オムロン/自動車・自動車部品工場の設備稼働率を向上させる次世代近接センサーを発売 物流システム 2023.06.17 -自動車・自動車部品工場の設備稼働率を向上する-世界最長※1の検出距離を実現した次世代近接センサー発売 2017年9月28日 オムロン株式会社 オムロン株式会社(本社: 京都市下京区、代表取締役社長 CEO: 山田義仁)は、自動車および自動車部品工場における設備の稼働率向上に貢献するため、世界最長の検出距離を実現した次世代近接センサー「E2E-NEXT」と取付治具「e-治具」を2017年10月2日に発売します。 今回発売する「E2E-NEXT」は、当社従来品と比較し約2倍※2の検出距離を実現したことで、自動車や自動車部品の工場において、検出物体との衝突故障や誤動作により設備が停止する回数を従来の1/3に削減します。また、「e-治具」は故障時の近接センサーの交換にかかる時間を従来の約10分から10秒に大幅短縮することで、故障箇所の確認から、装置の一部解体、センサーの交換、配線、動作確認といった一連の作業により平均で約60分かかっていた設備停止後の復旧時間を約50分に短縮します。ユーザーは「E2E-NEXT」とセンサーヘッドを交換する際に取り付け位置をワンタッチで固定できる「e-治具」を導入することで、様々な要因で発生する年間約1,600時間に及ぶ突発的な設備停止の時間のうち約10%にあたる約173時間を削減することができます。 自動車や自動車部品の工場では、1時間の設備停止が1,000万円から6,000万円の大きな機会損失につながるとされており、設備停止の頻度や時間を削減することが、経営上の重要な課題となっています。「E2E-NEXT」の開発にあたりエンジン部品の製造現場に対し当社が行った調査では、突発的な設備停止が年間約1,600時間発生しており、そのうちの15%にあたる約240時間※3が、近接センサーと検出物体との衝突や誤動作によるものであることが分かりました。近接センサーの検出距離を長距離化することで、設備の経年劣化による摩耗や振動によって発生する衝突や誤動作を削減することは可能ですが、既存の技術では周囲の温度変化の影響によって検出の安定性が損なわれるため、長距離検出は困難でした。 そこでオムロンは、高精度の温度補正を可能にする「サーモ・ディスタンス・コントロール技術」と「アナログデジタルハイブリッドIC」※4を独自開発し「E2E-NEXT」に搭載することで、温度変化による影響を最小限に抑え、安定した長距離検出を実現しました。 オムロンは「E2E-NEXT」と「e-治具」を提供することで、自動車や自動車部品工場において、これまで年間240時間にも及んでいた近接センサーに起因する突発的な設備停止時間を約67時間※5にまで短縮することに貢献します。そして、今後も新たなオートメーション技術を通じて、製造現場におけるさまざまな課題を解決し、設備の長期的な安定稼働を実現するモノづくり革新に取り組んでまいります。 [E2E-NEXT 製品写真] 主な特長 従来比約2倍の長距離検出 検出距離の長距離化により設備停止リスクを低減[例:長距離によるワーク衝突回避] 長距離検出を支える技術 ”サーモ・ディスタンス・コントロール”とアナログデジタルハイブリッドIC “PROX2”“サーモ・ディスタンス・コントロール”は、2線式近接センサーでは業界初となるアナログデジタルハイブリッドIC”PROX2″の採用により、従来のアナログICではできなかった「出荷時に外部からの温度補正値の書き込み」を可能にし、温度変化による検出距離の変化を最小限に抑える技術です。 センサー交換時間の短縮により設備の復旧にかかる時間を削減*.センサー取り付け時の距離調整にかかる時間。当社調べ。 価格 長距離タイプ 7,700円~ スパッタ対策 長距離タイプ 11,900円~ ※1 直流2線式において、2017年9月28日時点※2 最も代表的なM12サイズの、検出距離が、3mm(従来品)から7mm(新商品)※3 設備停止回数は約240回、1回あたりの設備停止時間は約60分※4 2線式近接センサーで業界初※5 設備停止回数は約80回、1回あたりの設備停止は約50分 オムロン株式会社について オムロン株式会社は、独自の「センシング&コントロール+Think」技術を中核としたオートメーションのリーディングカンパニーとして、制御機器、電子部品、車載電装部品、社会インフラ、ヘルスケア、環境など多岐に渡る事業を展開しています。1933年に創業したオムロンは、いまでは全世界で約36,000名の社員を擁し、117か国で商品・サービスを提供しています。制御機器事業では、モノづくりを革新するオートメーション技術や製品群、顧客サポートの提供を通じ、豊かな社会づくりに貢献しています。詳細については、 http://www.omron.co.jp/ をご参照ください。