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三菱倉庫/経常利益は前年比4・8%減(2021年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結))

決算短信 2023.06.17

2021年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結)
単位・百万円  

       営業収益    営業利益  経常利益   当期純利益

2021年3月期 213,729 △6.7  11,735 △3.8  16,013 △4.8  39,160 230.4

2020年3月期 229,057 0.8   12,195 △3.7  16,822 △3.0  11,851 2.5

(注) 包括利益 2021年3月期 55,603百万円( -%) 2020年3月期 △2,476百万円( -%)

(略)

① 当期の経営成績

当連結会計年度の世界経済は、新型コロナウイルス感染症の世界的大流行の影響により、景気は依然として厳 しい状況にあるなか、欧州で弱い動きとなりましたが、米国で着実に持ち直しているほか、中国では緩やかに回 復しました。またわが国経済は、同感染症の影響により、依然として厳しい状況にあり、設備投資や生産で持ち 直しの動きが続いているものの、個人消費など一部に弱さがみられました。 こうした経済情勢にあって、当社グループを取り巻く事業環境は、倉庫及び港湾運送等物流業界においては、 競争の激化や人手不足等を背景としたコストの増加に加え、同感染症の影響を受け輸出入貨物が減少したことに より、また不動産業界においては、緊急事態宣言の二度にわたる発出に加え、消費者の行動変化等により商業施 設の一部で集客が落ち込むなど、いずれも厳しい状況のうちに推移しました。 このような状況の下、当社グループは、同感染症予防に努めながら営業活動を推進し、物流事業では、医薬品 等の配送センター業務の拡大、国際輸送貨物の取扱維持等に努め、不動産事業では、テナントの確保及び賃料水 準の維持・向上に努めました。他方、コスト管理の徹底と業務の効率化を一層推し進め、業績の確保に努めまし た。 この結果、営業収益は、物流事業で、倉庫、陸上運送、港湾運送及び国際運送取扱の各事業において同感染症 の影響による貨物取扱量の減少等に伴い収入が減少し、不動産事業で、不動産賃貸事業における同感染症の影響 による一部商業施設のテナント休業、マンション販売事業における販売物件の減少等により収入が減少したため、 全体として前期比153億2千8百万円(6.7%)減の2,137億2千9百万円となりました。他方営業原価は、物流事業 で、貨物取扱量の減少に伴い作業運送委託費が減少したほか、不動産事業で、マンション販売物件の減少に伴い 不動産販売原価等が減少したため、全体として前期比142億6千5百万円(6.9%)減の1,918億7千5百万円となり、 販売費及び一般管理費は、経費の減少等により、同6億2百万円(5.6%)減の101億1千8百万円となりました。 このため、営業利益は、物流事業で若干の増益となったものの不動産事業で減益となったので、全体として前 期比4億6千万円(3.8%)減の117億3千5百万円となり、経常利益は、受取配当金の減少もあり、同8億8百万円 (4.8%)減の160億1千3百万円となりました。また親会社株主に帰属する当期純利益は、特別利益で、名古屋駅 近辺の当社不動産事業用地の一部譲渡等による固定資産処分益及び受取補償金(合計約366億円)等を計上したほ か、政策保有株式の一部売却による投資有価証券売却益の増加もあり、前期比273億8百万円(230.4%)増の391 億6千万円となりました。 セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。

イ 倉庫・港湾運送等の物流事業

倉庫事業で貨物保管や物流施設賃貸業務が底堅く推移しましたが、倉庫、陸上運送、港湾運送及び国際運送 取扱の各事業において、新型コロナウイルス感染症の影響により貨物取扱量が減少しており、倉庫、陸上運送 の両事業は、医薬品、日用品等の取扱が増加したものの自動車部品、飲料等の取扱減少により、営業収益は倉 庫事業で前期比1.0%減の559億5千4百万円、陸上運送事業で同7.5%減の482億1千4百万円となりました。また 港湾運送事業は、コンテナ貨物の取扱減少等により、営業収益は前期比8.4%減の213億3千2百万円となり、国 際運送取扱事業は、輸出入貨物の取扱減少等により、営業収益は同7.2%減の465億1千4百万円となりました。 この結果、物流事業全体の営業収益は、前期比104億5千3百万円(5.5%)減の1,792億5千5百万円となりまし た。また営業費用は、貨物取扱量の減少に伴い作業運送委託費が減少したほか、人件費、修繕費等の経費の減 少もあり、前期比105億1百万円(5.8%)減の1,720億2千3百万円となりました。このためセグメント利益(営 業利益)は、前期比4千8百万円(0.7%)増の72億3千2百万円となりました。

