川崎近海汽船/経常利益は前年比231・4%増(2022年3月期 第3四半期決算短信〔日本基準〕(連結)) 決算短信 2023.06.17 2022年3月期 第3四半期決算短信〔日本基準〕(連結)単位・百万円 売上高 営業利益 経常利益 当期純利益 2022年3月期第3四半期 32,124 15.5 2,446 153.1 2,460 231.4 1,706 145.32021年3月期第3四半期 27,820 △18.3 966 △53.5 742 △64.5 695 △57.3(注) 包括利益 2022年3月期第3四半期 1,705 百万円 (169.9%) 2021年3月期第3四半期 631百万円 (△60.7%) (略) (1)経営成績に関する説明当第3四半期連結累計期間(2021年4月1日から2021年12月31日まで)におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の影響が徐々に縮小する中で、持ち直しの動きがみられましたが、依然として厳しい状況にありました。海運業界を取り巻く環境は、燃料油価格の高騰が続いたことに加え、新型コロナウイルス感染症により依然として人の移動が制限された影響が残るなどの不安定要素はありましたが、外航海運では好調な市況が続き、内航海運では荷動きが堅調に推移したことで総じて好調な経営環境になりました。こうした情勢下、当社グループの第3四半期連結累計期間の売上高は321億24百万円となり前年同期に比べて15.5%の増収となりました。近海部門での収支改善により、営業利益は24億46百万円となり前年同期に比べて153.1%の増益、経常利益は24億60百万円となり前年同期に比べて231.4%の増益となりました。親会社株主に帰属する四半期純利益は17億6百万円となり前年同期に比べて145.3%の増益となりました。事業のセグメント別業績概況は次のとおりです。 (略) 「近海部門」鋼材輸送では、アジアにおける鉄鋼需要が概ね堅調に推移し、前年同期並みの輸送量となりました。木材輸送では、再生可能エネルギーであるバイオマス発電用燃料は輸送需要が増加し、前年同期を上回る輸送量となりました。一方で、バルク輸送では、主要貨物であるロシア炭は積地のロシアにおける滞船の影響などもあり、船隊の稼働率が落ちたため、輸送量は前年同期を下回りました。この結果、近海船全体では前年同期を下回る輸送量となりました。同部門では、貨物輸送量が減少した一方で、市況の上昇が続き、運賃収入や貸船料が増加したことから、売上高は前年同期に比べて37.4%増収の91億95百万円となりました。これに伴い営業損益は、市況が好調な中、前年度投入した新造船の効果もあり、前年同期1億円の損失に対し10億78百万円の利益となりました。 「内航部門」定期船輸送では、木材製品や食品関連及び建設関連の貨物などの取り込みにより、前年同期を上回る輸送量となりました。フェリー輸送では、トラックの輸送量は宅配など雑貨貨物の堅調な荷動きやコンサート用などのイベント機材の輸送需要の回復によって前年同期を上回りました。旅客と乗用車の輸送についても、新型コロナウイルス感染症に伴う緊急事態宣言やまん延防止等重点措置による移動制限が課されたものの、感染者数の減少に伴う制限の解除により需要が回復したことで前年同期を上回りました。また、6月には個室を大幅に増やした新造船”シルバーブリーズ”を投入いたしました。不定期船輸送では、石灰石・石炭の各専用船は安定した稼働となり、一般貨物船では需要回復により輸送量については前年を上回りました。この結果、内航船では前年同期を上回る輸送量となりました。同部門では、売上高は前年同期に比べて9.2%の増収の217億24百万円となりました。営業損益については、前年同期に比べて入渠費や減価償却費が減少した一方、燃料油価格の高騰による燃料費の増加などもありましたが、前年同期に比べて14.1%の増益の15億26百万円の利益となりました。 「OSV部門」OSV部門は、連結子会社である株式会社オフショア・オペレーション(12月決算会社)が事業遂行を担っており、サプライ業務及びサルベージ作業などに従事しました。また、2月に竣工した同社新造船”かいこう”を加えた船隊整備を進めるなか、6月には洋上風力発電の支援船事業を推進するため、川崎汽船株式会社と合弁でケイライン・ウインド・サービス株式会社を設立し情報収集等の活動を行いました。同部門では、第3四半期の売上高はサプライ業務やサルベージ作業の増加により同部門全体での稼働率が上がったものの、海洋調査業務が減少したことなどにより前年同期と比べて1.9%の減収の12億1百万円となりました。営業損益は、海洋調査業務の運航費の減少などもあり、前年同期2億71百万円の損失に対して1億58百万円の損失にとどまりました。 (略)