ウイングアーク1st/日立造船が「MotionBoard」および「Dr.Sum EA」を導入 物流システム 2023.06.17 日立造船が「MotionBoard」および「Dr.Sum EA」を導入全社的なBI基盤により高収益企業への変革を推進 ウイングアーク1st株式会社 ウイングアーク1st株式会社(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長CEO:内野 弘幸)は、日立造船株式会社(本社:大阪市住之江区、代表取締役会長兼社長:谷所 敬、以下、日立造船)が、全社的なBI(ビジネスインテリジェンス)基盤として「MotionBoard」ならびに「Dr.Sum EA」を採用したことをお知らせします。 「経営企画」「人事管理」「安全管理」「生産(工場)管理」において、Excelを利用した手作業によるデータ集計を見直し、BIツールを利用した経営情報の可視化を実現しました。 【日立造船について】 日立造船は、「環境・グリーンエネルギー」および「社会インフラ整備と防災」を事業ドメインとし、環境保全装置、プラント、水処理装置、プロセス機器、インフラ設備、防災システムなどの幅広い事業を展開しています。製品やサービスをお客様に提供するために、業務プロセスを含めた技術を磨き、技術力によりさらなるシェア向上と高収益化を実現していくことを経営の基本方針としています。 【導入の背景】 日立造船は、会社が健全かつ安全に活動し、持続的な成長を実現するために不可欠な情報を”経営情報”と定義し、全社的な経営情報の可視化を目指しています。全社共通部門で可視化に取り組みやすく、比較的短い期間で効果を示しやすいテーマを検討し、「経営企画」「人事管理」「安全管理」「生産(工場)管理」の4つを選定しました。いずれも集められた情報(データ)は、Excelを利用して手作業で集計していましたが、紙の報告資料からは詳細情報を読み取ることはできず、報告資料も会議を終わると活かされることはありませんでした。こうしたExcelの限界を超えるツールを検討し「MotionBoard」と「Dr.Sum EA」を採用しました。 【導入の効果】4つのテーマによる効果は以下のとおりです。 <経営企画:受注予測分析>各事業部門の受注に関するデータに着目し、業績と見込みを可視化することを目指しています。これまで複数の担当者が1週間がかりで行っていたExcelでの作業が、数時間で行えるようになり、実質的な作業時間は1/10程度に縮減されます。集計データに過ぎなかった資料も、あらゆる角度からグラフ化(可視化)することで経営者は実情が明確化されたデータを見て状況を判断し、将来を予測することができます。 また、営業担当者が具体的にどのようなアクションをとっているかドリルスルーすることにより、実態を確認できることで、経営陣やマネージャーに”気づき”が得られると見込んでいます。 <人事管理:アクションプランの可視化> 社内アンケートの集計による状況調査・分析で”見えてくるもの”を調査しています。アクションプラン(目標達成シート)を可視化するツールとし、個々の社員のスキルマップやマインドセットを明らかにし、能力を伸ばしていくためのキャリアプランの策定や適材適所の人事異動(ミスマッチの解消)などに活かしていく予定です。 <安全管理:危険予知や災害の抑制向上> さまざまな現場や拠点で発生した災害データを可視化し、全社的に共有することで危険予知の啓蒙や災害に対する抑止力向上に役立てることを目的としています。 休業を伴う災害について発生した割合を示すとともに、実際にいつ、どこで、どんな災害が発生したのかドリルダウンして詳細情報の確認ができるようになりました。その場で切り口を変えて、特定の現場や拠点でどれだけ災害が発生しているのかを確認できるため、即座に各現場の安全管理責任者に配信し、安全に対する意識を喚起しています。今後は、災害につながる設備の不備など、原因究明のためのデータの可視化を進めていく予定です。 <生産(工場)管理:プロジェクト予算の遂行状況把握> 日立造船のマテリアル製品などを生産する若狭事業所で先行して、プロジェクト予算の遂行状況を可視化する予実算管理への取り組みを実施しています。若狭事業所では小規模なものまで含めると、常時300を超えるプロジェクトが進行しており、これらのプロジェクトに投入される工数や原材料、電力・エネルギーなどの原価は、これまで月次でしか集計されておらず、月次段階で予算の超過が発覚したとしても、すでに手遅れで対応が難しい状態でした。BIツールにより、リアルタイムに近いプロジェクト予算の遂行状況を把握することが可能となり、それぞれの現場レベルでも、「あとどれくらいコストをかけられるか」を常に意識した的確なコントロールを行い、予定された利益を確実に確保するための動きを取れるようになりました。また、経営企画室で行っている受注予測分析の結果と連携させることで、経営陣もより確度の高い経営計画を立てられます。 【今後について】 あらゆる経営情報の全社的な可視化が実現すれば、これまでICTの恩恵を受けることが少なかった工場やプラント建設などの現場も、よりインテリジェントな状況判断とそれに裏付けられたスマートな活動を行うことが可能となり、収益構造の飛躍的な向上を達成できます。その結果として、新たな製品やソリューション、サービスへの開発投資への拡大を見込んでおり、高収益企業への変革を推進し発展させていく予定です。 <ICT推進本部 ICT情報システム部 ナレッジマネジメントグループ 荒木 夏治 様のコメント>「経営企画における受注データの可視化を例にとっても、これまで約10人の担当者が1週間がかりで行っていたExcelでの集計作業が、たった1人の担当者で楽々と数時間でこなせるようになりました。BI ツールの導入によって、1/10~1/100といった絶大な工数削減とスピードアップを実現できたことになります。同様の効果は、他の人事管理や安全管理、生産(工場)管理でもあらわれています」 ICT推進本部 ICT 情報システム部 ナレッジマネジメントグループ 脇田 紗弥佳 様のコメント>「ICT やデータ分析の専門的な知識を持たなくても、十分に使いこなしていけるBIツールだと感じています。特に便利だと思ったのは、どういうデータの見せ方をしたらよいのか迷ったときに、MotionBoardが『おすすめのグラフ』を示してくれることです。意外なデータ表現から新しい気づきを得られることも多いのです」