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Terra Drone/グループ会社ユニフライ、国家プロジェクト「HealthDrone」でデンマーク初の医療用ドローンの無線接続による医療品長距離輸送に成功

物流システム 2023.06.17

Terra Droneのグループ会社ユニフライ、国家プロジェクト「HealthDrone」でデンマーク初の医療用ドローンの無線接続による医療品長距離輸送に成功

従来の車やフェリーによる医療品輸送時間を約半減し、医療品輸送の新たな活路へ

TerraDroneのグループ会ユニフライが参画している医療機器輸送プロジェクトにおいてデンマークの医療用ドローンが約40分間の長時間飛行に成功し医療機器輸送の実現に寄与
Terra Drone株式会社(本社:東京都渋谷区、代表者:代表取締役 徳重 徹、以下 Terra Drone)の海外グループ会社ユニフライ(本社:ベルギー)は、デンマークにおけるドローンを活用した医療品輸送プロジェクト「HealthDrone」で、約50kmの長距離医療品輸送に成功いたしました。本プロジェクトにより、従来の輸送時間を75分(フェリーや車による輸送時間)から40分へ大幅に削減し、患者に対する迅速な治療が可能となります。

SDU(南デンマーク大学)社製ドローンSDU(南デンマーク大学)社製ドローン

【実験内容】
・日時:2022年5月30日
・経路:約50km
Svendborg(スベンボー)のオーデンセ大学病院からÆrø(エーロ)島 間
・高度:約80km
・条件:デンマーク初の医療用ドローン無線接続飛行

デンマーク交通大臣のTrine Bramsen氏はスベンボーにあるオーデンセ大学病院で待機し、約50km離れたエーロ島まで、血液や医療品を輸送しドローンを飛行しました。

本プロジェクトのように、空域を制限せずにドローンを飛行させる事例は欧州では珍しく、運航管理技術を開発するユニフライは、デンマーク運輸省傘下の国有企業Naviair、デンマーク交通局と共に、南デンマーク大学(SDU)にて開発した、ヘリコプターや航空機を安全に回避する運航管理システムの技術を活用し実現しました。Naviairの航空管制官は、ドローンの飛行が計画通りに行われているかは画面上で確認ができ、例えば救助用のヘリコプターの飛行など万が一に備えてその場で航路の調整が可能です。

従来、離島に住む住人が血液検査を実施する場合、病院で血液サンプルを分析するために住人自ら血液サンプルをフェリーと自動車により持参する必要がありました。本プロジェクトのように医療用ドローンを使用することにより、住人が病院に出向かなくとも病院に血液サンプルを輸送出来るため、迅速な検査が実現します。

デンマーク初の健康ドローンを無線接続で送り出す準備をするデンマーク交通大臣のTrine Bramsen氏(トライン・ブラムセン)デンマーク初の健康ドローンを無線接続で送り出す準備をするデンマーク交通大臣のTrine Bramsen氏(トライン・ブラムセン)

今後は、病院、研究所、医療センター、老人ホーム、在宅介護の間で、医薬品や機器の輸送を実施する予定です。デンマーク政府の新しい医療制度改革に伴い、本プロジェクトを離島や病院から遠方の地域にも拡充し、より多くの患者へ本サービスを届けることを目指してまいります。

HealthDroneのフライトで使用したUnifly UTMシステムHealthDroneのフライトで使用したUnifly UTMシステム

このプロジェクトにおいてユニフライでは米国で特許取得済みのドローンを安全に飛行するために必要不可欠となる運航管理を提供しており、既にこの技術は欧米8か国に導入実績があります。ユニフライ及びTerraDroneでは、ドローンの運航管理システムにおけるトップランナーとして、ドローンや空飛ぶクルマの社会実現に向け、飛び交う機体の衝撃を防ぐ技術や仕組みづくりの整備と低空域のインフラにおける課題解決を目指していきます。

■health dronesについて
Health Droneは、イノベーションファンドの支援を受け、デンマークの医療制度へドローンを活用した医療品輸送のスキームの導入を目指す、3年間のプロジェクトです。病棟、医療センター、在宅医療間で患者サンプル、医薬品、医療機器を輸送するための医療用ドローンの開発と実証を目的としています。本プロジェクトは、Uniflyの他、OUH(オーデンセ大学病院)、Falck、Holo、Scandinavian Avionics(スカンジナビア航空)、SDU(南デンマーク大学) で構成されています。HealthDroneは、欧米諸国において血液サンプルや医薬品を輸送するためのドローンを開発し、実証実験を重ねています。

■Unifly(ユニフライ)について
ベルギーに本社を置く大手ドローン運航管理サービス・プロバイダーであり、ドローン版航空管制システムであるUTMを開発。欧米8カ国で導入実績があり、同分野における世界的なリーディングカンパニー。ドイツ航空局(DFS)も同社の技術力を高く評価し筆頭株主となっている。テラドローンは2016年に戦略的パートナーシップ契約を締結、資本提携も行い海外における筆頭株主となっている。

■Terra Drone株式会社
2016年に創業。東京本社含め、全国に拠点を構え、海外においても欧州・東南アジアを中心に、ドローンや空飛ぶクルマ等のエアモビリティにおける事業横断的な開発及びソリューションを提供している。世界的なドローン市場調査機関のDrone Industry Insightsによる「ドローンサービス企業 世界ランキング2020」において、世界1位に選ばれ、2022年3月にシリーズBの資金調達を行い、累計95.1億円の資金調達を実施しました。

ドローンや空飛ぶクルマの社会実装において基盤となる、エアモビリティの運航管理分野では、世界で国家レベル含む導入数No.1であるUnifly(ユニフライ) の筆頭株主となり、世界8か国に亘る「空の運航管理プラットフォーム」を構築。三井物産株式会社、国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構(JAXA)、朝日航洋株式会社と共同で、大阪府の公募である「エアモビリティ統合運航管理プラットフォーム事業」に採択されています。(運航管理に関する特許:6675537)

ドローン点検分野では従来価格と作業時間を約10分の1に削減する、自社製非破壊検査ドローン「UTドローン」の展開が加速し、石油メジャーであるシェルの欧州最大規模の製油所における点検や、世界最大手総合化学メーカーBASF、国内はINPEX等とのドローン点検の実証実験を実施。

測量分野では大手ゼネコン・建設コンサルからの案件を中心に、世界でもトップクラスとなる2,000件以上のドローン測量/点検実績がある。現在、従来価格の約3分の1を切る国内導入実績No.1の「Terra Lidar (特許:6445206, 特許6445207)」の新型モデル「Terra Lidar One」を発売。

(※2)Morgan Stanley, “Are Flying Cars Preparing for Takeoff?,”23 Jan 2019

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