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川崎汽船/入社式社長挨拶

物流全般 2023.06.17

入社式社長挨拶

川崎汽船株式会 社 代表取締役社長 村上 英三

皆さん、入社おめでとうございます。

本日から皆さんを川崎汽船の一員として迎えるに際し、役職員を代表して一言ご挨拶申し上 げます。 これから皆さんが社会人として働く外航海運業は、貿易量の 99.6%を海上運送に依存する日 本を支える基幹産業です。当社を含む日本の外航海運船隊の総輸送量に占める日本発着以外の いわゆる三国間輸送比率は 43%にまで達しており、本日、皆さんは国境を越えたグローバル社 会の重要なインフラを支える一員としての第一歩を踏み出すことになります。 皆さんが入社した本日は、新生 K ラインが新たな一歩を踏出す日でもあります。コンテナ船 事業と海外ターミナル事業をスピンオフし、当社が日本郵船及び商船三井と共に設立したオー シャンネットワークエクスプレス社が、本日、営業を開始いたしました。コンテナ船事業は、 持分法適用会社となる同社を通じた事業展開となるものの、当社の基幹事業の一つである位置 づけは変わりません。2017 年 4 月に発表した中期経営計画「飛躍への再生」~ Value for our Next Century で掲げているとおり、当社は物流・完成車物流・エネルギーバリューチェーン事 業の育成を進めるとともに、技術革新・ビジネスモデル変革による新サービス・市場の創出に 取り組んでおり、次世代に繋げる変革期を迎えています。このような重要な時期に入社する皆 さんには、新生 K ライン第一期生としての大きな期待を寄せています。 外航海運業は世界的な政治経済動向の影響を大きく受け、海運市況・為替・燃料油価格をは じめとした外的要因の変動に晒されており、業績の振れ幅が大きくなることは避けられません。 当社は将来に向けた構造改革を断行する一方で、グループ会社役職員一丸となって収支改善に 取り組み、2018 年 3 月期は三年振りに最終黒字を計上できる見込みです。しかしながら、当社 を取り巻く事業環境は楽観視できる状況ではなく、当社の強みである「高い技術力」・「高いレ ベルの輸送品質」に更に磨きをかけ、企業価値向上への取り組みを継続していかなければなり ません。「変革を支える人材と多様性」も当社の強みの一つですが、本日からその一員となる皆 さんに、三つのお願いをさせていただきます。 一つめは、自らを磨き「個の力」を高め続けることです。AI やテクノロジーが飛躍的に進化す る激流の中で自ら舵を取りながら目標に向かって進んでいくためには、個々人の強さが必要と なります。常に心身の健康に努める一方で、学びを続け「個の力」を高める努力を継続してく ださい。「個の力」があってこその「組織力」です。 二つめは「当事者意識」を持ち続けることです。常日頃からアンテナを高くし世の中の動きに 興味・関心を持ち、溢れる情報を整理して何事にも「自分だったらどうするか」を考える習慣を持っていただきたいと思います。当社事業を取り巻く外的要因の変化を察知し、自分なりの 戦略を考え、機敏に対応することが非常に重要です。 最後に「失敗や変化を恐れず何事にも挑戦し続けること」です。当社の先輩方が築き上げてき た「自主独立」、「自由闊達」、「進取の気象」の K ラインスピリットを受け継ぎ、挑戦し続ける 気概と情熱をもって欲しいと思います。これら三つのことを常に意識し、皆さんには当社事業 のプロフェッショナルになっていただきたいと願っています。 また、海上職として入社される皆さんには、海上勤務という厳しい現場で業務を行うにあたり、 当社サービスの土台である安全運航の重要性を強く意識し、現場での自らの行動に対する責任 と重要性を十分に認識していただきたいと思います。安全運航を通じ、顧客ニーズにこたえる 高品質の輸送サービスを提供することが当社競争力の源泉となります。 当社は、1919 年の創立以来、諸先輩方の弛まぬ努力と熱意により、「顧客基盤」、「営業力」、「技 術力」という最大の強みを培ってきました。一年後の 2019 年に創立百周年を迎えますが、それ より一足早く、本日から主力事業の一つであるコンテナ船事業が新たに ONE としてスタートす ると共に新生 K ラインが始動します。当社の強みを継承しつつ、皆さんの若さとエネルギーを 存分に発揮し、変化の一翼を早く担って活躍されることを大いに期待し、私からの挨拶とさせ ていただきます。

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