豊田通商/完全養殖「近大マグロ」海外へ輸出開始 SCM・製造拠点 2023.06.17 日本品質の持続可能な完全養殖魚を世界へ~完全養殖「近大マグロ」、海外へ輸出開始~ 2017年10月05日 豊田通商株式会社(以下、豊田通商)と学校法人近畿大学(以下、近畿大学)は、持続可能な完全養殖魚を海外へ本格的に輸出することを開始します。まずは、豊田通商と近畿大学が生産する完全養殖クロマグロ「近大マグロ※1」と、近畿大学が技術支援する株式会社食縁にて生産される完全養殖ブリ※2の取り扱いを開始します。今後は他魚種の取り扱いも視野に入れるなど、日本が誇る高品質で美味しい完全養殖魚の認知度を高め、海外での市場を切り拓き、日本の一次産業活性化に一層貢献してまいります。 <本件のポイント>● 近畿大学が世界で初めて完全養殖に成功したクロマグロ「近大マグロ」の海外輸出を開始● 近大マグロにとどまらず、完全養殖ブリの海外輸出も開始● 今後、他魚種の取り扱いも視野に、世界で持続可能な養殖魚市場を開拓 豊田通商と近畿大学は、2010年7月にクロマグロの完全養殖事業における技術協力提携を結び、世界初となるクロマグロの中間育成事業を開始しました。2014年7月には、両社で水産養殖事業推進に関する覚書を締結し、クロマグロの人工種苗生産を開始。同年12月には、成魚「近大マグロ」として生産販売を開始するなど、持続可能な完全養殖クロマグロの安定供給に取り組んでいます。この輸出事業は、同覚書で合意した取り組みの一つで、まずは東南アジアから輸出を開始し、2020年に約2,000尾の輸出を目指します。 昨今、クロマグロは天然資源の枯渇が懸念されており、2014年に絶滅危惧種に指定されるなど日本国内でも漁獲規制の強化が進んでいます。世界的に天然資源の保護に対する関心が高まるなか持続可能なクロマグロの完全養殖が注目されています。また、ブリは主に日本近海で漁獲される魚種として、日本国内での需要が大半を占めておりますが近年の和食ブームに伴い世界での需要が高まるなか、今後のさらなる市場拡大が見込まれます。 豊田通商は、引き続き、中核事業である完全養殖クロマグロにおける人工種苗の安定供給に注力しながら、「近大マグロ」の卵から成魚までの一貫生産と海外販売および完全養殖ブリの海外販売を担います。近畿大学は世界に誇る養殖技術の研究・技術開発を担い、持続可能な完全養殖業のさらなる発展に尽力していきます。豊田通商と近畿大学は、人工種苗の安定供給と品質の向上を目指すと共に、完全養殖のトップブランド「近大マグロ」や、近畿大学が誇る養殖技術で作られた完全養殖ブリで海外市場を開拓し日本の一次産業活性化に貢献します。本事業に伴い、10月11日(水)~13日(金)に幕張メッセで開催されます第1回”日本の食品”輸出EXPOに、近畿大学が世界で初めて成功した完全養殖クロマグロ「近大マグロ」と完全養殖ブリを出展し、国内外のバイヤーとの商談を行う予定です。 ※1 豊田通商と近畿大学の事業領域 ※2 株式会社食縁と完全養殖ブリ 株式会社食縁は、近畿大学の支援を受け、日本の養殖業の成長を目指して新規市場開拓に取り組み、世界の衛生基準に合致した工場で、ブリを中心に養殖魚の加工・販売を行っている6次産業化事業体です。今後は近畿大学の種苗を使用して、国内の養殖業者によって養殖した完全養殖ブリを、自社工場でフィレ加工し、冷蔵・冷凍製品として国内外への販売を目指します。 【ご参考】 ■豊田通商 会社概要 会社名 豊田通商株式会社 本社所在地 名古屋市中村区名駅四丁目9番8号 設立 1948年7月1日 代表者 取締役社長 加留部 淳 従業員 単体 3,614人(出向者を含み、受入出向者を除く)連結 57,988人 ■近畿大学 概要 法人名 学校法人 近畿大学 本部所在地 大阪府東大阪市小若江3-4-1 設立 1925年 代表者 理事長 清水 由洋 / 学長 塩﨑 均 学生生徒数 53,114人(学園全体)