NEWS

物流ニュース

日立パワーソリューションズ/鍛造ロール事業の会社分割および新会社を株式譲渡

SCM・製造拠点 2023.06.17

鍛造ロール事業の会社分割および新会社の株式譲渡について

 

 株式会社日立パワーソリューションズ(取締役社長:石井 義人/以下、日立パワー)は、鍛造ロール事業(以下、本事業)について、新たに設立する会社(以下、新会社)に対し、会社分割により承継させるとともに、新会社の株式を2018年3月1日付で、日本みらいキャピタル株式会社(代表取締役社長:安嶋 明/以下、日本みらい)が助言する投資ファンド傘下の特別目的会社であるウィンホールディングス株式会社に譲渡することを決定し、本日、株式譲渡契約を締結しました。

 近年、自動車の燃費向上によるCO2削減の観点から、車体の軽量化ニーズが高まっており、薄くても普通鋼板と同じ強度を得ることができる高張力鋼板(ハイテン)の需要が増加しています。また、ハイブリッド電気自動車の普及や電気自動車の販売台数の増加から、駆動用モータに使用される高性能電磁鋼板の需要が高まっています。こうしたことから、従来の材質に比べより高い耐磨耗性や高温強度をもつ冷間圧延用鍛造ロールのニーズが増大しています。

 日立パワーでは、1950年代から60年以上にわたり、鉄鋼および非鉄金属の圧延に使用される鍛造ロールの開発、製造、販売ならびに保守・サービス事業を展開してきました。特に冷間圧延用ハイスロール(*1)は、独自開発の回転付与ESR(*2)外層肉盛法を用いることで、一体構造では製造困難な冷間圧延用ハイスロールの複合化を実現し、累計1,000本以上の販売実績を有するなど、卓越した製造ノウハウと高いシェアを有しています。

 日立パワーは、日立グループの電力・エネルギー分野におけるサービス事業を担当する中核企業として、設備のIoT化や24時間遠隔監視・支援・予兆診断サービスをはじめ、OTとITを融合させた高付加価値サービス事業に経営資源の集中を進め、着実な成長を果たすべく、各種の事業構造改革に取り組んでいます。

 こうした中、本事業が今後も中長期的に発展、成長し、お客様の期待に応えていくための施策について検討してきました。その結果、本事業については、日本の文化、風土を理解し、中堅企業の成長戦略の策定・実行支援、事業部門の独立に伴う体制構築支援等において豊富な実績を有する国内系、独立系の投資ファンド運営会社である日本みらいの参画を得て、そのノウハウを活用しつつ、専業メーカーとして新たな成長をめざすことが望ましいという結論に達しました。

 新会社では、鍛造ロール分野の専門メーカーとして、高い技術力と信頼性により積み上げられたグローバルな顧客基盤を生かし、経営資源の投入と技術革新の更なる継続による優位性の維持、強化を図り、事業拡大をめざします。

 なお、本株式譲渡による本年度の株式会社日立製作所の業績に対する影響は軽微です。

 *1 特殊成分の添加により高温下での耐軟化性の低さを補い、より高速で金属材料の切削を可能にする工具の材料とする工具網の一種である高速度工具網(ハイス)を素材とする冷間圧延用ロール。

 *2 エレクトロスラグ再溶解法(Electro Slag Remelting)。あらかじめ製造された鋳塊を電極として再溶解するプロセス。

■新会社概要

 ・商号:未定

 ・代表者:未定

 ・資本金:未定

 ・所在地:茨城県ひたちなか市堀口832番地の2

 ・設立年月日:2018年1月(予定)

 ・事業内容:冷間圧延用及び熱間圧延用ワークロール、中間ロール、バックアップロール、多段式圧延機用ロールその他鍛造ロールの設計、開発、製造、販売及び保守

 ・従業員数:約170名

 ・株主:

  2018年1月(設立時点) 株式会社日立パワーソリューションズ 100%

  2018年3月1日(株式譲渡日) ウィンホールディングス株式会社 100%

■会社分割および株式譲渡の日程

 ・株式譲渡契約締結日:2017年10月10日

 ・吸収分割契約締結日:2018年1月(予定)

 ・吸収分割効力発生日及び株式譲渡日:2018年3月1日(予定)

以上

Translate »