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サトーヘルスケア/朝日印刷、大成化工、藤森工業、マイクロ・テクニカ、UACJ、UACJ製箔などとRFIDでサプライチェーンをまたぐ医薬品トレーサビリティを確保するデモシステムを構築

物流システム 2023.06.17

RFIDでサプライチェーンをまたぐ医薬品トレーサビリティを確保するデモシステムを構築

-Tag 4 Link™が製造から薬局での処方までの安心・安全を提供-

2022年05月18日
サトーヘルスケア株式会社
朝日印刷株式会社
大成化工株式会社
藤森工業株式会社
株式会社マイクロ・テクニカ
株式会社UACJ
株式会社UACJ製箔

サトーヘルスケア株式会社、朝日印刷株式会社、大成化工株式会社、藤森工業株式会社、株式会社マイクロ・テクニカ、株式会社UACJ、株式会社UACJ製箔の7社は、「Tag 4 Link™」 の取り組みの一つとして、RFID※1タグを埋め込んだボトルや薬液バッグ、錠剤シートなどを活用することで、医薬品のIDや入出荷の履歴などを、製薬メーカーから卸業者、病院や調剤薬局までサプライチェーンをまたいで、ひと続きでトレース(追跡)できるデモシステムを構築しました。Tag 4 Linkは、RFIDを使った医薬品のサプライチェーン全体の安心・安全や業務効率化のしくみの実現を目的に活動する、2019年に設立されたコンソーシアムです。今回のデモシステムは、サプライチェーンの皆さまがそれぞれの現場で試用することが可能です。

医薬品を取り巻くサプライチェーンでは、人手不足の中でも正確な業務を行い、患者に安心・安全な医療を提供するために、医薬品の入出荷の情報を製造の段階から管理できるトレーサビリティの確保や、在庫管理など関連業務の省力化が求められています。今回のデモシステムは、医薬品の製造時に、薬剤を入れるボトルや薬液バッグ、錠剤シートなどにRFIDタグを埋め込み、その入出荷のデータをブロックチェーンで管理することで、医薬品のトレーサビリティや偽造品のチェックを可能にするものです。

医薬品の種類、数量、ID、使用期限、入出荷時間、サプライチェーン内でどこに存在するかなどの情報を、製薬メーカーから病院・薬局までの間の各現場で、RFIDを使って読み込み・書き込みし、ひと続きのデータとして管理します。RFIDリーダーを使うため、配送時の外箱を開けなくても、情報の一括読み取り、書き込みができ、入出荷業務を正確化・省力化します。将来的には、錠剤シートの開封検知機能と連携した、患者までを含めたトレーサビリティに拡張することを検討しています。

なお、今回のデモシステムについて、2022年5月26日からオンラインで開催される公益社団法人日本薬剤学会の「第37年会」で発表します。

Tag 4 Linkでは、RFIDによる「正確・省力・安心」の医薬品サプライチェーンの管理により、社会から求められている効率的かつ質の高い医療サービスに貢献してまいります。

※1 :Radio Frequency Identificationの略。電波や電磁波を利用し、非接触でタグの情報の読み書きができる技術。業務改善やセキュリティ対策を実現するツールとして、製造、物流、小売、サービス、交通などの分野において、個体識別、トレーサビリティ、環境への対応といった用途で活用されている。

参考資料

デモシステムの流れ

  1. <製薬メーカーでの出荷>製造されたボトルや薬液バッグ、錠剤シートなどの医薬品の出荷時に、タグ情報をRFIDリーダーで一括読み取りし、出荷数や出荷先などをエッジサーバに登録します。エッジサーバでは、医薬品の入出荷の履歴を個品単位で管理します。
  2. <卸業者での入荷>製薬メーカーから受け取った医薬品を未開封の状態でRFIDリーダーを使って一括読み取りし、入荷情報をエッジサーバに登録します。
  3. <卸業者での出荷>出荷する医薬品を梱包した後、タグ情報をRFIDリーダーで一括読み取りし、出荷数や出荷先などをエッジサーバに登録します。
  4. <病院・薬局での入荷>卸業者から受け取った医薬品を未開封の状態でRFIDリーダーを使って一括読み取りし、入荷情報をエッジサーバに登録します。
  5. <病院・薬局での出荷>患者に渡す医薬品のタグ情報をRFIDリーダーで読み取り、出荷数や患者に渡したことをエッジサーバに登録します。
  6. 上記の各工程で、医薬品に偽造品が紛れていないかのチェックが可能です。偽造品の疑いがある場合には、エッジサーバの画面にその結果が表示されます。

システム構成図

システム構成図

管理できる医薬品資材

  • RFIDタグ付きボトル
  • RFIDタグ付き薬液バッグ
  • RFIDタグ付き錠剤シート(PTPシート)
  • 上記の個装箱や梱包用外箱

管理できるデータ

  • 資材の種類(ボトル、薬液バック、錠剤シート)
  • 資材の数量
  • 資材のID
  • ロット、使用期限
  • 出荷・着荷した時間
  • 今の時点でサプライチェーン内のどこにあるか
  • 入荷元、出荷先

各社の紹介

朝日印刷株式会社(本社:富山県富山市、代表者:朝日 重紀)

  • RFIDタグ付き個装箱(パッケージ)の製造
  • 開封検知ソリューションのソフトウェアの提供

サトーヘルスケア株式会社(本社:東京都港区、代表者:橋本 英幸)

  • RFIDタグの設計、製造
  • RFIDリーダーやラベルプリンタなど、周辺機器の提案

大成化工株式会社(本社:大阪府茨木市、代表者:白石 保行)

  • RFIDタグ付ボトルの設計、製造、販売
  • その他のRFIDタグ付医薬品容器および医療機器の設計、製造、販売

藤森工業株式会社(本社:東京都文京区、代表者:布山 英士)

  • RFIDタグ付き薬液バッグの設計、製造
  • RFIDタグ付き錠剤シート(PTPシート)の設計、製造

株式会社マイクロ・テクニカ(本社:東京都豊島区、代表者:土屋 武仁)

  • Tag 4 Linkソリューションの提案
  • Tag 4 Linkソフトウェアの設計、製造、販売 

株式会社UACJ(本社:東京都千代田区 代表者:石原 美幸)
株式会社UACJ製箔(本社:東京都中央区 代表者:今泉 明人)

  • 将来的に連携を検討中の開封検知機能付きPTP錠剤シートの設計、製造※2

※2 UACJは、日本発の総合アルミニウムメーカー。UACJ製箔では、アルミ箔の総合メーカーとして、リチウムイオン電池や医薬品包装用、食品包装用のアルミ箔の設計や製造を行っている。開封検知機能付きのPTP錠剤シートも開発しており、将来的に本デモシステムと連携し、患者の服薬までトレースすることを検討している。

その他記載されている会社名、製品名は、各社の商標または登録商標です。

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