日本内航海運組合総連合会/1月の貨物輸送は前年比105% 物流全般 2023.06.17 内航海運における輸送動向調査結果について[2017.1] 内航海運の貨物船・油送船の主要元請オペレータ 60 社における輸送量(内航輸 送量全体の 80%以上を占める)について、毎月末に調査を行っている。 2017 年 2 月末の調査結果は以下の通りとなった。 貨物船の概要 2017 年 1 月(実績値)における貨物船の輸送量は、17,110 千トンで前年同月比 105%、前月比で 94%となっている。 輸送主要品目別に前年同月比を見ると、鉄鋼は 109%。輸送の予定数量は多かっ たが荒天による輸送障害もあり次月に繰り越された貨物があった。 原料は主要貨物の石灰石に減少が続く一方で、その他の原材料(鉄・スクラップ)、ス ラグ、非金属鉱に増加が見られて 102%。 燃料は 105%。石炭は冬期の電力需要で火力発電所向けの需要が高まった。一部 の火力発電所で陸側設備の定検による航海数の減少も見られた。 紙・パルプは、引き続き、関東の在庫が減少したことにより北海道からの送り 込みがある。板紙(段ボール古紙)は堅調であるが、新聞用紙等の需要の低迷 により 94%。 雑貨は 107%。玉葱、甜菜等の輸送が好調のほか、一部でフェリー船の入渠が見 られたため貨物が流れてきている。熊本地震の影響から関東の工場で飲料の代 替生産を行っており、沖縄へ飲料の送り込みが続いている。 自動車は 105%。登録車の販売が好調となっている。 セメントは前年が需要低迷により係船の船が見られるなど低水準であった。今 年は係船の船はなく 101%。 油送船の概要 2017 年 1 月(実績値)における油送船の輸送量は、10,960 千 kl・千トンで前 年同月比 95%となっている。 低気圧の発達、強い寒気が続き全国的に前年よりも低温となった。 黒油は低温により農業用の A 重油等について需要の高まりがあったことや韓国 のバンカーの高騰により、西日本地区でバンカー需要の増加が見られた反面、 電力需要は減少、転送も減少した。さらに、荒天の影響を受けて不荷役、避難 等が見られて船の稼働率は低下して 88%。 白油(ガソリン・灯油・軽油)は寒波の到来で灯油需要は旺盛であった反面、 荒天による不荷役や避難等の輸送障害が発生し、玉不足やスポット船の手当が できず 96%。 ケミカルは 107%。荒天により船の稼働率の低下や船の手当が困難になる等輸送 障害があった一方、製油所転送や輸出向けベンゼン等の輸送が見られたため増 加した。 高圧液化は 105%。寒波の到来により LPG の需要が増加したことや塩ビモノマ ーの需要の増加が見られた。 高温液体は 122%。アスファルトは前年の輸送が低調であったため今年は数量的 には増加した。前月に見られた値上げ前の駆け込み需要はなかったため前月比 では減少した。その他の高温液体はブドウ糖の輸送が好調であった。 耐腐食は 99%。硫酸、その他の腐食性液体は増加したが苛性ソーダの減少が全 体を押し下げた。 (略) 以下、詳細は下記アドレスを参照ください。 ◆内航主要オペレーター輸送動向調査(17年1月分) [2017.03]