東京汽船/1億7100万円の経常赤字を計上(2022年3月期 第2四半期決算短信〔日本基準〕(連結)) 決算短信 2023.06.17 2022年3月期 第2四半期決算短信〔日本基準〕(連結)単位・百万円 売上高 営業利益 経常利益 当期純利益 2022年3月期第2四半期 5,229 12.1 △313 ― △171 ― △73 ―2021年3月期第2四半期 4,664 △22.7 △372 ― △212 ― △143 ―(注)包括利益 2022年3月期第2四半期 △28百万円 (―%) 2021年3月期第2四半期 △69百万円 (―%) (略) (1) 経営成績に関する説明当第2四半期連結累計期間における日本経済は、中国や欧米を中心に海外での経済回復を背景に製造業において輸出が増加傾向となったものの、半導体などの部品調達難と資源価格高騰の影響を受け小幅な改善にとどまりました。他方、非製造業においては新型コロナウイルスの感染拡大が8月をピークに減少に転じましたが、緊急事態宣言等の自粛要請が長期化し内需は低迷し、特に観光産業や飲食業界においては深刻な事態が続いております。また、企業の設備投資は、新型コロナウイルス感染症の先行き不透明な状況下で慎重な姿勢が見られ、個人消費は、雇用・所得情勢が緩やかな改善傾向となりましたが、度重なる自粛要請で消費マインドは冷え込み盛り上がりを欠く展開となりました。当社グループの主たる事業である曳船事業を取り巻く状況につきましては、昨年度の第4四半期から自動車専用船、大型タンカーや鉱石船に持ち直し傾向がみられ、さらに今年度に入り秋田港・能代港で建設用の洋上風力発電向け交通船(CTV)運航が始まり増収となりました。また、旅客船事業では、新型コロナウイルス感染症の影響を大きく受けた前期の反動により増収となったものの、一昨年の水準には届いておりません。このような経済環境のなかで、当社グループは総力を挙げて業績向上に努めた結果、売上高は 564 百万円増加し 5,229 百万円(前年同期比 12.1%増)となりました。利益面では、原油価格は年初から上昇傾向で推移し、燃料費はグループ全体で 126 百万円増加いたしました。また、建設用の洋上風力発電向け交通船(CTV)運航が始まったこともあり用船料が 110 百万円増加いたしました。この結果、313 百万円の営業損失(前年同期は 372 百万円の営業損失)、171 百万円の経常損失(前年同期は 212 百万円の経常損失)となり、固定資産売却益が発生しましたが 73 百万円の親会社株主に帰属する四半期純損失(前年同期は 143 百万円の四半期純損失)となりました。 セグメント別の業績を示すと、次のとおりです。曳船事業曳船事業は、横浜川崎地区では、作業対象船舶のうちコンテナ船は世界的な港湾機能の混乱による影響もあり低迷は続いておりますが、自動車専用船、大型タンカーや鉱石船が持ち直し傾向となり増収となりました。作業対象船舶がコンテナ船中心である東京地区では、6月に入りオリンピックの影響で首都圏の交通渋滞を懸念し東京港への寄港を回避する動きも見られ、入出港数は減少に転じ減収となりました。横須賀地区では、入出港船舶数に底打ち感は見られたもののコンテナ船の低迷が続きほぼ横ばいとなりました。千葉地区では、大型タンカーの減少が続いている上に、昨年度に比較的好調であったプロダクトタンカーが減少に転じ減収となりました。また、建設用の洋上風力発電向け交通船(CTV)運航が、秋田港・能代港で始まり増収となりました。この結果、曳船事業セグメントの売上高は 410 百万円増加し 4,287 百万円(前年同期比 10.6%増)となり、用船料や燃料費が増加し 16 百万円の営業利益(前年同期は 13 百万円の営業損失)となりました。 旅客船事業旅客船事業は、横浜港における観光船部門では、昨年度第1四半期は4月の緊急事態宣言によりゴールデンウィークが大打撃を受け 70%を超える減収を余儀なくされました。今年度は4月 25 日からのまん延防止等重点措置以降長引く自粛要請で低迷が続いておりますが、新型コロナウイルス感染症の影響を大きく受けた前期の反動もあり増収となりました。久里浜・金谷間を結ぶカーフェリー部門では、昨年度は緊急事態宣言によるゴールデンウィーク期間中の運休やその後の減便での運航に加え、外出自粛要請から利用客が減少し大幅な減収となりました。今年度に入り、観光需要期である夏場に感染拡大がありましたが一般利用客が一部戻り始めたことで増収となりました。この結果、旅客船事業セグメントの売上高は 116 百万円増加し 748 百万円(前年同期比 18.4%増)となりましたが、305 百万円の営業損失(前年同期は 316 百万円の営業損失)となりました。 売店・食堂事業売店・食堂事業は、昨年度は新型コロナウイルス感染症蔓延の原因とされる団体による旅行・飲食が敬遠されるなか、4月に入りカーフェリー部門同様にバスツアー団体客の利用が途絶え大打撃を受けましたが、今年度に入り個人客を中心に利用客が増えたことで最悪期は脱し増収に転じました。この結果、売上高は 38 百万円増加し 193 百万円(前年同期比 25.0%増)となりましたが、24百万円の営業損失(前年同期は 42 百万円の営業損失)となりました。 (略)