デンカ/自動車向け放熱材料事業拡大に向け生産能力を大幅に増強しグローバル市場を牽引 SCM・製造拠点 2023.06.17 自動車向け放熱材料事業拡大に向けた戦略投資について -生産能力を大幅に増強しグローバル市場を牽引- デンカ株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役社長:山本 学)は、窒化珪素セラミックス基板お よび球状アルミナのトップメーカーとして、自動車業界の電動化に伴う放熱材料のグローバルな需要拡 大に迅速に対応すべく総額約 80 億円の設備投資を実施し、生産能力を増強いたします。これにより、グ ローバルに普及が進む電気自動車などの環境対応車を中心とした放熱材料市場を強力に牽引してまいり ます。 当社は経営計画「Denka Value-Up」において、2022 年度の営業利益に占めるスペシャリティー化率 90% を目標に掲げております。今後も将来需要に対応した投資を迅速に行い、重点分野のひとつである「環 境・エネルギー分野」のさらなる成長を目指します。 1. セラミックス基板の生産能力増強 【投資背景および内容】 当社はセラミックス基板メーカーとして約 30 年にわたり、原料粉(窒化珪素粉)からの一貫生 産を行うとともに、窒化珪素基板から窒化アルミニウム基板、金属基板まで幅広い製品ラインア ップを有することにより、お客様の多様なニーズに合致したソリューションを提供し高い評価を いただいております。 特に近年では、環境対応車向けモーター駆動用パワーモジュールに使用される絶縁放熱部品と して、放熱特性及び熱サイクル信頼性に優れた当社の高機能窒化珪素セラミックス基板の需要が 拡大しております。 当社は窒化珪素セラミックス基板の前工程に最先端の自動化プロセスを導入することにより、 約 3 倍(2018 年度比)の生産体制を構築しトップメーカーとしての地位をさらに強固にしてまい ります。 【投資概要】 *導入拠点:大牟田工場(福岡県大牟田市) *投資内容:建屋新設、焼成炉、加工機など *投資金額:約 40 億円 *稼動時期:2020 年下期 2. 球状アルミナの生産能力増強 【投資背景および内容】 当社は球状シリカのトップメーカーとして長年培った独自の溶融技術を活かし、球状アルミ ナにおいても他社の追随を許さない地位を確立しております。 今後、環境対応車の基幹部材であるリチウムイオンバッテリーや各種制御装置向けの熱対策 ニーズの高まりおよび半導体に代表される各種デバイスの高機能化により、当社の球状アルミ ナへのお客様からの需要は今後一層拡大する見通しです。 当社は放熱材料向け球状アルミナのトップメーカーとして、シンガポールの連結子会社にお いて生産能力増強を図ります。現在同製品は大牟田工場で製造しており、シンガポールに生産 設備を増設することにより、生産拠点の分散による BCP を確立するとともに生産能力を約 5 倍 (2018 年度比)に増強し、伸長著しいグローバル市場に応える圧倒的な供給体制を構築いたし ます。 【投資概要】 *導入拠点:Denka Advantech Pte. Ltd.(シンガポール) *投資内容:球状アルミナ製造設備および倉庫など *投資金額:約 40 億円 *稼動時期:2021 年上期