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商船三井/就航船へのSOXスクラバー搭載検討プロジェクトが船級付記符号を獲得

物流全般 2023.06.17

就航船へのSOXスクラバー搭載検討プロジェクトが船級付記符号を獲得 
~国際ルール強化に先行した環境対応への取り組み~

株式会社商船三井(社長:池田潤一郎、本社:東京都港区、以下「商船三井」)は、一般財団法人日本海事協会(会長:冨士原康一、本社:東京都千代田区)、南日本造船株式会社(社長:池辺隆太郎、本社:大分県臼杵市)、株式会社三和ドック(社長:寺西勇、本社:広島県尾道市)、バルチラジャパン株式会社(社長:大西良彦、本社:東京都中央区)と5社共同で行ってきた「就航船へのSOXスクラバー(註1)搭載の検討に関するプロジェクト」(註2)を完了し、船級符号への付記を受けました。

検討成果は日本海事協会の鑑定を受け、検討対象船とその同型姉妹船の計9隻に対し、図面レベルでSOXスクラバーの搭載準備が整ったことを認定する船級符号への付記:EGCSR-F(Exhaust Gas Cleaning System Ready-Full)が、初めて付与されました。また、日本海事協会は本検討成果を織り込むかたちで、2014年に発行した「排ガス浄化装置ガイドライン」の改訂を準備中です。

本プロジェクトは、今後より一層厳しくなるSOX排出規制(註3)に先んじる取り組みとして、構造上他船種と比べて搭載難易度が高い自動車船を対象とし、かつ、新造船と比べ搭載がより困難な就航船で検討しました。また、3Dスキャニングなど最新技術を用いて作業効率化にも取り組みました。

商船三井グループは、「船舶維新NEXT ~MOL SMART SHIP PROJECT~」を推進し、環境負荷低減、安全運航に寄与する技術の開発および導入に今後も積極的に取り組み、安全、安心な輸送サービスを提供していきます。

EGC Unit area (3D design)

(註1)SOXスクラバー
排ガス中に含まれるSOX (硫黄酸化物)を除去する装置。本装置を使用することで、低硫黄燃料を使わずとも、国際条約で規制されるSOX排出規制を満たすことが可能となる。

(註2)詳細は、2016年6月6日付プレスリリース「就航船へのSOXスクラバー搭載検討を開始」をご参照ください。

(註3)SOX排出規制
船舶からのSOX排出については、船舶からの海洋汚染等を防止する国際条約である海洋汚染防止条約(MARPOL条約)附属書Ⅵ(大気汚染防止)において規定され、北米等の大気汚染物質放出規制海域(ECA:Emission Control Area)では硫黄含有量が0.1%以下の燃料油を使用する必要がある。一般海域(ECAを除く全海域)では、2020年に使用燃料油の硫黄含有量上限が、現行基準の3.5%から0.5%へ引き下げられることが2016年10月のMEPC70で決定された。これは既に就航している船舶にも適用される。

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