第一中央汽船/英国での損害賠償請求訴訟が勝訴で終結 物流全般 2023.06.17 訴訟の終結に関するお知らせ 当社が、平成27年1月23日付「訴訟の第二審判決に関するお知らせ」にて公表いたしました貨物船「オ ーシャン・ビクトリー」号全損に関する英国での損害賠償請求訴訟につきまして、平成29年5月10日(現 地時間)、英国最高裁判所より判決の言渡しがあり、本件訴訟は当社勝訴にて終結することとなりまし たので、下記のとおりお知らせいたします。 記 1.今回の判決に至るまでの経緯 当社は、荷主との間で締結した航海傭船契約(貨物輸送契約)によって委託を受けた鉄鉱石の海 上運送のため、中国北京市のChina National Chartering Co. Ltd.(訴訟提起時の社名:China National Chartering Corp.、以下、船主)からCape型撒積貨物船「オーシャン・ビクトリー」号 (以下、本船)を一航海限りで平成18年9月に定期傭船しました(以下、船主及び当社間の定期傭 船にかかる契約につき、本定期傭船契約)。しかし、平成18年10月24日、本船は、天候悪化によ り荷揚港である鹿島港外にて坐礁し、同年12月27日に全損となりました。 本事故に関し、船主は、定期傭船者である当社に対して、本定期傭船契約で定められた安全港、 安全岸壁提供義務の不履行があると主張して平成22年6月21日(現地時間)、英国高等法院(以下、 第一審裁判所)に約142百万米ドルの損害賠償請求訴訟を提起しました。 平成25年7月30日(現地時間)、高等法院は、当社に対して船主へ損害賠償金約137.6百万米ド ル及びこれに対する金利約29百万米ドル並びに訴訟費用の支払いを命じる判決を言渡したものの、 当社はこの判決を不服として英国控訴院(以下、控訴院)に控訴、平成27年1月22日(現地時間)、 控訴院は当社の控訴を全面的に容認して第一審判決を取り消し、船主に対して、当社が本件訴訟に 費やした訴訟費用を支払うよう命じました。 船主はこの第二審判決を不服として英国最高裁判所(以下、最高裁)に上告しておりました。 2.判決のあった裁判所及び年月日 (1)英国最高裁判所(The Supreme Court) (2)平成29年5月10日(現地時間) 3.訴訟の相手方 (1)商号:China National Chartering Co. Ltd . (2)所在地:Room 818 Sinotrans Plaza A, A43 Xizhimen Beidajie, Beijing, Peoples Republic of China (3)代表者の氏名:MR. GENG CHEN 4.判決の概要と今後の見通し 最高裁判所は、鹿島港は非安全港ではないと判断した第二審判決を維持しました。 今後は、当社が本件訴訟に費やした訴訟費用を精査して最終額を決定したのち、船主から回収する 予定ですが、本訴訟は当社の勝訴で終結することになります。