西日本高速道路/防災機能を強化した新たな道路管制センターの運用開始 物流システム 2023.06.17 防災機能を強化した新たな道路管制センターの運用開始― 災害時に西日本各地の高速道路管制業務の代替運用を可能に ― 平成29年4月26日西日本高速道路株式会社 NEXCO西日本(大阪市北区、代表取締役社長:石塚 由成)は、高速道路の安全運転に必要な情報の収集・発信や道路設備の監視・制御を行う道路管制業務を24時間365日体制で実施しています。 今回、地震などの災害で各支社の道路管制業務の拠点である道路管制センターが壊滅的な被害を受けた場合においても、集中制御機能により効率的にネットワーク経路を切り替える災害対応型の交通管制システムを導入することで、間断なく業務を維持できる(バックアップ管制)機能を付加した新たな道路管制センターを、中国支社(広島市安佐南区)に建設しました。 激甚災害などのリスクに対し防災機能の強化を図り、高速道路の安全・安心を確保する施設として、5月17日より運用を開始します。 1.防災機能を強化する背景 道路管制業務は関西・中国・四国・九州の各支社で個別に実施していますが、南海トラフ地震といった自然災害などが発生して地区の道路管制センターが機能停止に陥った場合に、他地区の道路管制業務を引き継ぐ対応が十分ではありませんでした。バックアップ管制機能を付加することで災害時拠点を強化し、安全・安心な高速道路サービスを間断なく提供することが可能となります。 図1: 例えば、南海トラフ地震が発生し関西・四国支社が被災した場合のバックアップイメージ中国支社は比較的影響が少ないと考えられる(関西・四国両支社の道路管制業務を支援) 2.主な防災機能強化点 災害時でも確実に業務実施できる道路管制センター(中国支社)の建設 震度6強~7程度の地震でも損傷しない建屋構造 ‐ 耐震安全性の確保 河川氾濫を想定した建物の嵩上げ ‐ 浸水対策 被災拠点の業務を長期間代替実施できるスペースの確保 関西、四国、九州に隣接する地理的特徴を活用した業務従事者の応援派遣 災害対応型の交通管制システムの導入 道路管制業務維持には、各地の道路状況を運用・監視するための情報収集が必要 最先端の通信ネットワーク技術(OpenFlow/SDN(参考資料)技術)を採用し、各支社をネットワーク化 → 本線設備の接続切り替えを迅速に実施(間断ない業務実施が可能に) 図2:交通管制システムの変更点 各支社道路管制センターと本線設備を接続(支社間は情報交換により対応) ※被災時には本線設備すべてが機能せず 本線設備の接続先をバックアップ管制室へ迅速に切り替え ※被災時でも監視・制御が可能に(道路管制業務の継続実施) 3.運用開始 平成29年5月17日(水曜) 参考資料.バックアップ管制センター起動イメージ・運用開始までの動き 他(398KB)