回使用されたバイオディーゼル燃料は、低硫黄重油に ISCC(International Sustainability &Carbon Certification)の認証を受けたバイオディーゼル燃料を 2 割混合したもので、廃食油由来の原料を使用しています。従来油との比較において、ライフサイクルアセスメントで約17%の GHG 排出量の削減効果が期待されています。また、今回のバイオディーゼル燃料は、商船三井による試験航海で、舶用エンジン・補機と高い適合性が確認できており、安全に消
費、運航されています。
ローラ オング氏(トタルエナジーズ/アジア太平洋トレーディング&オペレーション部長)のコメント:
環境対応を進める海運業界の先駆者である商船三井との協業で、持続可能なバイオディーゼル燃料の使用による船舶の CO2 排出量削減に取り組めたことを喜ばしく思います。トタルエナジーでは、さまざまな海運セグメントのお客様向けに、持続可能でコスト効率が高く、低炭素のバイオ燃料ソリューションを開発したいと考えています。商船三井とのパートナーシップにより、蓄積されたバイオ燃料サプライチェーン能力と運用上の成功を足掛かりに、この低炭素燃料を新しい船種に届けることができました。

平田浩一氏(商船三井/製品輸送・不動産営業本部/自動車船部長)コメント:
当社の自動車船事業では、欧州近海で 1 年以上前からバイオ燃料航行の試験航行に取り組んできましたが、今回その試みを遠洋航海に拡大するマイルストーン航海をトタルエナジーズと共同で行えたことを、非常に嬉しく思います。トタルエナジーズとはこれまで様々な分野で協業を進めてきましたが、バイオ燃料分野でもパートナーシップを構築できたことは我々にとっても重要なステップとなります。商船三井は今後も完成車物流分野における低・脱炭素への取り組みを加速させ、お客様から選ばれるサービスを展開していきます。
トタルエナジーズと商船三井は、バイオディーゼル燃料が既存の主機関の改造なしに使用できるドロップイン燃料として、今日の船舶を低・脱炭素化するために、即効性があり、かつ持続可能なソリューションとなり得ると考えています。
トタルエナジーズは、輸送用の新世代バイオ燃料を生産するという戦略の一環として、動物性油脂または廃食油由来のバイオディーゼル燃料プロジェクトに投資しています。
これらのイニシアチブは、2050 年までに社会とともにネットゼロエミッションを達成するというトタルエナジーズの気候変動への野心を体現するものです。並行して、トタルエナジーズは、短期的および長期的にクリーンで低炭素の舶用燃料ソリューションを提供することにより、輸送過程の脱炭素化を推進することにコミットしています。
商船三井は、2050 年までにネットゼロエミッションを達成することを中長期目標に掲げた「商船三井グループ 環境ビジョン 2.1」において、バイオ燃料を化石燃料に変わる有効な代替燃料として位置付けています。商船三井グループは、海上輸送における温室効果ガスの排出削減を目指し、クリーンな代替燃料の採用に積極的に取り組んでまいります。
トタルエナジーズと商船三井は、クリーンで低炭素の代替燃料の導入を促進する新たな共同イニシアチブを模索するために、協力関係を引き続き構築していきます。両社は、北西ヨーロッパおよび地中海地域での舶用液化天然ガス(LNG)の供給のために、燃料供給船「GasAgility(ガス アジリティ)」と「Gas Vitality(ガス バイタリティ)」を共同開発しました。また、両社はシンガポールで舶用アンモニア燃料サプライチェーンの確立を目指したコンソーシアムも形成しています。
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トタルエナジーズ・マリン・フュエルズについて
30 年以上の歴史を持つトタルエナジーズ・マリン・フュエルズは、世界中のバンカリング活動を担うトタルエナジーズの専門部隊です。国際海運業界の長期的なパートナーであるトタルエナジーズ・マリン・フュエルズは、ヨーロッパ、アジア太平洋、アフリカの 120 以上の港で 200 以上の海運企業に対してサービスを提供しており、本社はシンガポールにあり、パリとジュネーブに 2 つのサテライトオフィスがあります。
トタルエナジーズ・マリン・フュエルズは、海運企業が現在入手可能な、最もクリーンな舶用燃料を補油できるように、戦略的な補油拠点で舶用 LNG 燃料、バイオ LNG、バイオディーゼル燃料を供給するための必要な投資を行ってきました。さまざまな海運企業連合や業界横断的な R&D イニシアチブの一翼を担い、トタルエナジーズ・マリン・フュエルズも脱炭素燃料の生産で貢献していきます。

トタルエナジーズについて
トタルエナジーズは、石油、バイオ燃料、天然ガス、低炭素電力、再生エネルギーを生産・販売する世界有数の大手エネルギー企業グループです。105,000 人の従業員が、より安全、クリーン、効率的、革新的なより良いエネルギーをできるだけ多くの人々に届けることにコミットしています。130 ヵ国以上で事業を展開する企業として、より責任あるエネルギーメジャーとして日々取り組んでいます。

商船三井について
商船三井は、日本に本社を置き、世界 800 隻以上の船舶を運航する世界有数の海運企業です。商船三井は、環境保全をはじめ、刻々と変化する社会ニーズに応えるため、海運・技術・サービスを中心とした様々な社会インフラ事業を展開しています。商船三井の船隊は、各種ばら積み船、LNG 船、RoRo 自動車船、石油タンカーなどが含まれ、従来の海運事業に加え、不動産、ターミナル・物流、洋上風力発電などの社会インフラ事業や関連事業を提供しています。世界最大級の船隊と 130 年余の歴史で培った 経験と技術を基に、すべてのステークホルダーに新たな価値を提供する強くしなやかな企業グループを目指しています。

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