物流ニュース

製薬企業から在宅までの医薬品トータル・トレーサビリティ流通モデルの構築

～在宅版キュービックス「myCubixxⓇ」の開発・医薬品専用保冷ボックス「VIXELLTM」の活用～

株式会社スズケン（本社：愛知県名古屋市、代表取締役社長：宮田浩美）は、在宅版キュービックス 「myCubixxⓇ（マイキュービックス）」（以下、myCubixx）を開発いたしました。また、医薬品専用保冷ボ ックス「VIXELLTM（ビクセル）」（以下、VIXELL）を活用し、myCubixx と融合させることで製薬企業か ら在宅までの医薬品トータル・トレーサビリティ流通モデルを構築しましたので、お知らせいたします。 昨今、バイオ医薬品や再生医療等製品などのスペシャリティ医薬品における品質管理の高度化・多様 化をはじめ、GDP（医薬品の適正流通基準）ガイドラインへの対応など、医薬品流通においてもさまざま な温度帯への対応やトレーサビリティが求められています。当社グループは、これまでも治験薬やスペ シャリティ医薬品など厳格な温度管理が必要な製品の流通において「キュービックスⓇシステム（以下、 キュービックス）」や VIXELL を活用し、GDP ガイドラインに準拠した厳格な品質管理による輸配送およ び在庫管理までのトレーサビリティを実現してまいりました。 本モデルは、myCubixx と VIXELL の機能を融合させることで、医療機関等（病院、診療所、保険薬局） から在宅までのラストワンマイルにおける医薬品流通をサポートすることができ、これにより国内外の 製薬企業から医療機関等までの流通に加え、在宅までの高品質かつ安心・安全な医薬品流通が可能とな ります。

1. GDP に対応した医薬品流通

キュービックスと VIXELL を組み合わせることで、スペシャリティ医薬品の輸配送から保管・管理ま でのトレーサビリティをはじめ、国際輸配送や国内外の製薬企業から医療機関等までの医薬品流通にお ける厳格な品質管理、さらには医薬品廃棄ロスの削減や業務負荷の低減など社会的コストの低減を実現 しています。

2. 在宅までの医薬品流通

当社開発の在宅版キュービックス「myCubixx」と VIXELL を活用することで、輸配送中の温度逸脱・破 損リスクを回避し、厳格な品質管理を要する治験薬や上市薬を医療機関等から患者さまのご自宅まで安 心・安全にお届けするとともに、患者さまの自己投与までのトレーサビリティを実現します。

当社は、今後も医薬品流通において、厳格な品質管理と確実なトレーサビリティを確保するなど、ス テークホルダーのご要望にお応えしてまいります。また、患者さまへ確実に医薬品をお届けできるよう 安心・安全で高品質な流通を実現し、日本の医療に貢献いたします。

■ キュービックスについて

RFID と IoT 技術を搭載した専用保管庫による医薬品のトレーサビリティシステムです。この仕組 みにより、これまで医療機関等で管理が困難であった医薬品の使用期限・在庫状況・温度変化の把 握をはじめ、入出庫管理セキュリティ管理を効率的に行うことが可能となります。また、インター ネットでリアルタイムに温度管理や在庫管理ができ、輸配送中の温度変化や衝撃なども 24 時間監視 することが可能です。2017 年に国内展開を開始し、現在は地域の中核病院や専門病院などを中心に 採用されています。汎用機である病院版・薬局版・治験薬版に加え、在宅患者さまが医薬品を自己 投与する状況を主治医や医療従事者が監視できるタイプの在宅版にまでラインナップを拡充してい ます。

■ VIXELL について

パナソニック株式会社（以下、パナソニック）が開発した新素材（真空断熱筐体：VIC(Vacuum Insulated Case)）の採用により、多様な温度帯（2-8℃、15-25℃、-20℃以下）の長時間対応が可能 であり、治験薬をはじめ、再生医療等製品および新型コロナウイルスワクチンの輸配送まで広範囲 にサポートできるものと考えています。また、高水準の電波透過性により、IoT デバイス等で輸配送 時の温度データの遠隔取得が可能となっています。

■ パナソニックについて

パナソニックは、家電、住宅、車載および B2B の分野でお客様向けに多様なエレクトロニクス技術 およびソリューションを提供するグローバルリーダーです。2018 年に創業 100 周年を迎えたパナソ ニックは、子会社 528 社を通じてグローバルに事業を展開し、2020 年 3 月期の連結売上高は７兆 4,900 億円にのぼります。パナソニックは、部門を越えてイノベーションを通じた新たな価値を追求 し、お客様にとってのより良い暮らし、より良い社会を実現します。