富士通/流通業界のデジタル革新を加速するIoT活用サービス基盤「SMAVIA」を販売開始 物流システム 2023.06.17 流通業界のデジタル革新を加速するIoT活用サービス基盤「SMAVIA」を販売開始 人手不足の解消やビジネス拡大に貢献 当社は、流通業界のお客様が保有されている販売管理や在庫管理、輸配送などをはじめとしたサプライチェーンの各システムに蓄積されたデータや、作業員の位置情報、バイタルなどのセンシングデータを連携させ、新たなデータ利活用を実現するIoT活用サービス基盤「FUJITSU IoT Solution SMAVIA(スマーヴィア)」(以下、SMAVIA)を2月20日より販売開始します。 「SMAVIA」は、業務システムでそれぞれ管理されているデータを、クラウド上に収集・統合し、物流倉庫などの現場における人・物・環境などのセンサーデータと組み合わせて、販売や在庫の状況、物流コスト、人の作業効率などを分析することで、流通業界で課題となっている人手不足への対応や売上の最大化に向けた最適な改善施策へつなげ、お客様のさらなる競争力強化を実現するサービス基盤です。 業務システムやIoT機器のセンサーデータを収集・蓄積し、流通在庫の最適化や作業員の能率の可視化などの機能を実現する当社の独自アルゴリズムをAPIとして提供する「FUJITSU IoT Solution SMAVIA プラットフォーム」(以下、「SMAVIA プラットフォーム」)と、それらのデータをもとにお客様の業務を分析・可視化し、改善を支援するデータ利活用サービスで構成されています。今回、「SMAVIA プラットフォーム」とデータ利活用サービス3種を販売開始します。 当社は今後、データ利活用サービスの拡充や、当社のAI技術「FUJITSU Human Centric AI Zinrai」(以下、「Zinrai」)を用いたデータの分析・予測など、サプライチェーンの横断的なデータ利活用を推進し、流通業界のデジタル革新を支援します。 当社は「SMAVIA」を、2018年3月6日(火曜日)から9日(金曜日)まで東京ビッグサイトにて開催される「リテールテックJAPAN 2018」に出展します。 背景 近年、流通業界の現場では、消費者の嗜好の多様化に伴い、商品が多品種にわたり、販売・配送手段も高度化が進んでいます。一方、就業者の高齢化や減少などの問題も深刻化し、就業者1人あたりの業務負荷が高まっています。このような課題解決に向け、業務システムのデータに加え、センサーなどのIoT機器で取得した現場のデータを収集・分析するなど、デジタル革新の加速が求められています。 当社は、金融ソリューションの体系「FUJITSU Financial Solution Finplex」、ものづくりデジタルプレイス 「FUJITSU Manufacturing Industry Solution COLMINA」に続く、「FUJITSU Digital Business Platform MetaArc」上で展開する業種向けプラットフォームの第三弾として、流通業界のIoT活用サービス基盤「FUJITSU IoT Solution SMAVIA」を提供し、事業改革や新ビジネスの創造を支援していきます。 「SMAVIA」について 「SMAVIA」は、サプライチェーンの各システムにおける様々なデータと、倉庫や店舗などに設置されているIoT機器などによって収集される人・物・環境の現場センシングデータを、当社の物流業や小売業などの流通業界向けソリューションやサービスの提供を通じて蓄積されたノウハウを基に連携し、横断的なデータ利活用を促進するIoT活用サービス基盤です。 流通業界の様々な業務システムデータや現場センシングデータを収集・蓄積し、それらを組み合わせて独自のアルゴリズムにより解析や予測などを行うAPIを保有した「SMAVIAプラットフォーム」と多様な業務シーンに合わせたデータ利活用サービスで構成されています。 図.「SMAVIA」の構成イメージ 今回提供する「SMAVIAプラットフォーム」とデータ利活用サービス3種 サプライチェーンの各種データをつなげ、新たな価値を創出する「FUJITSU IoT Solution SMAVIA プラットフォーム」 「SMAVIA プラットフォーム」は、お客様のデータ利活用シーンにあわせて、サプライチェーンの業務システムや現場のIoT機器などから必要なデータのみを収集し、蓄積します。それらのデータは当社の社内実践や流通業界のお客様へのシステム構築・運用で培ったノウハウをもとに開発したAPI、さらに当社のAI技術「Zinrai」を用いることで、お客様の業務に有効なデータ活用を支援します。 「SMAVIAプラットフォーム」を活用して、お客様固有のシステム構築も対応可能です。 作業効率を分析・可視化する「FUJITSU IoT Solution SMAVIA 倉庫作業員パフォーマンス」 「SMAVIA 倉庫作業員パフォーマンス」は、当社の社内実践で培ったノウハウをもとに、お客様の倉庫管理データと、倉庫作業員の位置や動線のセンシングデータを組み合わせて分析・可視化することで、業務効率を客観的に把握できるサービスです。 