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日本トランスシティ/経常利益は前年比58・2%増(2022年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結))

決算短信 2023.06.17

2022年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結)
単位・百万円  

       売上高    営業利益 経常利益  当期純利益

2022年3月期 116,750 15.4  6,669 50.2  8,368 58.2  5,597 20.7
2021年3月期 101,173 △0.4  4,441 33.1  5,290 17.8  4,636 52.8
(注)包括利益 2022年3月期 6,357百万円 (△4.1%) 2021年3月期 6,626百万円 (234.3%)

(略)

1.経営成績等の概況
(1)当期の経営成績の概況
[全般の概況]
 当連結会計年度におけるわが国経済は、経済活動の段階的引き上げにより景気は持ち直しの動きをみせたものの、同時に原油をはじめとする資源価格は上昇し、加えて地政学的リスクからさらに資源価格が上昇するなど、依然として先行き不透明な状況が続きました。
 こうした経済環境下におきまして、物流業界では、消費関連貨物および生産関連貨物を中心に国内・輸出入の荷動きは増加し、全般的に回復基調を維持しました。
このような事業環境のなか、当社グループにおきましては、「中期経営計画」で掲げた経営戦略に基づき、様々な施策を実施いたしました。具体的には、中核事業の伸張・拡充といたしまして、主力である化学品物流、自動車部品物流および消費財物流において戦略的な営業展開を図ることで取扱い拡大に取り組んでまいりました。特に自動車部品物流においては取引先との合弁会社の設立ならびに新たな物流拠点の整備など取扱い拡大に向けて取り組みました。また、消費財物流においては国内外の取扱いを拡大するため、グループ全体で横断的に営業を統括する組織として昨年6月に第三営業推進室を新設し、積極的な営業を展開してまいりました。営業基盤の強化・拡大といたしまして、コロナ禍の影響によりコンテナ不足および海外の港での船混みなどグローバル物流が混乱する中、海外における内陸輸送・越境輸送などの新たな輸送ルートを開拓することで得意先のグローバルサプライチェーンの維持・向上に努めました。また、グローバル事業拡大に向け、昨年6月に既存の組織を国際本部および国際事業統括室へと改編し、更なる機能強化を図ってまいりました。次世代につなげる価値の創出といたしまして、省人・省力化の取組みの一環として、作業の現場における省人・省力化にかかる物流機器を導入するとともに、事務の現場においてもAI技術を活用した仕組みを導入・拡充することで、生産性および品質の向上を図ってまいりました。また、次世代の中核事業への挑戦として、特殊化学品の取扱い拡大に向け、施設の整備を実施するとともに積極的な営業展開を図ってまいりました。事業の基盤である”人財”の確保・育成といたしまして、社員一人ひとりがやりがいを持ち、能力を最大限に発揮できる環境を整えるため、人事評価制度などの人事制度の見直しを実施するとともに従業員満足度調査を実施しました。企業文化の確立・醸成といたしまして、事業活動を通じて持続可能な社会の実現に貢献するため、昨年12月にサステナビリティ委員会およびサステナビリティ推進委員会、下部組織として環境分科会、社会分科会、ガバナンス分科会を発足するとともに、より実効性ある活動とするため、社員に対してサステナビリティ教育を実施しました。また、コミュニケーションの変革および働き方改革を推進するため、通信環境含め職場の環境改善に順次取り組んでまいりました。
 当期の事業の概況は、総合物流業におきましては、倉庫業では、期中平均保管残高は減少したものの、貨物回転率は上昇し、入出庫にかかる取扱量は前期に比べ増加しました。港湾運送業では、四日市港における完成自動車の取扱量は、半導体および部品の供給不足などにより減少しました。一方、海上コンテナ、原料関係、石炭・オイルコークスの取扱量は前期に比べ増加しました。陸上運送業では、鉄道輸送の取扱量は減少したものの、主力のトラック輸送およびバルクコンテナ輸送の取扱量は、国内貨物の荷動きの回復により好調に推移し、前期に比べ増加しました。国際複合輸送業では、世界的経済活動の回復を背景に、海上輸送の取扱量は前期に比べ増加、航空輸送の取扱量は前期に比べ大幅に増加し、海外現地法人における取扱量も大幅に増加しました。このような状況により、総合物流事業全体の売上高は、前期比15.3%増の1,155億2千5百万円となりました。
 その他の事業につきましては、依然として厳しい環境下ではありましたが、業務の効率化や収支改善に努めました。
 以上の結果、当期の連結売上高は、倉庫業の取扱いが順調に推移したこと、港湾運送業および陸上運送業の取扱いが好調に推移したこと、そして国際複合輸送業の取扱いが極めて好調に推移したことなどから、前期比15.4%増の1,167億5千万円となりました。連結経常利益は、売上高を大幅に伸ばすなか、継続的な業務効率化や原価低減、持分法による投資利益ならびに為替差益の寄与もあり、前期比58.2%増の83億6千8百万円となり、親会社株主に帰属する当期純利益は、前期比20.7%増の55億9千7百万円となりました。

[当期の事業別概況]
イ)総合物流事業
 総合物流事業全般の売上高は、前期比15.3%増の1,155億2千5百万円の計上となりました。
<倉庫業>
 当部門におきましては、期中平均保管残高は前期比2.7%減の51万9千トンとなりました。期中貨物入出庫トン数につきましては、前期比1.5%増の875万9千トンとなり、保管貨物回転率は69.4%(前期67.5%)となりました。
 以上の結果、当部門の売上高は、前期比5百万円減の422億2千8百万円の計上となりました。

<港湾運送業>
 当部門におきましては、四日市港において、完成自動車の取扱量は、輸出は増加したものの国内は減少し、全体としては減少しました。バイオマス燃料の取扱量は減少したものの当初の計画通り堅調に推移しました。

また、海上コンテナの取扱量は、前期比2.1%増の20万3千本(20フィート換算)となり、石炭の取扱量も増加しました。
 以上の結果、当部門の売上高は、前期比7.3%増の227億9千3百万円の計上となりました。

<陸上運送業>
 当部門におきましては、主力のトラック輸送の取扱量は、前期比1.9%増の682万5千トン、鉄道輸送の取扱量は前期比3.1%減の15万5千トン、バルクコンテナ輸送の取扱量は前期比1.6%増の22万1千トンとなりました。
 以上の結果、当部門の売上高は、前期比4.4%増の189億6千2百万円の計上となりました。

<国際複合輸送業・その他>
 当部門におきましては、海上輸送における輸出入の取扱量は前期比3.8%増の176万1千トンとなり、航空輸送における輸出入の取扱量は前期比82.2%増の3,538トンとなりました。
 以上の結果、当部門の売上高は、前期比70.1%増の315億4千万円の計上となりました。

ロ)その他の事業
 その他の事業では、自動車整備業における車検取扱台数は前期比2.1%の減少、ゴルフ場の入場者数は前期比37.0%の増加、不動産事業の完成工事件数は前期比0.3%の減少となりました。
 以上の結果、当部門の売上高は、前期比23.2%増の12億2千5百万円の計上となりました。

(略)

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