NEWS

物流ニュース

アスクル/ロジスティクス事業は4億4600万円の営業黒字化(平成30年5月期 第2四半期決算短信〔日本基準〕(連結))

決算短信 2023.06.17

平成30年5月期 第2四半期決算短信〔日本基準〕(連結)

単位・百万円  

           売上高    営業利益   経常利益   当期純利益

30年5月期第2四半期 171,693 4.0   2,309 △36.6  2,104 △41.3  3,393 61.2

29年5月期第2四半期 165,090 10.1  3,641 △18.2  3,585 △19.1  2,105 △24.1

(注) 包括利益 30年5月期第2四半期 3,395百万円( 56.8%) 29年5月期第2四半期 2,165百万円( △23.2%)

(略)

(1)経営成績に関する説明

当第2四半期連結累計期間(平成29年5月21日から平成29年11月20日まで)におけるわが国経済は、雇用環境等 に引き続き改善が見られた一方、株価や為替の不安定な動向や、個人消費にも停滞感があるなど景気の回復は足踏 み状態が続いております。 当社グループは、翌年度(平成31年5月期)の業績V字回復を実現すべく、当連結会計年度(平成30年5月期) を、「ASKUL Logi PARK首都圏(以下、ALP首都圏)」火災(平成29年2月16日に発生)から完全復活する基礎固め の年と位置づけております。 平成30年5月期においては、商品出荷能力の回復およびさらなる効率化を目指しておりますが、平成29年10月に 本格稼働させた「ASKUL Value Center日高(以下、「AVC日高」)」は順調に稼働しており、「LOHACO」のサービス レベルは概ね従前の状態にまで回復しております。また関西以西の基幹拠点となる「ASKUL Value Center関西(以 下、「AVC関西」)」は予定通り平成29年9月に稼働を開始し、平成30年2月の本格稼働に向けて着実に準備を進め ております。 物流センターの本格稼働と取扱商品数のさらなる拡大と充実により、平成30年5月期下期の売上高成長トレンド については、回復を見込んでおります。一方、物流センターの稼働開始に伴い一時費用が発生することや、物流セ ンター立ち上げ時は出荷能力が低く、徐々に労働生産性が向上するため、本来の生産性に至るまでには多少時間を 要することから、稼働当初は物流変動費が高めとなること、および賃借料の増加等により売上高固定費比率が高め となることから、営業利益は前連結会計年度比で減益を見込んでおります。 また完全復活の一助とすべく、当第2四半期連結会計期間において、火災により大きな損傷を受けた「ALP首都 圏」については、東急不動産株式会社が出資する特定目的会社への売却を決定し、平成29年11月20日に譲渡いたし ました。当社は今回の火災を契機に、当社の原点である「持たざる経営」へ回帰することを決め、「ASKUL Logi PARK福岡(以下、「ALP福岡」)」も譲渡いたしました。なお、「ALP福岡」は譲渡後も賃借し、継続して安定稼働 しております。なお「ALP首都圏」は全棟解体・新築され、約2年後には最新の防災設備が導入された安心安全な物 流センターとなり、当社が全棟賃借し再スタートを切る予定であります。「ALP首都圏」および「ALP福岡」の譲渡 により、土地および建物等の売却損益等を計上したことで、当連結会計年度においても親会社株主に帰属する当期 純利益は前連結会計年度比で増益を見込んでおります。 このような状況の中、当第2四半期連結累計期間の業績については、通期計画に対し概ね順調に推移しました。 売上高は前年同期比4.0%の増収となりました。主力分野であるeコマース事業のBtoB事業が前年同期比4.2%の 増収と順調に推移したことが寄与しました。一方BtoC事業は、主力事業の「LOHACO」において出荷量に制限があ り販促等を抑制したこと、当第2四半期連結累計期間中は火災発生前に比べて取扱商品数が少なかったため減収と なったものの、ペット・ガーデニング用品を専門に扱う株式会社チャームの買収・子会社化による売上高増が寄与 し、BtoC事業全体では0.7%の増収となりました。 売上総利益は、PB商品(注1)の拡大等により、BtoB事業とBtoC事業ともに売上総利益率が上昇したこと が寄与し増加いたしました。一方、販売費及び一般管理費は、「AVC日高」等の新設物流センターにおいて高度自動 化を支える物流設備等が完全導入の過程にある中で出荷業務を行っていたため、「ALP首都圏」並みの労働生産性に は至っていないことから物流変動費が一時的に増加し、また、地代家賃等の負担により売上高固定費比率が上昇し たため、営業利益は減益となりました。 この結果、当第2四半期連結累計期間の業績は、売上高1,716億93百万円(前年同期比4.0%増)、営業利益23億 9百万円(前年同期比36.6%減)、経常利益は21億4百万円(前年同期比41.3%減)となりました。親会社株主に 帰属する四半期純利益は、「ALP首都圏」および「ALP福岡」に係る土地および建物等の売却損益等を計上したこと から、33億93百万円(前年同期比61.2%増)と増益となりました。

