旭化成/リチウムイオン二次電池用セパレータの生産体制強化 SCM・製造拠点 2023.06.17 リチウムイオン二次電池用セパレータの生産体制強化について 旭化成株式会社(本社:東京都千代田区、社長:小堀 秀毅)は、リチウムイオン二次電池(LIB)用セパレータ(※)の生産体制を、以下のとおり強化することを決定しましたので、お知らせします。 ※セパレータ LIBの正極・負極間に位置する多孔質膜で、正極・負極間でリチウムイオンを透過させる機能を有するとともに、正極と負極の接触を遮断し、ショートを防止する部材。 1.背景 LIB市場は、電気自動車等の車載用途や電力貯蔵(ESS)用途を中心に、急速に成長しています。当社グループは、LIB用セパレータとして「ハイポア」と「セルガード」を有し、湿式膜と乾式膜の双方を手がけるメーカーとして世界No.1のポジションを確立し、積極的な事業拡大を図っています。 2.生産体制強化の概要 (1) 新規生産設備の増設 ・生産品目:LIB用セパレータ「ハイポア」(湿式膜)および「セルガード」(乾式膜) ・立地:滋賀県守山市および米国ノースカロライナ州(いずれも既設敷地内) ・設備投資額:約300億円 ・稼働時期:2021年度上期商業運転開始予定 (2) 既存生産設備の合理化および生産性向上 生産品目・製造ラインの統廃合などの生産性向上策の実施 上記(1)(2)を通じて、湿式膜 約3億m2/年、乾式膜約 1.5億m2/年、合計約4.5 億m2/年の能力増加を見込んでいます。 3.当社グループのLIB用セパレータ生産能力について 当社グループは、2018年度末時点で湿式膜約4.1億m2/年、乾式膜約3.2億m2/年の合計約7.3億m2/年の生産能力を有しています。現在建設中の生産設備の完成に伴い、この生産能力は2020年度に湿式膜が約7億m2/年、乾式膜が約4億m2/年、合計約11億m2/年となります。 今回の生産体制強化により当社グループのLIB用セパレータ生産能力は、2021年度に湿式膜が約10億m2/年、乾式膜が約5.5億m2/年、合計約15.5億m2/年となる見込みです。 今後も需要動向を見極めつつ、2025年頃には、湿式膜・乾式膜合わせて約30億m2/年の生産体制を整え、お客さまのニーズに応えてまいります。 以上