東洋紡/長瀬産業と高耐熱性ポリイミドフィルム「ゼノマックス」の生産・販売会社を設立 SCM・製造拠点 2023.06.17 高耐熱性ポリイミドフィルム「ゼノマックス®」の生産・販売会社「ゼノマックスジャパン株式会社」設立のお知らせ 2018年4月2日 当社は、本日、長瀬産業株式会社(東京都中央区、代表取締役社長:朝倉研二、以下「長瀬産業」)との合弁により、高耐熱性ポリイミドフィルム「ゼノマックス®」の生産・販売会社「ゼノマックスジャパン株式会社(以下、「ゼノマックスジャパン(株)」)」を設立しましたのでお知らせいたします。 1.ゼノマックスジャパン(株)について 所在地 : 福井県敦賀市東洋町10-24 (東洋紡株式会社 敦賀事業所内) 代表者 : 中村 英弘 資本金 : 34億円(資本準備金を含む) 出資比率 : 東洋紡:66.6%、長瀬産業:33.4% 従業員数 : 約40名 設立 : 2018年4月2日 事業内容 : 高耐熱性ポリイミドフィルム「ゼノマックス®」の生産、販売 【新設する生産設備の概要】 所在地 : ゼノマックスジャパン(株)と同じ 延床面積 : 約4,300平方メートル 構造/階数 : 鉄骨 / 2階建(一部5階建) 操業開始 : 2018年10月(予定) 投資額 : 約30億円 高耐熱性ポリイミドフィルム 「ゼノマックス®」 「ゼノマックス®」 」生産工場 完成予想図 2.高耐熱性ポリイミドフィルム「ゼノマックス®」について 「ゼノマックス®」は、室温から500℃まで熱膨張係数※1が約3ppm/℃と一定で、ポリマーフィルムとして世界最高レベルの寸法安定性※2を持つ高耐熱性ポリイミドフィルムです。当社が持つ高耐熱ポリマーの合成技術やフィルム製膜技術などを駆使することにより、従来のポリイミドフィルムでは不可能だった、ガラス基板と同等の高い寸法安定性を実現しました。400~500℃の高温下で加工が必要な薄膜トランジスタ(TFT)の回路基板向けに使用することができます。これまで、コーポレート研究所(滋賀県大津市)内のパイロット生産設備で製造し、電子ペーパーディスプレー向けTFT基板材として採用されてきました。 3.今後の展開 ゼノマックスジャパン(株)の設立に伴って生産設備を新設し、2018年10月より操業を開始します。電子ペーパーディスプレー向けTFT基板材の需要増に対応するとともに、「薄い」「軽い」「割れない」「曲がる」といったフィルムの特性を生かし、フレキシブルな有機ELディスプレーや各種センサー、さらにはマイクロLEDといった次世代ディスプレー用途での展開を図ります。 今回、従来の38ミクロンタイプに加え、5ミクロンタイプの薄膜グレードを新たにラインアップしました。薄膜化が有利とされる有機ELディスプレーや薄膜センサー用途の事業拡大に注力し、早期に100億円規模の事業の構築を目指します。 ※1 熱膨張係数: 温度の上昇に伴って物体の寸法(サイズ)が大きくなる(熱膨張の)割合を示す。単位温度当たりの変化率で示される。 ※2 寸法安定性: 温度の変化に対して物質(材料)の寸法(サイズ)の変化が起こりにくい性質。