NEWS

物流ニュース

川崎重工/86,700m3型LPG燃料LPG・アンモニア運搬船を受注

グリーン物流(環境) 2023.06.17

86,700m3型LPG燃料LPG/アンモニア運搬船を受注

2021年12月02日

news_211202-3.jpg

86,700m3LPG燃料LPG/アンモニア運搬船」完成イメージ

川崎重工は、日本郵船株式会社向けに、86,700m3LPG(液化石油ガス)燃料LPG/アンモニア運搬船2隻の造船契約を締結しました。同社向けLPG /アンモニア運搬船の初契約になります。
本船は、LPGと液化アンモニアを積載できるカーゴタンクを搭載した運搬船で、LPG運搬船としては75隻目、LPG燃料LPG船としては12隻目、アンモニア積載も可能にした新型船型としては5隻目になります。
今後、坂出工場で建造し、2024年に竣工予定です。

今回受注したLPG/アンモニア運搬船は、低炭素なエネルギーとしてすでに活用されているLPGと、脱炭素社会の新たな燃料として将来的に活用が期待されるアンモニアを同時に運搬することができます。また、世界の主要LPGターミナルに入港できるよう全長や幅などの船体主要目を大きく変えることなく、従来船型よりカーゴタンクの容積を増量しました。

燃料には、LPGと低硫黄燃料油を使用できます。LPGを燃料とする場合、燃料油使用時に比べ、排気ガス中の硫黄酸化物(SOx) や二酸化炭素などの排出量を大幅に削減でき、SOx排出規制1への対応はもちろんのこと、2022年にさらなる規制強化が予定されている二酸化炭素排出量規制に関しては、EEDI2フェーズ3に適応します。また、主機関の回転エネルギーを電力に変換する軸発電機の搭載によって、通常航海中はディーゼル発電機を完全に停止することが可能となります。

全世界的に強化されつつある環境規制ならびにSDGsに代表される具体的な行動計画を踏まえ、当社は今後とも、LPG燃料LPG運搬船をはじめとした環境規制に対応した各種商船や、次世代エネルギーとして注目されている液化水素運搬船など、地球環境にやさしい船舶技術を開発・提供し、低炭素・脱炭素社会の実現に貢献していきます。

<主要目>

全長 230.00
37.20 m
深さ 21.90 m
夏期満載喫水 11.65 m
カーゴタンク容量 86,700 m3

1 SOx排出規制:

2015年1月から欧米の排出規制海域(ECA)において、燃料中硫黄分0.1%以下のSOx排出量規制が実施されています。また、20201月からは、その他の世界の全海域を航行する船舶に対し、燃料中の硫黄分が0.5%以下の燃料を使用するか、排ガス中からのSOxを同等に低減する代替装置を使用することが義務付けられています。

2

EEDIEnergy Efficiency Design Index)規制:

1トンの貨物を1マイル運ぶ際に排出されるCO2のグラム数として定義されるエネルギー効率設計指標(EEDI)を用いて新造船の省エネ性能の規制値への適合を強制する国際規制。EEDI規制値は建造契約日と引渡日に応じて段階的に強化される。大型LPG運搬船やLNG(液化天然ガス)運搬船など一部の船種では、2022年以降の建造契約船からフェーズ3(基準値(フェーズ0)から30%のCO2削減)が要求される。

Translate »