ロ 不動産事業

主力の不動産賃貸事業は、同感染症の影響による一部商業施設のテナント休業等に伴い、営業収益は前期比 1.2%減の284億4千6百万円となりました。その他の営業収益は、マンション販売事業における販売物件の減少 等により、前期比37.9%減の77億6百万円となりました。 この結果、不動産事業全体の営業収益は、前期比50億4千6百万円(12.2%)減の361億5千3百万円となりまし た。また営業費用は、マンション販売物件の減少に伴い不動産販売原価等が減少したため、前期比42億2千5百 万円(13.9%)減の261億1千4百万円となりました。このためセグメント利益(営業利益)は、前期比8億2千万 円(7.6%)減の100億3千8百万円となりました。

② 次期の見通し

今後の世界経済は、新型コロナウイルス感染症の再拡大によるリスクが懸念されるものの、米国で着実な持ち 直しが続き、中国では緩やかな回復が続くことが期待されます。またわが国経済は、同感染症拡大の防止策を講 じるなかで、各種政策の効果や海外経済の改善もあって、持ち直しの動きが続くことが期待されます。 こうした経済情勢にあって、当社グループを取り巻く事業環境は、倉庫及び港湾運送等物流業界においては、 荷動きの回復が期待されるものの、競争の激化、人手不足等を背景としたコストの増加により極めて厳しい状況 が続き、また不動産業界においては、同感染症の影響による商業施設の売上低下に加え、賃貸オフィスビル需給 の緩み等により、業況の停滞が懸念されます。 次期の営業収益は、(イ)物流事業で、倉庫、陸上運送の両事業において、三郷2号配送センター(第2期)の 通期稼働や南本牧配送センター、茨木4号配送センターの取扱増加等による配送センター業務の拡大が見込まれ るほか、港湾運送事業において、コンテナ貨物の取扱量の回復が予想され、物流事業全体で増収が予想されるほ か、(ロ)不動産事業で、不動産賃貸事業において、名駅ダイヤメイテツビル、グランフロント大阪(共有持分) の通期寄与や当期に同感染症の影響を受け業績が低迷した商業施設の回復が見込まれるほか、マンション販売事 業における販売物件の増加もあり増収が予想されるため、(ハ)全体の営業収益は、当連結会計年度を約132億円上 回る2,270億円程度と予想されます。 他方営業原価は、(イ)物流事業で、貨物取扱量の回復に伴う作業運送委託費等の増加が見込まれるほか、(ロ) 不動産事業で、新規取得資産に係る一時費用の計上やマンション販売物件の増加に伴う不動産販売原価等の増加 が見込まれるため、(ハ)全体で当連結会計年度を約124億円上回る2,043億円程度と予想され、また販売費及び一 般管理費は、当連結会計年度並みの101億円程度と予想されます。 この結果、営業利益は、物流事業で増益、不動産事業で減益となり、全体で当連結会計年度を約9億円上回る 126億円程度と予想され、経常利益は、持分法による投資利益の減少等に伴う営業外収支の悪化が予想されるた め、当連結会計年度を約2億円上回る162億円程度と予想されます。また、親会社株主に帰属する当期純利益は、 当期に名古屋駅近辺の当社不動産事業用地の一部譲渡等による固定資産処分益及び受取補償金等を計上した関係 で、特別利益の減少が見込まれるため、当連結会計年度を約258億円下回る133億円程度と予想されます。 なお、次期の連結業績予想は、現時点において、同感染症の影響が、ワクチン接種の進捗に伴い徐々に正常化 に向かうことを前提に組み立てておりますが、今後感染再拡大等により業績予想の修正の必要性が生じた場合は 速やかに開示いたします。

(略)

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