兵機海運/売上高は前年比2・6%減、経常利益は前年比10・7%増(平成29年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結)) 決算短信 2023.06.17 平成29年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結) 単位・百万円 売上高 営業利益 経常利益 当期純利益 29年3月期 12,471 △2.6 194 6.1 196 10.7 153 35.0 28年3月期 12,797 △7.4 182 △42.2 177 △34.0 113 △2.2 (注)包括利益 29年3月期 308百万円 (―%) 28年3月期 4百万円 (△97.2%) (略) (1)当期の経営成績の概況 当連結会計年度におけるわが国経済は、緩やかに景気回復のペースを辿るものの、内外需の伸びは弱く、総じて 回復の実感には乏しいものとなりました。 当期の後半に入り、米国や中国の景気回復の波及による海外景気の浮上がみられたことや、円安による企業の収 益増や公共事業投資などの効果もあり、比較的安定した推移を見ることができました。 このような状況下におきまして、当社グループは「安全・迅速・信頼」をモットーに、より「堅実な兵機」との 信頼を得るべく事業展開を進めてまいりました。 海運事業では、燃料価格が年間を通じて安値安定でコスト軽減に寄与いたしました。内航事業にありましては太 宗貨物である鉄鋼輸送に伸びが見られず苦戦を余儀なくされました。しかしながら、船舶燃料油コストが安定価格で 推移したこともあり、収益の安定化に繋がりました。また、外航事業にありましては、安定した集荷営業と運航効率 化が大きく寄与し、前年度に続き業績の改善を果すことができました。 港運・倉庫事業では、内需に力強さが見られないなか、中国の景気停滞、さらには、為替の変動もあって、輸出 入貨物の減少という厳しい展開で推移いたしました。 これらの結果、当連結会計年度の実績につきましては、次のとおりとなりました。 取扱輸送量において5.7%(前連結会計年度比較)の落ち込みがあり、売上高も12,471百万円(前期比326百万円 減 97.4%)と減収になりました。 一方で、燃料価格の安定化がコスト軽減などの改善に寄与し、経常利益は196百万円(前期比18百万円増 110.7%)となり、親会社株主に帰属する当期純利益においても153百万円(前期比39百万円増 135.0%)と増益に なりました。 当連結会計年度におけるセグメントの営業状況は次の通りです。 ① 海運事業 (イ)内航事業・・・・・期初より太宗貨物鉄鋼の輸送に低迷が見られましたが、第3四半期連結会計期間に在 庫調整が進んだこともあり、一定の業績回復に繋がりました。また、船舶燃料の価格推移が安定していたことも あり、コスト面からの下支え効果がありました。その結果、取扱輸送量は減少したものの、売上高5,901百万円 (前期比166百万円増 102.9%)と増収になりました。また、燃料コスト軽減の一方で傭船料増加もあり、営業 利益は140百万円(前期比9百万円増 107.3%)の増益に留まりました。 (ロ)外航事業・・・・・ロシア航路と台湾航路の2軸による安定した運航体制と燃料価格の安定推移が業績の 下支えに寄与しました。また、対ロシア集荷営業やプロジェクト案件による取扱いの増加、傭船形態変更による コスト軽減化を図ってまいりました。その結果、取扱輸送量の増加とともに売上高も1,365百万円(前期比66百万 円増 105.1%)と増収をみました。一方でコスト増加を低減できましたので、営業利益は35百万円(前期比30百 万円増 690.2%)と2期連続で増益をみることができました。 ② 港運・倉庫事業 (イ)港運事業・・・・・農産品や食品類の取扱いに底堅いものがみられましたが、国内の景気低迷により、雑 貨品をはじめとして総体的に輸入取扱いが大きく減少しました。また円高傾向を受け、機械類の輸出取扱いも厳 しい展開で推移しました。その結果、取扱量の減少により売上高も4,028百万円(前期比512百万円減 88.7%) と減収になりました。一方で、コスト削減による改善を目指しましたが、営業利益は55百万円(前期比0百万円 減 98.3%)と減益になりました。 (ロ)倉庫事業・・・・・摩耶倉庫・姫路倉庫にあっては、厳しい中にも底固い展開が見られました。しかしな がら、神戸・大阪の両物流センターでは港運事業の低迷を受け、厳しい展開を余儀なくされました。その結果、 貨物取扱量は前期比較76.5%と大きく減衰し、売上高も1,175百万円(前期比46百万円減 96.2%)と減収になり ました。また、老朽設備の修繕や管理費増加もあり、営業損失38百万円(前期は10百万円の営業損失)となりま した。 (略)