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三井E&Sマシナリー/港湾クレーンの次世代遠隔モニタリングシステム 「CARMS」を開発

物流システム 2023.06.17

港湾クレーンの次世代遠隔モニタリングシステム 「CARMS」を開発

株式会社三井E&Sマシナリー(本社:東京都中央区、代表取締役社長:高橋 岳之、以下「当社」)は、港湾クレーンの各種状態を「いつでも」「どこからでも」モニタ可能な次世代の遠隔モニタリングシステム「CARMS(Crane Advanced Remote Monitoring System:カームス)」を、三井E&Sホールディングスグループ企業である三井E&Sシステム技研株式会社(本社:千葉県千葉市美浜区、代表取締役社長:森重 利文、以下「三井E&Sシステム技研」)と共同開発致しました。当社はCARMSの提供により、お客様のクレーン運用をサポートし、港湾の信頼性確保および、港湾業務の効率化に寄与致します。

【背景】
海上物流の発展に伴い、港湾クレーンの故障による貨物の取り扱い停止は、物流や港湾の競争力に重大な影響を及ぼすようになりました。従って港湾の信頼性確保の為に、クレーンの予防保全として異常原因の早期発見と解決の重要性が高まっています。また、港湾業務に携わる労働者の人手不足や働き方改革の為に、港湾業務の効率化は必要不可欠です。これらの課題解決策として、現在、国土交通省港湾局においては、我が国のコンテナターミナルにおける「ヒトを支援するAIターミナル」の実現に向けた取り組みが行われており、 IoTやAI関連技術を用いた高度なクレーンの状態監視が求められています。

【当社が提供するソリューション CARMS】
CARMSは港湾の信頼性確保及び港湾業務の効率化の為に、クレーンに関する様々なデータを収集・分析します。CARMSによって収集・分析するデータの例としては、クレーン上に設置された各種スイッチのON/OFF状態、吊荷の荷重、モータの回転速度や電流値などの電気信号があります。また、お客様の困りごとに応じて、各種装置の振動、映像、温度といったデータを追加で収集・分析します。これらのデータは、当社が管理するクラウド上に蓄積され、分析結果を可視化し、パソコンやタブレットのWebブラウザを通じて閲覧可能となります。
CARMSでは、従来の当社製モニタリングシステムから主な閲覧項目の一部を踏襲しつつも、内容をより見やすくアレンジしております。さらに、従来のモニタリングシステムに対して、次に述べるような機能がアップデートされています。

  1. 港湾全体情報管理
    お客様がCARMSで管理する全クレーンの稼働状況を、一覧及び地図上で表示します。従来のモニタリングシステムに対し、複数台のクレーンの管理が容易になります。
  2. リアルタイム情報表示
    任意のクレーンのリアルタイムな稼働状況や主要装置のデータの表示が見やすくなりました(図1)。また、現在の気象情報及び故障や待機によるクレーン停止時間といった情報も、視覚的に確認可能となりました。
  3. 荷役情報表示
    任意のクレーンの荷役履歴を表示する機能において、コンテナを取り扱うサイクル時間を視覚的に確認できるようになりました(図2)。
  4. 各種装置の予防保全
    クレーンより得られるデータを解析し、各種装置や消耗部品の故障予兆検知または、余寿命診断を行います。保全対象や監視手法によっては、追加のセンサを設置します。
  5. 高い導入容易性、高セキュリティ
    クレーンから得られる各種データの収集には、データ収集機能を搭載した専用データ収集端末を活用しております。データ収集端末は、新造クレーンのみならず、既設クレーンへのレトロフィットも可能です。また、高いセキュリティで、お客様の情報を保護します。
20210114a.png図1.リアルタイム情報イメージ

20210114b.png図2.荷役情報表示イメージ

【期待できる効果】
CARMSによって、「いつでも」「どこからでも」クレーンの状態を監視することが可能となります。現行機能では次の効果が期待できます。

  1. クレーンの稼働率や状態の把握が容易になる。
  2. クレーン上やヤード管理棟でなくとも荷役の記録を確認できる。
  3. 当社技師がデータを確認可能なため、遠隔トラブルシュートの的確性が増す。
  4. 蓄積したデータを分析する事で、故障や事故の検証確認ができる。

これらの効果により、港湾の信頼性確保及び、港湾業務の効率改善に繋がります。さらに後述の将来機能では、装置故障の予兆やメカニズムの把握で、故障によるクレーン停止リスクの低減や部品交換時期の最適化を実現し、お客様のクレーン運用をサポート致します。

【将来機能】
当社は今後も三井E&Sシステム技研と共同でIoTやAI技術等の先進技術に、クレーンメーカーとしての知見を掛け合わせ、CARMSを拡張して参ります。
また当社は、国土交通省港湾局が実施している、ビッグデータやAIを活用して、荷役機械の異常傾向や故障の予兆を事前に把握する予防保全管理の実証事業にも協力しており、今後はCARMSによる高度予防保全の為に、各種装置の故障予兆検出、ドローン等で撮影した画像によるクレーン本体の状態管理、各種分析結果に基づく状態ベースのメンテナンス計画といった機能の実装を進めてまいります。これらの機能は、監視対象装置や監視手法毎にモジュール化し、お客様の要望に応じてカスタマイズ可能とする予定です。

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