キユーピー/ライオン、日本パレットレンタルと異業種3社による共同幹線輸送を開始実車率99.5%を実現しCO2排出量を62%削減 グリーン物流(環境) 2023.06.17 持続可能な物流に向けた新たな取り組み キユーピー、ライオン、日本パレットレンタルの異業種3社による共同幹線輸送を開始実車率99.5%を実現し、CO2排出量を62%削減 キユーピーは、ライオン株式会社(代表取締役社長:濱逸夫、本社:東京都墨田区、以下ライオン)と日本パレットレンタル株式会社(代表取締役社長:加納尚美、本社:東京都千代田区、以下JPR)の異業種3社で、船舶による共通トレーラーを利用した共同幹線輸送を実施します。 近年の物流業界は、ドライバー不足、物流費の上昇、CO2削減などの課題が深刻な社会問題となっています。安定的な輸送の実現には、持続可能な物流網の構築が必須です。 これまでキユーピー、ライオン、JPRは、各社個別でトラックなどを手配し、商品・機器の輸送を行っていました(キユーピー:関東~九州、ライオン:四国~関東、JPR:九州~関西)。 昨今の物流業界での課題を受け、共通の課題を持っていたキユーピー、ライオン、JPRの3社による共同輸送の検討を始め、今年6月に関東~九州間の往復(総移動距離2,811㎞)で共同幹線輸送※1のテストを実施しました。その結果、実車率※2の向上、ドライバーの労働環境改善、またCO2排出量の削減などの効果が得られました。 ※1 幹線輸送:拠点に荷物を大量に集め、その拠点から別の拠点に輸送機関で運ぶこと ※2 実車率:総移動距離のうち、実際に貨物を積載して移動した距離の比率 この結果を受け、8月22日から3社による共同幹線輸送を本格稼働します。積載するのは、キユーピーの調味料、加工食品など、ライオンのハンドソープ、ボディソープなど、JPRの物流機器(パレット)です。 今後も、業種にかかわらずパートナーとなりうる企業と積極的にこの取り組みを広げ、持続可能な物流網の構築を進めていきます。 詳細は以下の通りです。 運用フロー ・これまでの物流フロー (トラック陸送の場合) ・今後の物流フロー (2018年8月22日以降) ・物流会社について 関光汽船株式会社(代表取締役社長:入谷一成、本社:山口県下関市)が全行程の輸送の手配をし、海運についてはオーシャントランス株式会社(代表取締役社長:髙松勝三郎、本社:東京都中央区)所有のオーシャン東九フェリーが輸送を行います。 積載対象商品 ・ キユーピー : 調味料、加工食品など ・ ライオン : ハンドソープ、ボディソープなど ・ JPR : 物流機器(パレット) 共同幹線輸送におけるポイント ①異業種の新たな協働 安定的な輸送の実現には、同業界以外に業界業種を超えた協力も必要になると考えられます。今回、食品業界のキユーピー、トイレタリー業界のライオン、レンタルパレット業界のJPRの異業種3社で共同幹線輸送に取り組みます。 ②実車率99%超を実現 総移動距離2,811㎞(関東~九州の往復)のうち、2,797㎞で貨物を積載するため、99%を超えた高い実車率が得られます。さらには車両の有効活用、ドライバーの労働環境改善(運行スケジュールの明確化)、フェリーの定期便の利用により配車工数の削減も可能です。 ③CO2排出量の削減 船舶へのモーダルシフト、実車率の向上、ムダのない運行、車両の有効活用により、個社単位での輸送時よりCO2排出量を62%以上低減します。