兵機海運/経常利益は前年比87・1%増(平成30年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結)) 決算短信 2023.06.17 平成30年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結) 単位・百万円 売上高 営業利益 経常利益 当期純利益 30年3月期 13,387 7.3 341 75.6 367 87.1 307 100.5 29年3月期 12,471 △2.6 194 6.1 196 10.7 153 35.0 (注)包括利益 30年3月期 381百万円 (23.7%) 29年3月期 308百万円 (―%) (略) (1)当期の経営成績の概況 当連結会計年度におけるわが国経済は、世界経済の成長とともに、景気回復を基調として推移いたしました。特 に建設需要や設備投資など、内需に底堅い状況が続いており、足元でも雇用や所得環境の改善で個人消費の浮揚感も 現れたこともあり、景気の好循環を促す環境が整いました。一方で、世界レベルでは米国の保護主義政策に対する警 戒があり、外需の行方に不透明感が強まってまいりました。 このような状況下におきまして、当社グループは「安全・迅速・信頼」をモットーに、より「堅実な兵機」との 信頼を得るべく事業展開を進めてまいりました。 外航事業では、不採算船の整理とともに積極的な集荷営業が功を奏したこともあり、3期連続で業績の改善を果 たしました。 内航事業では、堅調な鉄鋼内需に支えられて輸送量が伸びており、運航効率の改善も相まって、事業展開は前期 に引き続き順調に推移いたしました。 港運・倉庫事業では、堅調な国内外の需要を背景に、取扱量の伸びが大きく寄与し、両事業ともに収益性を高め ることができました。 これらの結果、当連結会計年度の実績は、次のとおりとなりました。 当期の取扱量3,601千トン(前期比151千トン増 104.4%)と伸びたことで、売上高13,387百万円(前期比916百 万円増 107.3%)と増収になりました。 一方でコスト増加もありましたが、売上高の伸長でこれをカバーし、経常利益367百万円(前期比171百万円増 187.1%)となり、親会社株主に帰属する当期純利益も307百万円(前期比154百万円増 200.5%)と増益になりまし た。 当連結会計年度におけるセグメントの営業状況は次の通りです。 ① 海運事業 (イ)内航事業・・・・・鉄鋼市況が堅調に推移したことから、鋼材及び原料スクラップの輸送量も大幅に増加 いたしました。一方で燃料単価の値上がりによるコスト増もありましたが、輸送量増加と運航効率の向上がこれ を上回り、収益性を高めることができました。 結果としまして、取扱量1,996千トン(前期比115千トン増 106.2%)と伸びたこともあり、売上高6,315百万円 (前期比414百万円増 107.0%)と増収になり、営業利益も収益性の向上効果で184百万円(前期比44百万円増 131.4%)と増益になりました。 (ロ)外航事業・・・・・当期は設備プロジェクトの大量輸送受注もあり、運航効率を高めることができまし た。また、ロシア航路では積極的な営業展開で収益性の安定化に努めました。方や、台湾航路では、自社船の整 理を進め、傭船併用の運航をもって収益性を高めました。 結果としまして、輸送量増加により売上高は1,423百万円(前期比58百万円増 104.3%)と増収になり、営業 利益も運航性の向上により58百万円(前期比23百万円増 165.3%)と増益になりました。 ② 港運・倉庫事業 (イ)港運事業・・・・・世界経済が好調に推移し、為替も円安基調で推移したこともあり、機械類の輸出取扱 いが堅調に推移しました。また、輸入取扱いにあっても、着実な消費需要の高まりを背景に、食品類を始めとす る農水産品関係に伸びが見られました。 結果としまして、売上高は4,419百万円(前期比391百万円増 109.7%)と増収になりました。一方で運送コス トや人件費の増加もありましたが、取扱量の増加でこれを賄い、営業利益100百万円(前期比44百万円増 180.6%)と増益になりました。 (ロ)倉庫事業・・・・・好調な港運事業に並行し、神戸地区の取扱量が増加し、業績は良好に推移いたしまし た。方や、姫路地区では鉄鋼保管の取扱量が減少し、大阪地区では作業コストが割高で推移するなど、全体の収 益力は力強さに欠ける展開となりました。 結果としまして、阪神地区の展開が寄与し、売上高1,227百万円(前期比52百万円増 104.5%)と増収になり ました。しかしながら、収益性の改善に努めたものの、営業損失3百万円(前期は38百万円の損失)と利益貢献 には及びませんでした。 (略)