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丸運/経常利益は前年比34・1%

決算短信 2023.06.17

平成30年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結)

単位・百万円  

      売上高   営業利益  経常利益  当期純利益

30年3月期 49,842 5.8   1,184 34.5  1,312 34.1  835 46.0

29年3月期 47,117 △1.7  880 △9.2  978 △7.2   572 △42.0

(注)包括利益 30年3月期  1,196百万円 (42.9%) 29年3月期  837百万円 (△16.7%)

(略)

①当期の経営成績

当期におけるわが国経済は、海外経済の持続的な成長を背景とした輸出の増加と好調な企業業績にともなった 設備投資の増加および個人消費の回復等により、総じて好調に推移しました。 物流業界においては、個人消費の回復による消費関連貨物の伸びや企業の設備投資および鉱工業生産の拡大等 により、国内貨物総数量が増加しました。 しかしながら、ドライバー不足などの構造的課題の解決は未だ糸口が見えず、また、適正運賃収受のための価 格交渉も漸くスタートラインに立てたところであり、業界を取り巻く経営環境は依然として厳しい状況にありま す。 このような経営環境の下、当社グループは、企業価値の更なる向上のために「丸運イノベーション」のグルー プ内への浸透と実践に取り組み、既存事業の競争力向上および新規事業領域の追求等を重点テーマとした中期経 営計画の達成を目指してまいりました。 これらの結果、営業収益は、貨物輸送事業での既存顧客の深耕および機工部門での大型受注、国際貨物事業で の航空輸出取扱量の大幅増加および中国現地法人での取扱量の増加、流通貨物事業での神奈川流通センターの本 格稼働、石油輸送事業での主要取引先との価格改定の影響等により、前期比5.8%増の498億42百万円となりまし た。 経常利益は、軽油価格の上昇や傭車費等一部経費の増加はあったものの、営業収益の増加、特に国際貨物事業 での大幅伸長が寄与して良化し、全体では前期比34.1%増の13億12百万円と増益になりました。また、親会社株 主に帰属する当期純利益は、前期比46.0%増の8億35百万円と増益になりました。 セグメント別の業績概況は次のとおりであります。

《貨物輸送》

当部門では、軽油価格の上昇や関西地区での物流センター統廃合にともなう一時費用の発生等によるコスト増 があったものの、既存顧客への営業拡販によりトラック貨物輸送と保管貨物の伸長が図れたこと、および機工部 門で重量品搬入据付業務の大口取引を獲得できたこと等により増収増益となりました。 これらの結果、営業収益は前期比4.1%増の243億3百万円、経常利益は前期比29百万円増の6億81百万円とな りました。

《潤滑油・化成品》

潤滑油部門では、関西地区で配送量が前期比増量となったもののそれ以外の地区で配送量が伸び悩んだことか ら営業収益は前期比微増に留まり、車両不足等により傭車費が増加したことで前期比減益となりました。 化成品部門では、硫酸の配送量の減少やドライバー不足による傭車比率の上昇、また車両修繕費等の経費増加 の影響により減収減益となりました。 これらの結果、潤滑油・化成品部門全体では、営業収益は前期比0.5%増の49億80百万円、経常利益は前期比36 百万円減の1億31百万円となりました。

《流通貨物》

当部門では、輸入野菜の取扱量が大きく減少したものの国産野菜の取扱量が大幅に増加したこと、および開所 2年目を迎えた神奈川流通センターが本格稼働したことにより、フローズン&チルド流通加工業務、共同配送物 流事業および多温度帯通販事業が順調に推移しました。 これらの結果、営業収益は前期比10.9%増の7億26百万円、経常利益は前期比11百万円改善の7百万円となり ました。

《国際貨物》

当部門では、国内事業で海外経済の持続的な成長を背景に電子部品材料および重量品の貨物輸出取扱量が大幅 に増加し、また一般消費材等の貨物輸入取扱量も増加しました。 海外事業でも、中国国内での堅調な国内消費や輸出の拡大があったこと等を主要因に、貨物取扱数量は大幅に 増加しました。 これらの結果、営業収益は前期比22.8%増の72億53百万円となり、経常利益は部門全体の収益増加と中国現地 法人3社の採算改善による黒字化から、前期比2億53百万円増の2億84百万円となりました。 また、今後も堅調な経済成長が見込まれる東南アジアでの物流需要の獲得に向け、平成29年8月に有限会社丸 運物流ベトナムをベトナムハノイ市に設立し、営業活動を開始しました。

《石油輸送》

当部門では、取扱数量は前期比99.9%とほぼ横ばいに留まりましたが、採算性の高い冬場に寒波の影響により 取扱数量が伸びたこと、また主要顧客の運賃改定による値上げ効果もあり、前期比は増収増益となりました。 これらの結果、営業収益は前期比2.6%増の125億30百万円、経常利益は前期比82百万円増の2億77百万円とな りました。

(略)

②今後の見通し

わが国経済は、IT関連部門の需要減速や中国経済成長の伸びが緩やかになると予想されることから輸出が減速 するものの、東京オリンピック・パラリンピック関連など首都圏での建設需要および人手不足対策としての合理 化・省力化関連投資などにより底堅く推移することが見込まれます。 海外経済も拡大基調は持続するものの、北朝鮮問題や中東情勢等の地政学リスクや米国の経済政策の保護主義 化の懸念等不透明感もあり、国際政治・経済の動向を注視する必要があります。 物流業界は、長年にわたる低運賃体系および構造的なドライバー不足など厳しい経営環境にあり、適正運賃の 収受、ドライバーの確保および労働環境の改善が喫緊の経営課題となっております。 こうした中、当社グループは、これら課題の解決と平成29年度に設定した「長期経営ビジョン」の達成を目指 し、丸運イノベーションの4方向アプローチ(Business Innovation、Mind Innovation、Cost Innovation、 System Innovation)の丸運グループ全体への浸透を図り、平成30年度もグループ一丸体制で更なる進化を目指し ます。

(略)

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