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国際協力機構/ネパール向け円借款契約の調印、ネパール初の道路トンネル建設により物流網の円滑化に貢献

物流全般 2023.06.17

ネパール向け円借款契約の調印:ネパール初の道路トンネル建設により物流網の円滑化に貢献

2016年12月22日

署名式の様子

国際協力機構(JICA)は12月22日、ネパールの首都カトマンズにてネパール連邦民主共和国政府との間で「ナグドゥンガ・トンネル建設事業」を対象として、166億3,600万円を限度とする円借款貸付契約に調印しました。

本事業は、カトマンズと主要都市およびインド国境までを結ぶ幹線道路上にあるナグドゥンガ峠にトンネルを建設し、運輸交通網の円滑化を図ることを目的としています。本件にかかる貸付資金は、トンネル、アクセス道路、橋梁等の建設・整備にかかる土木工事及びコンサルティング・サービス(詳細設計、入札補助、施工監理、運営・維持管理能力強化等)に充当されます。

ネパールは、国土の約8割が山岳地帯の内陸国であり、人や物の移動の多くを道路に依存するとともに、輸出入の約6割を陸続きの隣国インドに依存しています。インドからの物資は、インド国境であるビルガンジから、ナラヤンガート、ムグリン、ナグドゥンガを経由し、首都カトマンズに至る道路により輸送されており、本路線はインドとの陸上交易の約6割を担う重要路線となっています。

一方で、同路線のカトマンズから約15kmのところに勾配10%以上の急峻なナグドゥンガ峠(標高800m~1,500m)があり、急な勾配やカーブにより慢性的な交通渋滞が発生することから、年率約6%のペースで交通量が増加していると言われるナグドゥンガ峠のスムーズな通行が物流の大きな課題となっています。

本事業は、こうした課題を抱えるナグドゥンガ峠において、ネパールで初となる山岳道路トンネルを建設するもので、約2.5kmのトンネル(2車線)の建設を進める計画です。本事業を通じてナグドゥンガ峠を通過する時間(現状:東方向で30分、西方向で20分)が約3分の1に短縮され、人や物の移動が円滑になることで、地域の社会・経済発展に貢献することが期待されます。

【画像】

(参考)
1.借款金額及び条件

案件名 借款金額
(百万円)
金利
(%/年)
償還期間(年) 据置期間(年) 調達条件
本体 コンサルティング・サービス
ナグドゥンガ・トンネル建設事業 16,636 0.01 0.01 40 10 一般アンタイド

2.事業実施機関
公共事業運輸省(Ministry of Physical Infrastructure and Transport)
住所:Singhadubar, Kathmandu
TEL:+977-(0)1-4211782

3.今後の事業実施スケジュール(予定)
(1) 事業の完成予定時期:2022年8月(全施設の供用開始時)
(2) コンサルティング・サービス(詳細設計等)にかかる招請状送付予定時期:送付済
(3) 本体工事に係る国際競争入札による最初の調達パッケージ入札公示:
調達パッケージ名:土木工事(トンネル建設、アクセス道路、橋梁、料金所、管理事務所、道の駅、配電線整備)(Civil Work (For Tunnel, Approach Road, Bridges, Toll Facilities, Control Office, Disposal Area Development and Distribution Line))
予定時期:2018年5月頃

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