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東邦ホールディングス/大規模高機能物流センター「TBC ダイナベース」が稼働

物流不動産・施設 2023.06.17

大規模高機能物流センター「TBC ダイナベース」稼働のお知らせ

~首都圏災害対応と医薬品物流の飛躍的な効率化を実現~

東邦ホールディングス株式会社(本社:東京都、代表取締役会長 濱田 矩男・代表取締役社長:有働 敦、以下「東邦ホールディングス」)は、東京都が指定する災害時広域輸送基地「京浜トラックターミナ ル」内に構築を進めてきました大規模高機能物流センター「TBC ダイナベース」が 9 月 3 日より段階的 に稼働を開始し、9 月末までに全面稼働することとなりましたのでお知らせいたします。また、「TBC ダ イナベース」の稼働に伴う検査薬等の物流体制の再構築と北陸における物流拠点の新設についてあわせ て下記のとおりお知らせいたします。

1.「TBC ダイナベース」稼動

東邦ホールディングスは、医薬品という生命に関連する製品を取り扱っているため、その物流機能にお いては最先端技術を導入することで正確性(Accuracy)、ロット管理(Traceability)、継続性(Business Continuity Planning)等を追求してまいりました。その高機能システムに基づき、自動倉庫内のロケー ションをコンピューターで完全に管理することにより、「TBC ダイナベース」は医薬品の保管場所を共有 する医薬品卸の共同物流・配送センターとして国内で初めて東京都より許可を取得し、酒井薬品株式会 社(本社:東京都、代表取締役社長:酒井 裕央)との共同物流を実現しました。さらに医薬品の国際的 な適正流通基準である PIC/S GDP に完全に準拠した世界最高水準の物流センターとなっております。 「TBC ダイナベース」の稼働により、パンデミックや災害時にも医薬品を安定供給できる安心・安全 の医薬品の流通体制の更なる強化を目指すとともに、今後の新薬の主流となるスペシャリティ医薬品・ 希少疾病用医薬品などに求められる高品質の物流機能に対応し、さらには最新鋭のロボットの積極的な 導入による自動化の徹底、共同物流・共同配送の実現、物流の飛躍的な効率化など医薬品物流のイノベー ションに挑戦してまいります。

1)「TBC ダイナベース」の概要

(1) 所 在 地: 東京都大田区平和島二丁目 1 番 1 号 京浜トラックターミナル内「ダイナベース」2~5 階

TEL:03-6404-6150 FAX:03-3762-0781

(2) 延床面 積 : 15,383 坪(50,766 平方メートル)

(3) 取扱品目数 : 約 25,000 品目

(4) 取扱品 目 : 医療用医薬品、医療機器、医療材料等

(5) カバーエリア: 東京、神奈川、千葉、長野、山梨、静岡、新潟、宮城、山形

(6) 設備投資金額: 146 億円

2)「TBC ダイナベース」の特徴

(1)首都圏災害への対応

・東京都内唯一の医療用医薬品物流センターで、環状 7 号線の内側に位置することから、首都直下型 地震が発生した場合に、災害時の医薬品配送拠点になりうる唯一の物流センター。

・基幹的広域防災拠点「有明の丘」の近郊に位置し、国・東京都・自衛隊等との連携により災害時に おける迅速かつ円滑な医薬品供給が可能。

・免震構造を建物だけでなく併設するランプウェイ(傾斜路)にも採用。

・大型の自家発電装置(5,000kVA)を備え、有事の際にも 72 時間フル稼働可能。自家発電切り替え 時に発生する瞬電に対しても、センター内の物流サーバー、設備制御、通信設備などに無停電装置 を装着することで対処。

(2)「TBC 埼玉」・「TBC 広島」で培った世界最高水準の自動化技術の更なる向上

・ロボットの可能性を徹底的に追求するため、株式会社MUJIN(本社:東京都、取締役CEO:滝 野 一征、取締役CTO:Rosen Diankov)の制御技術を初めて採用し、ロボットによるピースピッ キング率として95%を目指す。また、「TBC埼玉」「TBC広島」で実現しているセブンナイン (99.99999%)以上の出荷精度を目指す。

・高い出荷精度に基づき、納品時の検品を省略することでお得意先の業務効率化に貢献する「NO検 品システム」を基本とした配送体制を構築。

・得意先別、営業所別、担当者別に出庫することで、営業所での仕分け業務などが大幅に軽減され る。

・センターから直接お得意先に商品を納入する「センター直送便」についても積極的に推進。

・薬局本部システム「ミザル」と連動した消化に見合った医薬品の自動補充(計画配送)を推進。

(3) PIC/S GDP(*)、医薬品の適正流通(GDP)ガイドラインに準拠した物流体制の確立

・入荷口にドックシェルターを完備することで、外気の影響を抑え、異物の混入を防止。

・倉庫内の各所に温度ロガーを62台設置して、常に温度監視を実施。

・大型保冷庫(670坪)内も温度監視を実施し、温度逸脱があれば24時間発報する仕組みを導入。

・保冷庫内にも自動倉庫を導入し、ピッキング作業をする前室での滞留時間を極小化。

・防鳥ネット、捕虫器、超音波による防鼠装置、鼠族捕獲器の設置など徹底した防鳥、防虫、防鼠対 策。 (*)医薬品査察協定および医薬品査察協同スキーム(PIC/S)が定める医薬品の国際的な適正流通基準

(4) 新型コロナウイルス感染症対策、セキュリティ強化

・センター玄関にAI温度検知ソリューション「SenseThunder」を設置し、入館者一人ひとりの体温 とマスク着用をチェック。

・セキュリティカードによりセンター内通路から各室への入退室を管理。入室時はマスク着用と手指 消毒を徹底。

・一定時間定位置で人が作業する場合は、アクリル板やビニールシートで防止対策。

(5) 環境負荷低減への取り組み ・夜間電力によるロボットの自動ピッキングを活用することで省エネルギー対策に貢献。

・ロボットの吸引部分も一定のトルクが発生した時点でコンプレッサーを停止する省電力型を採用。

・BEMS(Building Energy Management System:ビルエネルギー管理システム)を導入し、エネルギ ー消費量の削減を図る。

2.物流体制の再構築

東邦ホールディングスではこれまで都心では医療用医薬品を取り扱う「TBC 東京」(東京都品川区)と 検査薬を取り扱う「WILL 平和島」(東京都大田区)の二つの物流センターが稼働していましたが、今回 の「TBC ダイナベース」の稼働に伴い「TBC 東京」の物流機能を「TBC ダイナベース」に移管します。 「TBC 東京」については建物をリノベーション後、2021 年 5 月までに「WILL 平和島」を移設します。 これらの物流機能の再構築により、配送体制の更なる合理化を図りお得意先の業務効率向上に貢献する とともに生産性の更なる向上を目指します。

3.北陸における物流拠点の新設

当社グループにおいては北陸市場での販売力を強化することと医薬品市場の環境変化に迅速に対応し ていくことを目的として、2018 年 10 月に北陸東邦株式会社を設立いたしましたが、その売上規模は着 実に成長しております。そこで、今後の取扱高の伸長やお得意先への NO 検品・センター直送便体制の 拡大に対応するため、北陸に新たな物流拠点を新設いたします。

1)北陸物流センターの概要

名 称:未定 所在地:石川県金沢市河原市町「金沢森本インター工業団地」内

面 積:2,856 坪(9,443.83 平方メートル)

2)設備投資金額 未定

3)竣工時期 2021 年内

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