商船三井/インド・リライアンス社と世界最大級の液化エタン船6隻共同保有へ 物流全般 2023.06.17 インド・リライアンス社と世界最大級の液化エタン船6隻共同保有へ ~日本の海運会社として初めてVLECを保有~ 株式会社商船三井(社長:池田 潤一郎、本社:東京都港区、以下「商船三井」)は、インド・リライアンス・インダストリーズ(以下「リライアンス社」(*1)の100%シンガポール籍子会社であるリライアンス・エタン・ホールディングが所有する大型液化エタン輸送専用船(以下「VLEC」(*2))6隻を共同で保有することに合意しました(*3)。 VLECは2016年以降順次竣工しており、主にアメリカ・ヒューストンからインド・ダヘジへの液化エタンの輸送に従事しており、これまで商船三井は船舶管理及び運航(*4)を担っていました。商船三井とリライアンス社は、兼ねてより原油輸送の分野でVLCCの契約を締結しており、この度、エタン輸送の分野において、2年半におよぶ船舶管理および運航の実績を評価されたことで、同船舶の保有に参画するに至りました。今後とも、多様な分野において、ますます両社の関係性を強固なものにしていきます。 商船三井は、日本で唯一また、世界最大のVLECオペレーターとして、今後も拡大が見込まれるエネルギー輸送需要に応えるべく、高度な安全運航管理体制を生かした安全で確実な海上輸送サービスの提供によって、相対的競争力No.1を目指します。 【VLEC一覧】 船名 Ethane Crystal Ethane Emerald Ethane Opal Ethane Pearl Ethane Sapphire Ethane Topaz 竣工年 2016年 2016年 2017年 2017年 2017年 2017年 船籍 マーシャル諸島共和国 カーゴタンク容量 約87,000CBM 全長 227.8m 全幅 36.5m 大型エタン輸送船”ETHANE CRYSTAL” (*1) リライアンス・インダストリーズエネルギーおよび各種原材料のバリューチェーンを有する他、通信事業等も幅広く手掛けるインド最大の民間企業。2018年度の連結売上高は900億ドル/年(約9兆9649億円)を超え、純利益は57億ドル/年(約6334億円)を誇り、”Fortune Global 500″にも名を連ねています。 (*2) VLEC(Very Large Ethane Carrier)VLECとは約80,000m3以上の積載能力を有する液化エタン輸送のための専用船を指します。本船はフランス・Gaztransport Et Technigaz社製のMarkⅢメンブレン型のカーゴタンクシステムおよび再液化装置を搭載しており、約マイナス92度の液化エタンを輸送します。LNG船が約マイナス162度、LPG船が約マイナス42度の貨物を想定しているのに対して、VLECはいわば両者の中間に位置づけられます。 (*3) 本取引は承認が必要とされる対象国の競争法当局による承認取得後、速やかに実行される予定です。 (*4) 詳細は以下、プレスリリースをご参照下さい。2014年12月25日付プレスリリース「インド・リライアンス社と液化エタン長期海上輸送契約を締結~世界初の大型エタン専用船6隻に関与~」2016年3月18日付プレスリリース「VLEC向け船員教育プログラムが世界初のSIGTTOスタンダード認証を取得~高度化・多様化する液化ガスの安全輸送に適応した優秀な船員を育成~」2016年11月10日付プレスリリース「世界初の大型エタン輸送船”ETHANE CRYSTAL”が竣工~日本の海運会社として初の本格的液化エタン輸送へ参入~」