セグメント別の業績につきましては、以下のとおりです。

<eコマース事業>

BtoB事業につきましては、新規のお客様数が着実に増加していることや、前期から引き続く取扱商材の拡大や 販促効果等が順調に寄与したことにより、売上高は前年同期と比較して増収となりました。商品の種類別でみると、 店舗等で頻繁にご利用される日用消耗品や消耗紙、オフィスでご利用される飲料等の生活用品が成長を牽引し、注 力分野であるMRO商材(注2)、医療・介護施設向け商材の売上高も拡大し、前年同期比で59億34百万円増収の 1,478億54百万円(前年同期比4.2%増)となりました。

BtoC事業(「LOHACO」と子会社である株式会社チャームの合計)につきましては、売上高が前年同期比で1億 50百万円増収の209億13百万円(前年同期比0.7%増)となりました。主力事業の「LOHACO」は火災の影響を受け前 年同期比で減収となっておりますが、「AVC日高」の本格稼働開始等により順調に回復してきており、取扱商品数に ついても順次拡大するとともに、メーカー様と協業し、当社独自商品(暮らしになじむ商品等)の拡充にも注力し ております。また、平成29年7月にペット・ガーデニング用品を専門に取り扱う株式会社チャームの子会社化が増 収に大きく寄与いたしました。サービス面においては、当社独自の配送サービスである「Happy On Time」に「置き 場所指定配送」「ダンボール回収」などの機能を追加導入し、お客様から高い評価をいただいております。これに より、お客様の利便性と配送効率が同時に向上することから、他社との差別化に繋がるものと確信しており、順次 サービス対象エリアの拡大を検討しております。 また、BtoC事業の新たな収益源となるマーケットプレイス(注3)は、出店者が113ストアまで拡大しておりま す。 以上の結果、両事業を合計したeコマース事業の売上高は1,687億67百万円(前年同期比3.7%増)となりました。 売上総利益は、オフィス生活用品やMRO商材等の増収等により、404億73百万円(前年同期比9.2%増)となりま した。 販売費及び一般管理費は、出荷能力を補完するために一部物流センターで実施した24時間稼働等による業務委託 費の増加や、地代家賃等の固定費が増加し、前年同期比14.7%増加の380億0百万円となりました。売上高販管費比 率については、固定費等の増加により前年同期比2.1ポイント増加の22.5%となりましたが、「LOHACO」の売上高の 拡大と労働生産性の改善、コスト削減を始めとする経営体質強化活動(KAIZEN活動)等により、当連結会計年度末 に向けて売上高販管費比率は低下していくことを見込んでおります。 これらの結果、当第2四半期連結累計期間のeコマース事業における営業利益は24億72百万円(前年同期比36.9% 減)となりました。

<ロジスティクス事業>

子会社である株式会社エコ配の売上高が増加しました。株式会社エコ配は営業損失を計上しておりますが、収益 性には改善傾向が見られており、引き続き、利益改善のため全力を挙げて配送事業の構造改革に取り組んでまいり ます。 また、当第2四半期連結会計期間において株式会社エコ配が株式会社ecoプロパティーズを新規設立し、連結子会 社としております。株式会社ecoプロパティーズは不動産のアセットマネジメント事業を主力事業とする会社であ り、当第2四半期連結会計期間においては、「ALP首都圏」、「ALP福岡」売却に関する不動産取引の仲介を行って おります。これにより売上高が増加し、当第2四半期連結累計期間における営業利益の黒字化に大きく貢献いたし ました。 この結果、当第2四半期連結累計期間の売上高は32億6百万円(前年同期比51.4%増)、営業利益は4億46百万 円(前年同期は営業損失2億57百万円)となっております。

<その他>

子会社である嬬恋銘水株式会社の売上高が増加しました。前期に製造ラインを増設し販売も好調に推移したこと により売上高は順調に拡大しております。また販路の拡大による生産量の拡大と稼働率上昇による生産性向上によ り黒字を確保することが出来ました。 当第2四半期連結累計期間の売上高は4億66百万円(前年同期比18.4%増)、営業利益は12百万円(前年同期は 営業損失24百万円)となっております。

(注1)

Private Brandの頭文字をとった略称で、小売業者が独自に商品を開発し、他の製造業者に製造を依頼し、 小売業者が作ったブランドネームを冠したものを指します。

(注2)

Maintenance, Repair and Operationsの頭文字をとった略称で、工場・建設現場等で使用される消耗品・ 補修用品等の間接材全般を指します。

(注3)

Webサイトを通じて買い手と売り手を結びつける市場のことで、当社が商品を販売するのではなく、売り場 を提供し出店者と消費者(BtoC)の取引を促す電子市場サービスを指します。

Translate »