本サービスでは、お客様の業務システムで管理されている業務指示データや実績データと、当社のロケーションバッジ(注1)やバイタルセンシングバンド(注2)などのセンサーで取得した現場センシングデータを「SMAVIA プラットフォーム」に収集し、倉庫作業員ごとの作業時間や移動距離、動線を可視化します。さらに、それらのデータをもとに作業効率の平均値を算出し、その数値と比較した各作業員の改善ポイントを洗い出し、作業員のスキルの平準化や生産性向上を図ります。 RFIDと在庫管理データを組み合わせ、瞬時に商品の所在を把握する「FUJITSU IoT Solution SMAVIA 店舗在庫探索アシスト」 「SMAVIA 店舗在庫探索アシスト」は、RFIDを活用して、店舗の在庫を店頭とバックヤードごとに管理・閲覧できるサービスです。 本サービスでは、在庫品の出し入れの際に、ハンディターミナル(注3)で商品に付けたRFIDタグを読み取り、店頭とバックヤードのどちらに商品があるかの所在情報を付与します。それらのRFIDデータと、在庫システムやPOSシステムのデータを「SMAVIA プラットフォーム」上で組み合わせて管理することで、店員は常に店舗の最新の在庫状況と商品の所在をスマートフォンやタブレット端末から瞬時に把握することが可能になります。また、店員がハンディターミナルを持って探している商品に近づくと、ハンディターミナルがRFIDを読み取って音を発する機能により、商品を探す時間を従来よりも大幅に短縮することが可能となるため、販売機会のロスを防ぎます。 AIチャットボットの活用で顧客対応を支援する「FUJITSU IoT Solution SMAVIA 質問回答アシスト」 「SMAVIA 質問回答アシスト」は、店舗の接客において、当社の現場でのコミュニケーション活性化を支援する「スマートコミュニケーション」(注4)を活用して、店員がAIチャットボットとのテキストベースのやりとりにより、顧客からの問い合わせに対して、スムーズな回答を支援するサービスです。 例えば、店員が携帯するスマートフォンから問い合わせ内容を入力すると、AIチャットボットが機械学習した「SMAVIA プラットフォーム」上の系列の他店舗も含めたFAQデータの中から問い合わせへの的確な回答を自動抽出します。これにより、店員は即時に回答できない問い合わせにもスムーズに回答できるようになり、迅速な顧客対応が可能です。また、業務ノウハウの幅広い共有を実現します。さらに、「SMAVIA プラットフォーム」に蓄積された日々の問い合わせデータを機械学習させ、顧客の関心や売れ筋商品の予測、店舗ごとに異なる顧客の傾向を分析し、店頭ラインナップの企画に活用するなど、マーケティング戦略や接客品質の向上に役立てていきます。 今後について 当社は今後、データ利活用サービスのメニューを2018年度中に13種まで拡充し、流通業界における様々なデータの利活用による新たな価値の創造を推進し、お客様のデジタル革新を強力に支援していきます。 販売価格、および提供時期 プラットフォーム 商品名 販売価格(税別) 提供時期 FUJITSU IoT Solution SMAVIA プラットフォーム 月額550,000円から 2018年3月2日 データ利活用サービス 商品名 販売価格(税別)「SMAVIA プラットフォーム」の利用料を含む 提供時期 FUJITSU IoT Solution SMAVIA 倉庫作業員パフォーマンス(注5) 作業員一人あたり月額3,000円 2018年3月2日 FUJITSU IoT Solution SMAVIA 店舗在庫探索アシスト 個別見積 2018年3月末 FUJITSU IoT Solution SMAVIA 質問回答アシスト 個別見積 2018年3月末 販売目標 2020年度までに、「SMAVIA」関連ビジネスで累計売上200億円 商標について 記載されている製品名などの固有名詞は、各社の商標または登録商標です。 以上 注釈 注1 ロケーションバッジ: 位置情報や転倒転落などを検知するIoTデバイス。 注2 バイタルセンシングバンド: 作業員の位置情報、バイタルや一定時間倒れていることを検知するIoTデバイス。 注3 ハンディターミナル: 持ち運び型のRFIDリーダー・ライターやバーコードリーダー。 注4 スマートコミュニケーション: スマートフォンを活用したIPトランシーバーサービス、ビジネスSNSサービス、スマートフォンのLCMサービスをセットにしたソリューション。 注5 FUJITSU IoT Solution SMAVIA 倉庫作業員パフォーマンス: 利用契約の最小作業員数は50人。また、別途「Microsoft Office 365」、「Microsoft Power BIライセンス」、および作業員の動きを測位する機器の導入が必要となり、お客様の利用環境に合わせて個別見積。 関連リンク 製品情報サイト「FUJITSU IoT Solution SMAVIA」