住友商事/日本国内のハラール食品の輸出に関し、住友商事九州が輸出窓口を担う覚書を締結 物流全般 2023.06.17 国産食品のハラール認証および海外輸出サポートについて 日本ハラールスタンダード合同会社(所在地:福岡県福岡市、代表執行役員:豊福将泰、以下、「JHS」)と住友商事九州株式会社(本社:福岡県福岡市、取締役社長:前田恒明、以下、「住友商事九州」)は、一般社団法人JHUA(所在地:福岡県福岡市、代表:Muhammad Mateen Bin Nik Sulaiman、以下、「JHUA」)が認証した日本国内のハラール食品の輸出に関し、住友商事九州が輸出窓口を担う覚書を締結しました。(注1) ハラールとは、イスラム法において「許されたもの」を意味し、ムスリムはハラール性が認められた食品を食べるよう定められています。現在、ムスリム消費者による食品・飲料市場は1兆2920億ドルにのぼり、日本の食品・飲料市場の約3倍の規模です。また、現在世界のムスリム人口は約16億人で、2050年には世界人口の約30パーセントがムスリムになるとも言われており、ハラール食品市場は拡大基調にあります。 マレーシアは世界で初めて政府機関がハラール認証を行った国です。マレーシアイスラム開発局(以下、「JAKIM」)のシャーリア(宗教)委員会によって設定されたハラールの規則をマレーシア標準局(以下、「DSM」)が「マレーシアスタンダード(以下「MS」)として基準化・設定し、JAKIMのハラールディビジョンがMSを元に国内に流通する製品のハラール認証を行っています。MSは世界でも有数の厳しさであるため、周辺のイスラム諸国からの評価も高く、MSが大半の国でハラール認証のベースとして使用されています。 このたびJHUAは、認証機関であるJAKIMより、マレーシア基準に準拠した審査を経て、ハラール認証団体としての公認を受けました。これにより、JHUAの認証を取得した食品は、マレーシアへハラール食品として輸出が可能になります。住友商事九州は、JHUA認証製品の輸出業務や現地販売のサポートを開始します。 今後、日本の質の高い農産物等を世界に向けて輸出する流れが加速していくと考えられます。JHUAが日本の農産物および食品・物流に対して適切にハラール認証を行い、イスラム法に則り加工されたハラール食品を、JHSおよび住友商事九州が輸出業務や国外販売をサポートすることにより、世界ハラール食品市場への日本品の進出拡大に貢献してまいります。(注1) JHSは、JHUAの日本国内における認証業務の窓口を担う。 【参考資料】■一般社団法人JHUAマレーシアでハラール認定を行う政府機関であるマレーシアイスラム開発局(JAKIM) の審査を受け、公認を受けた日本のハラール認証団体。同団体の認証手順はマレーシアでハラールをはじめとした各種規格の策定を行う政府機関であるマレーシア標準局(DSM)の定めるマレーシアスタンダード(MS)に基づいている。またJHUAはDSMよりMSの日本での使用許可を取得している。 ■日本ハラールスタンダード合同会社JHUAのサポートを目的として設立され、ハラール認証取得に向けたコンサルティングや教育、認証取得後の製品やサービスの輸出入等を手掛ける合同会社。 ■ハラール認証と輸出の相関図