日本郵便/トール社のエクスプレス事業をAllegro Funds Pty Ltd の傘下企業を譲渡 物流全般 2023.06.17 当社子会社の一部事業の譲渡に関するお知らせ 日本郵政株式会社(東京都千代田区、取締役兼代表執行役社長 増田寬也)および日本郵便 株式会社(東京都千代田区、代表取締役社長兼執行役員社長 衣川和秀)ならびに日本郵便株式会社 の子会社 Toll Holdings Limited(Managing Director Thomas Knudsen /以下「トール社」)は、 本日、トール社のエクスプレス事業(以下「エクスプレス事業」)を Allegro Funds Pty Ltd の傘下 企業である Australian Parcels Group Pty Ltd、Australian Parcels Pty Ltd、Tasmania Maritime Pty Ltd、NZ Logistics Holdings Limited(以下、「Allegro」)に譲渡すること(以下「本件譲渡」) を決議しましたので、お知らせいたします。 記 1 事業譲渡の理由 日本郵政グループは、2015 年に国際物流戦略の成長・拡大を企図してトール社を買収して以降、様々 な施策を通じて事業成長を目指してまいりましたが、豪州経済の減速等を受けトール社の業績は悪化 し、2017 年 4 月には「減損損失の計上、平成 29 年 3 月期通期連結業績予想の修正及び子会社単体 業績に係る関係会社株式評価損の発生に関するお知らせ」を発表するに至りました。 その後、トール社の経営陣の刷新、人員削減や部門の統廃合等によるコスト削減施策を中心に、 トール社の業績回復・将来の成長への基盤を整えるための対策を講じてまいりましたが、近年の競争 環境の激化、標的型サイバー攻撃の影響及び新型コロナウイルス感染症の拡大による内外需要の低下 等により、トール社を取り巻く事業環境は厳しさを増しております。 このような状況を踏まえ、日本郵政グループはトール社の成長に資する事業戦略上の様々な選択肢 を検討しておりましたが、トール社において、特に業績悪化が継続しているエクスプレス事業を売却 することが最善の選択であると判断し、2020 年 11 月 5 日付「Toll Holdings Limited の一部事業の 売却検討の決定のお知らせ」に記載の通り、エクスプレス事業の売却を検討する旨を決定し、本件 譲渡の検討を進めてまいりました。 日本郵政グループによる慎重な検討を重ねた結果、このたびトール社はエクスプレス事業を Allegro に譲渡する契約を締結いたしました。 本件譲渡の成立には、オーストラリアにおける外国投資審査委員会(Foreign Investment Review Board)およびニュージーランドにおける国土情報省海外投資局(Overseas Investment Office)の 承認の取得のほか、トール社社内の再編の完了を含む諸条件を満たす必要があり、これらの手続きの 完了は 2021 年 6 月末となる見込みです。 本件譲渡の対象となるエクスプレス事業の範囲はトール社が営んでいるエクスプレス事業、 トール社がエクスプレス事業に関して有する資産、負債および人員であり、本件譲渡による譲渡価額 は約 7 億円(7.8 百万豪ドル)(注)となります。 なお、最終的に支払われる金額は、クロージング時点での運転資本の増減等による調整が行われて 確定します。 (注)1 豪ドル=84.36 円で計算しております。 2 事業譲渡の内容 (1)当事会社の概要 (1) 名称 Toll Holdings Limited (2) 所在地 オーストラリア ヴィクトリア州 メルボルン (3) 代表者の役職·氏名 Thomas Riber Knudsen (Managing Director) (4) 事業内容 コントラクトロジスティクス事業、フォワーディング事 業、エクスプレス事業を営む総合物流企業 (5) 設立年 1888年 (6) 大株主及び持株比率 日本郵便株式会社 100% (2)対象事業の概要 エクスプレス事業では、オーストラリア、ニュージーランド国内におけるネットワークを活用し た道路、鉄道、海上及び航空貨物輸送サービスを提供しております。 (略) 3 Allegro Funds Pty Ltd の概要 (1) 名称 Allegro Funds Pty Ltd (2) 所在地 Sydney, Australia (3) 代表者の役職·氏名 Adrian Loader (Founder and Managing Director) (4) 事業内容 Private Equity (5) 設立年 2004年 (略) 4 日程 (1)取締役会決議日 2021 年 4 月 21 日 (2)契約締結日 2021 年 4 月 21 日 (3)事業譲渡日 2021 年 6 月末(予定) 5 今後の見通し 本件譲渡に伴い、2021 年 3 月期の連結決算において、特別損失として 674 億円(減損損失 619 億円、 その他の特別損失 54 億円)を計上する見込みです。今回の特別損失の計上は、適時開示における軽微 基準に該当するものでありますが、2021 年 3 月期連結業績見通しへの影響については、他の要因も 含め、現在精査中であります。